近年、失われた鉄道を鉄道愛好家によるボランティアや地域ぐるみで復活させる動きが盛んになっています。
日本の鉄道車輌保存を拡げたのは、国鉄の蒸気機関車が廃車となったものを地方自治体や学校、公園などに無償提供したものに依るところが大きい。廃車となってから40年余りが経過し老朽化、特に現役当時は問題とされなかったアスベスト除去が必要となり永年親しまれた公園の蒸気機関車が解体撤去されるケースが発生、長崎市内でC57 100号機が解体撤去されたのも今年の夏の出来事だった。
永年展示されている蒸気機関車で保存の維持に大きく寄与するのは、保存会の存在が大きい。この公園にも保存会があり有志による清掃や手入れ、月1回程度の一般公開が行われている。
保存会には元国鉄OBの方が在籍している事も多く、メンバー高齢化に伴い今後はそれをどう継承していくのかが問題である。
因みにこのD51 688号機は北陸トンネル開通前の北陸本線旧線(山中超え)を行うため名門:敦賀機関区で活躍を経験した名機で、中央西線でも足跡を残した”ヤマのスペシャリスト”。アタマに載る敦賀式排煙装置が敦賀機関区に在籍した過去の栄光を物語っている。
さて、今回注目した車輌は遠州鉄道キハ1803の実物大模型です。
遠州鉄道キハ1803
(尾小屋鉄道キハ3)
石川県小松市 粟津公園
2014年8月24日
写真は遠州鉄道奥山線廃止50年目となり2012年秋よりおよそ2年間、遠州鉄道当時の姿に復元された際の姿です。単に塗り替えただけではなく、屋根上のベンチレータや車体裾のラジエター・ブラケットの復元、前照灯の付け替えにより尾小屋鉄道時代の面影が失せています。
現在は尾小屋鉄道塗装となり、晩年に近い姿で動態保存が続けられています。
2014年8月〜9月の土日、小松市の粟津公園内のなかよし鉄道にて運転されました。
詳しくは、いつものように旧ブログをご覧ください
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![ニコニコ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/002.png)
なかよし鉄道とボンネットバス。
2014-09-14 22:22:212
先日、浜松市北区引佐にある竜ヶ岩洞を尋ねた友人より、売店に電車が置いてあると聞きまして、調べてみると2014年に乗ったキハ1803の写真がありました。
遠州鉄道奥山線キハ1803
実物大模型
竜ヶ岩洞
2017年6月15日
やや窮屈な空間ですが、上の写真と比べて如何ですか?
実は、竜ヶ岩洞では2015年9月〜10月一杯にかけて
企画展
「軽便鉄道奥山線~田畑駅と竜ヶ岩洞」を開催した際に、実物大の模型を製作・展示しました。あまりのリアルさに”レプリカ”という言葉が失礼だと思えるくらいな精巧な造りです。現在、石川県小松市にあるキハ1803は室内がモスグリーンになっていますが、こちらではニス塗りの遠州鉄道奥山線のキハ1803が再現されています。
主にベニヤなどの木材や紙、布、プラスチックなどの主に身の回りにありそうな材料で製作、当時の材料は使用していないというから驚きです。
竜ヶ岩洞の広場には、数年前まで小斎藤ー奥山間に残されていたガーター橋が移設・展示されていました。嬉しいことに枕木やレール・橋台も一緒に展示されています。
国鉄ワム80000
浜松市北区引佐町
2017年6月15日
竜ヶ岩洞から国道257号線に向かい、井伊谷交差点から更に東に向かうと、今では絶滅種となったワム80000が2輌、静態保存されています。残念ながら車番が消えかけていますが、程度は良好です。