なかよし鉄道は石川県立小松児童公園内にある子供向けの"おとぎ列車"という位置づけのため、同じ公園内に敷設されている大滝森林鉄道に比べて規模は小さいものの今年で動態保存も30年目となりその間にDC121の旧塗装での運行や東大赤門軽便鉄道保存会所有の尾小屋鉄道キハ2の運転会を実施するなど地道かつ着実な保存活動が知られています。
普段はキハ1が日曜祝日に1日3回(土曜日は2回、水曜日は1回)運転され、多客時やイベントではディーゼル機関車+客車列車が活躍します、





この日はイベントで普段のなかよし鉄道オールキャストが運行されます。乗車料金は大人も子供も無料である。(児童会館への入館・駐車料金も無料です)





🔵なかよし鉄道のエース
尾小屋鉄道キハ1



昭和初期、日本車両製のディーゼルカーやガソリンカーは規格型車輌を用意し中小私鉄に売り込んでいました。
軽便鉄道では仙北鉄道や沼尻鉄道、JR小海線の一部となる佐久鉄道でも同型車が活躍しました。
車があり車体正面にRが付いた改良型(善光寺白馬電鉄ジ101)なども登場しました。
尾小屋鉄道キハ1は、当初は輸入したエンジン(ウォーケシャ製)を搭載、戦時中は代燃装置を付けましたが戦後、日産ディーゼルUD3エンジンに換装し廃線まで活躍しました。




台車は車体の重量配分を加味して偏心台車となっています。簡単かつ遊戯鉄道に見える軽便鉄道ですが軽量ゆえこのような普通車輌ではなかなか見られない設計です。













🔵尾小屋鉄道キハ1

寸法(長×幅×高)
9,260×2,120×3,047(mm)
定員
50名(乗2+座22+立26名)
自重
10.27㌧
エンジン
日産ディーゼルUD3(110ps/2000rpm)
制動方式
空気ブレーキ、手ブレーキ
製造
1937年 日本車両製




この日は転轍機に異常があり午前中は奥山線キハ1803の単行運行となり車内の撮影は出来ず、前回も混み合っていましたので良い車内写真が用意出来なかったので戦前に製造された他の日本車両製のディーゼルカー
の一例をupします😓。








⚫︎佐久鉄道キホハニ56→省キハニ40605→同キハニ40706→三岐鉄道キハニ6→同キハ6→別府鉄道キハ3
1930年日本車両製の機械式ディーゼルカーで1067mm軌間のためひとまわり大きい。車内は荷物室もある合造車で飯山鉄道(現在はJR飯山線一部となる)にも同型







⚫︎尾小屋鉄道キハ1車内






 
写真下はその車内。向かいのシートに座った人の足先が触れそうなほど狭いです。
尾小屋鉄道キハ1の車内写真(空車時)を当日撮り損ねたので。運転席周りの配置が酷似していることに注意。佐久鉄道キハユニ56は2004年8月15日に旧中込学校前、尾小屋鉄道キハ1は1998年5月撮影。






 キハ1の運転席。







 丸いハンドルは手ブレーキで、その右にあるのがマスコンにあたるスロットルレバーである。
 オリジナルは機械式変速機を搭載していたが、現在はトルクコンバーター式の機関に置換されている。アイドリング中の車内は予想外に静かでした。


児童公園前駅を出発した列車は『なかよしの森』に向かいます。踏切付近には多くのギャラリーが列車を見送っています。ここから右へ曲がり森のなかへ。しばらく走るとトトロ(看板)が出迎えてくれます。


終点はトトロの手前に車止めがあり運転士さんが車内を移動します。キハ1はトルクコンバータ付に換装されているので運転士さんが移動するだけですが、キハ3は変速用シフトレバーを外して持って移動します。