広島で乳がんの治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二です。
私は今までに、数えきれない数の乳がん患者さんの痛み(ほとんどが癌性疼痛です)を治療させていただきました。麻薬はありがたいと思いました。
今から15年余り前、私は外科の後輩の執刀で腹腔鏡手術をうけました。病名は胃の粘膜下腫瘍と右の副腎腺腫でした。
それらを、開腹せずに術中の胃の内視鏡の誘導による腹腔鏡手術で、そのあとには右の副腎を全摘するのではなく、腺腫のみを摘出するという極めて高度な手術をロボットがない時期にやり遂げてもらいました。手術は8時間にも及びました。
その間は手術をやりやすくするために、日常生活ではありえない体位で行われました。それから1月後のことです。
突然、右腕がジンジン痛むような痺れが出現し、日増しに強くなってきました。そしてMRI検査で頸椎ヘルニアと診断されました。
おりしも、大阪で開かれていた乳がん学会のため現地入りしていた私は、あまりにも痛みが強かったので伊藤先生たちに別れを告げて広島に帰りました。腕をもいでほしいと本気で思いました。
「こんな痛みは今まで経験がない」いう言葉は、家内によるとその後何度となく聞かされることになったようです。
広島で乳がんの治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二でした。