摘出生検の意義 ⑤ | 広島で乳がん治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二のブログ

広島で乳がんの治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二です。

 

 40歳になったばかりのその患者さんは8年前に、クーポンでの乳がん検診目的でひがき乳腺クリニックに来られました。その2年後には左の乳房腫瘤のため摘出手術を受けられましたが、乳腺症とのことでした。

 その方は、4年前に右の乳房に腫瘤を自覚されました。エコーで6ミリ大のその腫瘤の穿刺吸引細胞診の結果は良性でした。

 その3年後、9.2ミリに増大していたため、穿刺吸引細胞診をしましたが良性でした。その1年後は14.3ミリ大となっていました。

 3度目の穿刺吸引細胞診の結果も良性でした。そこで、広島市民病院で腫瘤を摘出することをお勧めしました。

 病理の結果は11ミリ大の浸潤がんでした。後日、センチネルリンパ節生検が行われた後は、ルミナールタイプの乳がんのため放射線治療とタモキシフェン内服が行われる予定です。

 反省するとしたら、良性腫瘤と考えられたとしても、増大するときは組織検査をすればよかったと思います。しかも、大きくなっているときは、針生検よりも摘出生検がベターだと。

 

広島で乳がんの治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二でした。