広島で乳がんの治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二です。
50歳前半の方が、左のマンモグラフィ検査で「構築の乱れ」を指摘され、ひがき乳腺クリニックに来られました。視触診やエコー検査でも所見は見られませんでしたが、私はご本人と相談し、念のために造影MRI検査をすることにしました。
「構築の乱れ」と指摘された方に、ときとして乳がんが見つかるからです。造影MRI検査の結果は、反対側の右の乳腺に15ミリの長さの区域性の濃染域が認められました。
私はセカンドルック、すなわち造影MRI検査の結果に基づいてその部のエコー検査を再検しました。すると、7ミリの長さの乳管拡張が確認できたので、穿刺吸引細胞診をすると悪性の診断でした。
その方は初診から3か月後に、広島市民病院乳腺外科で同部の部分切除を受けられました。病理検査の結果は、HER2タイプの非浸潤がんでした。
手術で取り切れていたので、あとは放射線治療のみで経過観察を行う予定です。もし、今回造影MRI検査を行っていなければ、診断はずいぶん先になっていた可能性があります。
このように、時として造影MRI検査は超早期の病変を探し当ててくれます。
広島で乳がんの治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二でした。