「夫婦共々お世話になりました」 | 広島で乳がん治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二のブログ

広島で乳がんの治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二です。

 

 ある日、60代の女性とそのご主人さんが、ひがき乳腺クリニックの診察室に入って来られました。その方の胸に、しこりができたからです。

 今から26年前、40歳の女性が、広島市民病院の外科で、乳房温存手術を受けられました。この度、手術をした方の乳房に、新たに乳がんができたのです。

 当時の広島市民病院の外科は、臓器別に分かれていませんでした。そのため、乳がんの手術も誰でもするかわりに、私も乳がんだけでなく、他の臓器の手術もしていました。

 二度目に診察室でその夫婦にお会いしたとき、私はご主人に「そう言えば、奥様が手術を受けられた頃、新幹線通勤をされていませんでしたか?」と尋ねました。すると、ご主人は、「あの時は夫婦共々お世話になりました」を頭を下げられました。

 そうして私は、26年前を思い出しました。私は奥様の乳がんだけでなく、ご主人の胃がんの手術も執刀させていただいたことを・・・。

 おそらく、このようなめぐりあわせは、今後はありえないと思います。なぜならば、今の医学教育では早い段階から各専門に分かれるからです。

 私は、お二人を見送りながら、開業してよかったと、改めて思いました。

 

広島で乳がんの治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二でした。