WOWOWで中国ドラマ「天地に問う〜Under the Microscoap〜」の放送が始まりました。
全14話のサスペンスです。
原題:显微镜下的大明之丝绢案
監督:パン・アンズ
脚本・原作:マー・ボーヨン
出演:
チャン・ルオユン
ワン・ヤン
ウー・ガン
フェイ・チーミン
チー・ウェイ
【あらすじ】
数字に誤りを見つけると正さずにはいられない“算術バカ”の帅家黙(チャン・ルオユン)は、ある日、侵入した役所の帳簿から、八つある県のうち仁華県のみが、存在しないはずの税を100年前から支払っていることに気付く。得意の算術を駆使して不正を暴くべく奔走する帥家黙だったが、やがて事件は幼い頃に死別した両親の死の真相につながっていることを知るのだった。
WOWOW公式サイトより
『長安二十四時』『風起洛陽』の原作者マー・ボーヨン(马伯庸)が原作・脚本を書いていて、『慶余年』のキャストが多数出演しています。
ちなみに私は『長安二十四時』は見たけれど『風起洛陽』はリタイア。
『慶余年』の方も見てからかなり時間が経つので、確か面白かったはず‥くらいの記憶しかありません。
でも『バッド・キッズ』や『バーニング・アイス』、最近の『ロング・シーズン』など、中国のサスペンスドラマのレベルはとても高いのでこのドラマも見る気満々でした。
4話まで見たところですが、だんだん面白くなってきましたね。
ドラマは明の時代に実際に起きたいくつかの事件をベースにしているそうなので、時代背景をちょっと調べてみました。
明は1368年〜1644年まで続いた漢民族の王朝。
この時代を描いたドラマには『大明皇妃』や『永楽帝』、『成化十四年』(官鸿主演)などがあります。
ドラマのキーワードになっている「人頭絹布税」は100年前の成化帝の頃に始まったということなので、今は隆慶帝か万暦帝(ばんれきてい)が治める明代の後期のようです。
「北虜南倭(ほくりょなんわ)」と呼ばれる、北はモンゴル人の侵攻、南は後期倭寇(日本人も参加していた密貿易)の取り締まりで莫大な軍事費が必要なこと、また宦官による長年の政治腐敗もあって国の財政はとても厳しい状況でした。
そればかりか暗君と言われる万暦帝の治世には政治が機能しなくなり、ますます混乱していくことに‥
重税を課された貧しい民は各地で反乱を起こし、明王朝の土台が崩れ始める、そんな時代だったと思われます。
物語の発端は、帅家黙(张若昀)が田畑の測量をしていて、帳簿に記載されている面積と実際の面積が違うと気づいたこと。
たどり着いた「人頭絹布税」の謎は両親の死と関係があるだけでなく、背後に大きな政治的思惑もありそうです。
张若昀(チャン・ルオユン)が演じる帥家黙(シュアイ・ジアモー)。
賭場のエピソードを見ていて映画『レインマン』を思い出しました。
サヴァン症候群のレイモンド(ダスティン・ホフマン)も記憶力と計算力が天才的でしたね。
今は少しおとなしめな印象ですが、これから存在感を増していくんでしょうか。
親友の豊宝玉(フォン・バオユー)役は费启鸣(フェイ・チーウェイ)です。
帥家黙の才能を信じて手助けをする重要な役どころなので、今後ますます活躍しそうです。
彼のお姉さん、豊碧玉(フォン・ビーユー)は『北京女子物語』の戚薇(チー・ウェイ)。
漂う色気と低めの声が特徴的ですが、実は明るく親しみやすい雰囲気の女優さんです。
弟思いで商売上手な女主人を演じてます。
程仁清(チョン・レンチン)役は王陽(ワン・ヤン)。
敵か味方か今のところわかりませんが、クセは強め。
セリフの量が多くて大変そうです
そしてこの方、吴刚(ウー・ガン)。
この人こそ敵なのか味方なのか気になります。
登場時間は短いですが、独特のオーラで存在感を放っていました。
ほかにも個性の強いおじさま達がたくさん登場しているので、きっと面白くなるんじゃないかとワクワクしてます。
税金の話が多いので集中して見ていないと置いていかれそうですが、今後の展開が楽しみです!
ご興味のある方はぜひ。
こちらは第一話の予告編。
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