Poly Effects

Beebo



 以前、「エレクトリックアップライトベースのこと」の最後に少しだけEmpress Effects ZOIA(以下、ZOIAという。)を紹介していたが、その事に関してちょっとした変化があった。その時の記事は下記を参照頂きたい。


 何が起きたのか

 ZOIAを購入後、少しの間は頑張って操作を覚えようといろいろいじって奮闘していたが、そうしているうちに生来の面倒くさがりな一面が顔を出し、結局モチベが維持できず初期に適当に作った音だけで粗方満足してしまっていた。いつもの悪癖、宝の持ち腐れモード突入である。どうやらZOIAは主には難し過ぎた...

 そんな平常運転な主が今日も今日とて就寝前のネット徘徊に勤しんでいたある日、突如画面上にPoly Effects Beebo(以下、Beeboという。)なるモジュラーペダルが映し出された。


 Poly Effectsとは

 代理店HPの説明によると、Poly Effectsはオーストラリアはメルボルンに本拠地を構える2017年創業の新進気鋭のメーカーで、これまでもいくつかのユニークな製品をリリースしており、なかなかの高評価なのだそうだ。

 Beeboは先にリリースされたDigit(2019年)を基にシンセ系にフォーカスしたバージョンとして2020年にデビュー。その後、DigitとBeeboは機能を統合して現在はBeeboに統一している。姉妹品として、ユーロラックに適合するHectorもある。


 さて、そんなBeebo。実はZOIAを買う時、最後の最後までどちらにすべきか主の頭をかなり悩ませたヤツである。

 Beeboの5インチタッチディスプレイは大変革新的で、セッティングにおける各エフェクトの接続状況が一目で分かるのが色々と疎い主にはかなり魅力的に思えたのだが、結果的にBeeboを選択しなかった理由は、当時(2022.8時点)は正規輸入されておらず、入手にはReverb(アメリカの楽器通販サイト)などから個人輸入の手段に頼らざるを得なかったため、購入後万一の故障時はどこも面倒を見てくれないという危険性があったためだ(アナログ回路ならまだしも、デジタル回路だとどこも修理を請け負ってくれないという考え)。

 

 調査、そして機器更新

 そんな過去の記憶がフラッシュバックしながら情報確認してみると、ZOIA購入後の僅か2ヶ月後である2022.10.19にBeeboが国内正規販売を開始していたというではないか!

 あともう少し長く悩んでいたら最初からBeeboが買えたかもしれないという事実に打ちのめされつつも、既に心はBeebo購入に舵を切っていた。


 善は急げという先人の有難い格言に則り、後日早速ZOIAを手に最寄りの某有名全国チェーン楽器屋さんに下取りを依頼した。(こういう時のアクションは我ながら驚くほど早い)

 ZOIAと滂沱の涙溢れる惜別の後、その場で早速Beeboを発注!

 暫く入荷までに時間を要するらしいのでそれまでは他の奢侈品を買って我が物欲様の溜飲を下げて頂く事に腐心しよう。ほかに買わなきゃいけないモノが未だ多く、いつも自分のメモ帳アプリに書き留めているウィッシュリストは更新ばかりだ。悩ましいかぎりである。


 発注から3日後、楽器屋さんから入荷連絡を受け(想像以上に早い)、Beeboが我が家へ到着。


 所感


 カラーはブルーを選択。ほかにピンクもある。(Poly Effects本国HPではシルバーの存在も確認できた。)



Pink(参考)

Silver(参考)



 Made In Australiaって身の回りの所持品では初めてな気がする。こっちが実際の色に近い。ゴム足が無いのでフロア直置き派な主は近所のホムセンで別途ゴム足を調達予定。



→調達、取付完了


 同梱品。日本語マニュアルが付属しているのはめちゃくちゃ有難い!このようなニッチな商品でも日本人ユーザーのためにマニュアルを作ってくれるなんて(有)福産起業さんは賞賛に値する‼️


 夜遅いこともあって、まだエレクトリックアップライトベース(NS Design Omni Bass)に接続はしていないが、逸る気持ちを抑えきれず電源だけ入れてみた。

 ZOIAもそうだが、この手のモジュラーペダルは電源アダプターが別売りの傾向。幸い手持ちのアダプターで対応できたが、別途調達するならDC9V、センターマイナスで内径2.1mm、電流500mA以上のものが必要となるので注意。

 ZOIAは30秒しないぐらいで起動完了するが、Beeboは1分ぐらいかかる。どうやらBeeboは64bitクアッドコアCPUが搭載してある事も関係していると思われる。

 とりあえず適当にモノラルコンプレッサーとビットクラッシャー(理由は特に無い)を直列に繋いでみたのが上図。右がInput、左がOutputとなり、その間に好きなエフェクトを置いて(フィールド上に自由に配置できるので整然とした感じからとっ散らかった部屋みたいな見た目にもできる)入出力を繋げばOK。

 エフェクトを消す時は対象のエフェクターをタップ長押ししたら左下にゴミ箱アイコンが表示されるので両方タップで削除。凄くシンプルで分かりやすい。これなら飽き性の主にも出来るかもしれない❗️


 あと、HPでモジュラー一覧を見るとチューナーが入ってるらしく、AとBのフットスイッチ同時押しで起動するらしいが無反応...もしやと思い先ずはFirmwareバージョンを見ると3.20。


 本国Poly EffectsのHPを見るとチューナーモジュールが追加されたのはFirmware325だった模様。

 至急アップデートを行う必要があるが、USBフラッシュメモリが別途必要とのことでFAT32形式でフォーマットしなきゃいけないらしい。(ZOIAはmicro SDカードが付属していた)


 翌日、USBフラッシュメモリを調達し、FAT32形式のフォーマット後に最新ファームウェアをBeeboに反映。

 上の画面の後に一旦ロゴが出て真っ暗なり、その後自動で再起動がかかる。


 再起動後、バージョンを確認するとFirmware327になっていた。これに伴い黄色枠内にある通り、チューナーが追加された。(DペダルはAB同時押しの意味)これでアップデート完了。


 なお、公式のアップデートの他にも、有志による自作パッチがPatchStrageという海外のサイトで公開されているようだ。今後良さげなパッチがあればDLしてみたい。


追記

 2023.10.7に約1年振りのFirmware更新となるFirmware337がリリースされた。内容は英語力皆無の主が意訳したら

  1. NAM(Neural Amp Modeler)を使えるようになった
  2. UI(User Interface)が一新された。

 とのこと。更に2023.10.10には細部修正版のFirmware338がアップされていたので近日中にまたインストールを予定。確かに337だとモジュール検索が不便だったので早速の修正パッチは有難い。

 後日(有)福産起業のHPにも今回のアップデート詳細が載るだろうから、それを見て勉強するとしよう。個人的にはディストーション系が増えてくれると嬉しい(コーラス、リバーブなどの空間系やシンセ系は非常に充実しているが、その他がZOIAより少ない)。今後のアップデートに期待したい。


 後日譚

 2024.3月を以ってBeeboとの1年2ヶ月に及ぶ関係にピリオドを打った。理由は上述のとおり、ギター向けのモジュールばかりというのがベースを嗜む主の心を満たすにはどうしても足らなかったのだ。今後あるかも分からないモジュールの追加アップデートを待つのにももう疲れてしまった。これでは所有している意味がないと判断し、もっと自身の好みに合ったエフェクターを買うことにした次第。

 Beeboには今後良き主人に巡り合って頂きたいものである。(これ相手が人間なら最低最悪な文だな...)