PELICAN STORM CASE
iM3300
下記記事にて愛機(NS DESIGN Omni Bass 以下、Omniという。)紹介の際、ケースの調達について別の機会で触れるとしていたため、今回はケースについて紹介したい。
説明の前に先ずは外観の画像をば。
裏面(底面)
側面
ラッチはPRESS部を押下してPULL部を引っ張ることで開く。ロック時はPULL部を押すとカチッと小気味良い音がする。
○スペック○(各数値は公式サイトからの引用)
外側 縦136.7cm 横41.9cm 高さ17cm
内側 縦128.3cm 横35.6cm 高さ15.2cm
重量 10.4kg(ウレタンフォーム含める)
- プレスアンドプルラッチ6箇所
- グリップハンドル2個
- 気圧調整バルブ(Vortex)により内部を安定した環境に保ってくれる
- Oリングにより気密性を高レベルで維持
- Made In The USA
経緯
Omniを発注した時、序でに専用ハードケースもと考えたのだが、ショップからは約10万円と高額見積の提示(上図:NS DESIGN Flight Case)。しかし流石にこれ以上小遣いローン借入額を増やす訳にはいかなかったため、仕方なく代替品で対応することに決めた。とはいえ、一般的なエレキベース用のハードケースだとアップライトベースであるOmniの高さがある事(ボディが肉厚でブリッジも高さがある。)と横幅が狭い関係で納まらない。意外と代替品選定のハードルが高い事を痛感させられた。
ARMORやSKB、GATORといった有名メーカーを中心に色々と調査していたのだが、ある日車を走らせていた時、モデルガンなどを扱う店舗が目に入った際、「Omniもライフルも同じ長物、ライフルを使用するシチュエーションは極めて劣悪な環境下(戦場)だ。ならばミルスペック(アメリカ軍が必要とする物資の調達要件を満たす製品)の品であればOmniの安全は守られる。なにも楽器用に固執する必要は全くないではないか❗️」とまるで天啓を受けたかのように突如閃いたのだ。
思い立ったが吉日、調査範囲をライフルケースまで広げて再調査したら、あっさりPELICAN CASEがヒット。PELICANは以前から最強ケースのメーカーという事は何となく知っていたのだが、楽器用ハードケースで検索している過程で完全に失念していた。
さて、詳しく見ていくと、お誂え向きなライフルケースが沢山。あとは、Omniと三脚スタンド、エフェクターぐらいが収納できるぐらいの余地を確保して絞った結果、iM3300 STORM CASE(以下、iM3300という。)とVault V800(以下、V800という。)が候補に挙がった。
対抗馬のVault V800
両者は素材が異なるらしく、iM3300はHPXハイパフォーマンスレジン製、V800は耐衝撃ポリマー製とのこと。
主のようなド素人は素材の優劣判断ができないため、スペックだけで比較したら、耐寒性・耐熱性がiM3300は-29℃〜60℃、Vault V800は-18℃〜60℃とiM3300がより過酷な環境下で使用に耐えうる=丈夫で長持ちすると判断し、iM3300を選定した。
所感
手元にケースが届いた後は大仕事が待っていた。
PELICAN CASEはウレタンフォームが付属するものがあり、小さいモデルの場合は賽の目状にカットが入ってて任意の形状に手で千切れるのだが、iM3300クラスの大物になるとカットが全く入っていないため、全てカッターナイフ等でくり抜く必要がある。
加工当時の写真を撮っていなかったため、加工後の様子しか掲載できないが2時間程かけた結果、下のようになった。
写真は2024.4時点
ハードケースに要求される事は「内容物を様々なアクシデントから守ること」だが、iM3300はその任務を完璧に遂行してくれている。購入後、四季を1巡以上経験しているが、常にケース内部は安定した環境を維持していた。(流石に真冬はOmni本体もそれなりに冷たくなっていたが。)内容物保管の性能はパーフェクトと言って良いと思う。
主と同じように長物のハードケースの選定に苦慮している方はPELICAN CASEは選択肢としてお薦めできる。
運搬に関してだが、iM3300が約10kgにOmni本体(約3.27kg)、三脚スタンド(約3.6kg)の重量が加わるため、中々の重さになる。iM3300底面ローラーでゴロゴロ牽引するのも良いが、主はケースを汚す事は極力避けたいのと、ローラーからの振動がOmniにダイレクトに伝わるのが嫌だった。何か対応策がないか考えた結果、カートにiM3300を積むことにした。
iM3300底面のローラー
カート
アルミ製 耐荷重 68kg
某有名楽器通販販売業者にて購入。
折りたたむと非常にコンパクト。普段は家具の隙間に入れている。
タイヤが大きくなったことで、取り回しが容易になり、振動も幾分かマイルドになると思う。
いつかスタジオ練習が実現した際は使用してみたいと思う。