ハウルの動く城
混雑する映画館が苦手で、あの「ハウルの動く城」を見に行かなかった。
それから一年以上待って、ようやくDVDが発売され、それを手に入れた。
私は少し得意げに、
「今からおもしろいアニメを観るぞ」
と、妻とハヤタカに言って、DVDをセットした。
しかし…
妻:「あぶ刑事、あと4話あんねん。観ないで返されへんから」
と言って、「あぶない刑事」のドラマのDVDに見入った。
ちなみに妻は柴田恭兵のファンである。
しかたがない
ハヤタカと三人で観るか。
ハウルが始まると、ハヤタカはテレビに釘づけになった。
きれいな映像、豪華な声優陣、リズムの良いプロット。
さすが宮崎作品である。
が、ハヤタカにはまだ理解され難い内容ではあった。
タカが言った。
タカ:「パパ、消して~観たくない」
と怒りはじめたのだ。
私:「観ないなら寝るか、パソコンでもしてなさい」
タカはしかたなくパソコンでゲームをしはじめた。
余談だが、タカはまだ3歳なのにマウスをクリックし、ゲームなどができてしまう。
将来がこわい……。
ハヤはしばらく真剣に観ていたが、途中で友達が遊びに誘いに来て、家から出ていってしまった。
結局、私は一人、ハウルの動く城を観ていた。
感動を誰とも分かち合うことなく……。
発表会
この時期、どこの幼稚園でも「発表会」なるいわゆる学芸会みたいなのがある。
タカも初めてのステージに立つというわけだ。
私:「タカ、何をするんだい?」
タ:「ちらん」
まただ。。。 恥ずかしいことなどは、すべて「ちらん(知らん)」である。
なんだかんだと話しているうちに、
タカが「リス」の役をすることがわかった。
リスって、
大役なのか!?
よくわからないまま、妻に尋ねてみる。
私:「タカはリスをやるらしいが・・・」
妻:「そうみたいやなあ。 どんな役かは知らんけど」
確かに幼稚園の芝居の原作は、分からないものが多い。
妻:「でも、担任の先生が言ってたよ。セリフも覚えてるみたいだし、
それよりすごいのが、
○○ちゃんは、そこ! △△ちゃんは、そこ!
って、全員の立ち位置を覚えていて、それを指示するんやて」
私:「え、本当か!? まるで演出家だな」
この発表会は平日に行われるので、
タカのデビューはビデオで見ることになる・・・
非常に残念だが、
将来、舞台演出家ならかっこいいが、
ただの万年ADだったらどうすればいいんだ!?
誕生
タカは日産自動車を見ると必ず、
タンジョー
と呼ぶ。
マーチ、ティーダ、フーガ、ラフェスタなどは、車名で呼ぶが、知らない日産車は、すべてタンジョーである。
タンジョーって…
そして、タカは日産のあのエンブレムを見てタンジョーと読んでいることがわかった。
フーガ、誕生
マーチ、誕生
ティーダ、誕生
つまりテレビコマーシャルから覚えていたのだ。
私「あれは、日産」
タ「にっちゃん? ちがうで、タンジョーやで~」
私「そうか。まあ、しばらくはそれでいいよ」
タカよ、日産ごとシフトする気か!?
算数のお勉強
ハヤは、勉強が好きなようだ。
もちろん、遊ぶのはもっと好きなようだ。
私もそうだったが、勉強も遊びのようにやっていると、
自然と成績が良くなったりした。
でも、それを、別に頭が良いだとか思うわけでもなく、
本当にゲームのように楽しんでいたのだ。
ハヤが今はまっているのが、「算数」だ。
学校では、繰り上がりの足し算を勉強しているようだ。
ハヤは、私に算数の問題を出すようにせがんでくる。
ハ:「パパー、なんか、問題出して」
最近のお風呂ネタは算数である。
私:「13+24は?」
ハ:「えー、むずかしい。 でも、やってみる」
湯気で曇った鏡に、指で、数字を書きながら、
うんうん考えている。
ハ:「38!」
私:「1の位が8になるか? もう一度、やってみなさい」
・・・・・
ハ:「37!」
私:「はい、正解」
ハヤは笑顔になる。
楽しむこと。
勉強だなんて思わなくてもいいから、楽しめ!
ハ:「もう1回問題だして~」
私:「25+37はどうだ? できたら、風呂から出てきていいぞ」
ハ:「えー、むずかしい!」
しばらくして、
ハ:「62!」
私:「おー、すごいな! よく分かったなあ?」
ハ:「だって、2と3たして、50やろ? 5と7足したら12やから、50と12足して、62!」
私:「なかなかやるじゃないか」
ハ:「また、問題出して~」
私:「もう明日にして、早く着替えて寝なさい」
ハ:「はーい」
本当に楽しそうにしている。
いつまで続くかは心配だが・・・。
朝7時前、突然、ハヤが私が寝ている部屋にやってきた。
ハ:「パパー、これ見て、算数、合ってるか?」
私:「・・・ お前、朝から算数かよ・・・」
小さなノートに、ヘタな字で式と答えが書いてあった。
私:「あってるよ。自分で問題を書いて、答えてたら正解して当然だ」
ハ:「じゃ、問題出して~」
私:「早くご飯食べて、学校へ行く仕度をしなさい。帰ってからするから」
邪険にハヤを追い払う私・・・。
いくら何でもなあ・・・。
とりあえず、2桁の足し算、掛け算を覚えさせて、
インド人並みの計算ができるようにさせるか。
1日動物園
1日動物園というのがある。
タカの幼稚園に、トラックに動物を乗せてやってくるのだ。
園児たちは、動物用のエサを持って、幼稚園にやってくる。
動物は毎年同じというわけではないが、
だいたい、ウサギやポニー、ヤギ、ニワトリなど
当然のごとく、草食系のやさしい動物ばかりだ。
タカも朝から張り切って、幼稚園に出かけた。
帰宅後、早速、タカに1日動物園の話を切り出してみる。
私:「1日動物園はどうだった?」
タ:「ちらん」
(知らん、って・・・・)
私:「動物にエサをあげたのか?」
タ:「タカがこうやって、あげたのに、食べなかったねん」
といって、手をお椀のようにして見せた。
私:「食べなかったのか?」
そのやり取りを見ていたハヤが口を出す。
ハ:「タカ、怖かったんちゃうのかあ?」
タ:「怖くなかったもん」
やっぱり怖かったのかもしれないな。
いくらタカでも、普段は見かけることの無い動物たちを
怖がらないわけがないしな。
私:「タカは、動物園のこと何か言ってたか?」
と妻にこっそり聞いてみる。
妻:「別に言うてなかったなあ」
私:「そうか。あまり面白くなかったのかな?」
妻:「でも、担任の先生が言ってたわ。
タカくんは、怖いもの知らずですねえ~
私:「は?」
タカよ、
もしかして、
動物たちがエサを食べなかったのは、
タカを怖がってたからじゃないのか!?
さよならスポチャン
ハヤは小学校入学後すぐにスポーツチャンバラの教室に通うことになった。
教室といっても月2回1時間半習うぐらいのものだ。
体験教室をきっかけにハヤはスポチャンを始めた。
もともと戦闘的でない性格に私はいささか不安だった。
初めてのとき、ずっとその様子を見守ることにした。
スポチャンのことなどまったく知らないハヤは、
やたらめったらスポンジでできた棒を振り回した。
めちゃくちゃだったが、まじめに闘っていた。
ハヤも男の子だとあらためて思った。
そして二学期の10月、ハヤが試合をしている場面を見た。
同じ1年生の女の子との試合だった。
二人ともお世辞にも上手ではなかったが、
やたらめったら振り回さず基本的な所作で動いていた。
二人は同時に、面、胴など打ち合っていた。
あまりに二人の打つタイミングが同じだったので、
思わず可笑しくて吹き出してしまった。
二人の試合を見ていた上級生も声に出してみんな笑っていた。
帰り道、お決まりのジュースを飲みながら、
ハヤとスポチャンの試合があるみたいだがどうする?と訊ねた。
ハヤは、まだ巧くないから試合には出ないと答えた。
その後、私が留守のとき、ハヤはスポチャンに行かなかったようだった。
次の回の前日に、
明日はスポチャンの日だな、
とハヤに声を掛けたところ、
もうスポチャンはないよ、
とハヤは言った。
もう行かない、ということか?と確認すると、
ハヤの目に涙が浮かんできた。
片手でスポチャン持たれへんねん、とハヤは言った。
みんなが笑ったからか?とストレートに聞いてみると、
ハヤは涙をいっぱいにして頷いた。
ハヤは、そういうことはあんまり気にしない性格だと思っていただけにショックな答えだった。
笑っていたのは下手たがらじゃなくて、
同じタイミングで打ち合っていたのが面白かっただけだ、
上級生は何年もやっているから上手なのは当たり前だ、
巧くなってやり返せばいいと説得してみたが、
ハヤはもうスポチャンはやりたくないと言った。
そして、笑われて悔しかったと言った。
やっても楽しくないことならやることはない。
スポーツならなおさらだろう。
ハヤは野球やゴルフをやりたいと言う。
ゴルフはまだ少し早いが好きなことをやればいい。
ハヤが自分の道を見つけようと歩きだしたような気がして、
うれしい反面、不安な複雑な気持ちになるのだった。
さて、スポチャンの先生になんて言おうか…
大殺界
何となく、大殺界の予兆というものがやってきたような気がする。
まず、眼鏡が壊れた。
(たぶん、朝方、ハヤに踏まれたみたいだ・・・)
洗車のとき、ラフェスタのバンパー塗装にヒビが入っていた。
(ぶつけてもいないのに、こんなヒビは入らないはずだ・・・)
そして、なぜか、ノドが痛い・・・
(ノドのかなり奥で外からも違和感がある・・・)
土星人(-)の私と妻は、11月からは、いわゆる月の大殺界だ。
信じたくないけれども、大殺界の魔力がやってきているのかもしれない。
- 細木 数子
- 六星占術による土星人の運命〈平成18年版〉
来年から3年間は、年の大殺界に入る。
私たち家族に何事もないよう、普段どおり、平和な生活を送りたい。
そう願うばかりだ。
遅くなりましたが
ご存じのとおり、阪神タイガースは日本シリーズで悪夢の4連敗を喫した。
いまだに阪神優勝旅行の話を義父には切り出せない。
阪神完敗の瞬間、
あーとため息が出たが、
妻とハヤタカはすでに眠っていた。
おまえ達にとって、
優勝旅行って、単なる旅行なんだな…
ビデオカメラ直る
ハヤの運動会後壊れたビデオカメラ。
修理に出したら2万4000円もした。
パナソニック製で5年前に買ったときは16万ぐらいした。
今でこそ10万前後であるが、それでも買い替えはもったいない話だ。
修理代金は変わらないが、販売価格は下がっており、
電化製品が故障すると買い替えか修理か悩むのが世常だ。
実はこのビデオカメラは一年半前にも同じ場所が故障していた。
だから正直、腑に落ちない。
なにせ同社関連の掃除機、
アイロンでも部品が折れてしまったことがあり、
信用が持てなくなってたから余計にそう思えた。
しかし、修理やレンタル代で6万近く払ったことになる。
滅多に使わないモノだけにメーカーとしてしっかりと品質に責任をもってほしい。
そんな気持ちを抑えつつ、ハヤタカの運動会の映像を見た。
そこには、二回もかけっこで最下位に終わったハヤの姿があった。
ハヤ、来年は順位を上げような。
阪神V旅行…
阪神セリーグ優勝を祝して、ハヤタカも楽しみにしている旅行。
伊豆・箱根なら新幹線に乗っていけるし、もちろん温泉もあるので、第一候補地だ。
だが…
日本シリーズ大敗3連敗に話を切り出せないのだった。
このまま負ければ、
御堂筋の優勝パレードも中止だな。