妊娠中毒症とは~私の場合
私が娘を超超低出生体重児で出産したのは、
妊娠中毒症が原因です。
妊娠中毒症は、2005年に
妊娠高血圧症候群と名称が変更しています。
理由は母子に悪影響を与えるのが主に高血圧で、
そのことにより血流が悪くなり、
胎児への栄養や酸素が不足するからです。
また重症化しても自覚症状がない場合も多いからです。
私は自覚症状がほとんどありませんでした。
入院前日までフルタイムで働き、
家事も私一人で行っていました。
時々息切れがしたり、
からだがだるい感じがしていました。
でも私、妊娠とはこんなものだと思っていました。
はじめての妊娠なので分からなかったのです。
ただ妊娠6か月になってもあまり胎動が感じられなかったので、
次回健診時聴いてみようと思っていました。
入院前日、実家で血圧を測ったら、
最高血圧が160mm/Hgありました。
そしてその晩、私は気分が悪く、全く眠れませんでした。
次の日母にお願いして病院に連れて行ってもらいました。
私と夫はたいしたことがないと思っていました。
しかし妊娠中毒症の経験がある母は、
「入院になるかもしれない。」
と一人深刻な顔をして言っていたのが思い出されます。
受診時は妊娠23週で、血圧は
最高血圧168mm/Hg、最低血圧102mm/Hgとなっていました。
即入院となりました。
妊娠19週の定期健診では血圧は
最高血圧120mm/Hg、最低血圧70mm/Hgでした。
この時は体の中で
ボンボン
と大きな音が体の中で響いている感じがしました。
高血圧の症状だけでした。
むくみや蛋白尿もありませんでした。
入院時のエコー検査で、
子どもへの臍帯血流量が平均の1/3しかありませんでした。
先生が深刻な表情で画面を見つめ、
「すぐにご主人を呼んでください。」
と言われました。
入院した日から血圧は下がりませんでした。
はじめは看護師さんは血圧値を教えてくれていましたが、
最高血圧が200mm/Hgを超えたころから、
教えてくれなくなりました。
私も聞く元気がありませんでしたが。
胸が締め付けられ、
気持ち悪い感じが続きました。
頭痛はどんどんひどく、
出産時は起き上がることができませんでした。
また目がずっとチカチカする感じで、
明るい場所はまぶしく目を開けることができませんでした。
カーテンを閉め切り、部屋を暗くしていました。
ベット柵につかまり、
眼をつぶり、
じっとしていました。
眠ることもできず、ただうつらうつらしていました。
妊娠25週になると、
血流が娘の脳と腎臓にしか回っていませんでした。
また私の体力も限界でした。
そこで小児科医、産科医と話し合い、
今の状況であればおなかから出す方がベストだろうということで、
帝王切開での出産となりました。
妊娠25週の女の子の体重平均は781gですが、
娘は485gで生まれました。
それだけ栄養が届いてなかったのです。
つづく