今年の臨時国会が今日から始まりました。
11月30日までの63日間。
うち、休日が21日あるので実質42日間の国会審議(談:片山虎之助参院議員)です。
・・・短い。 とても、短い。
あまりにも閉会期間が長かったのに、開いてみたらとても短い。
野党としてはおおいに不満ですが、しかし来年の統一地方選まで手堅い運営をしておきたい与党として、当然採る戦略でもあります。
今日の安倍総理の所信表明は、通常国会のものに比べずいぶんと「軽い」印象でした。
http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/statement2/20140929shoshin.html
(今日の総理所信表明演説)
例えば、今国会の目玉と言われる「地方創生」。
さざえカレーや地ビールの例を挙げるのもいいですが、「努力を後押しする」「大胆な政策を実行する」という、きわめて薄い表現。
これらの例は一つの例であって、同様のチャレンジを全国で発生させるためにどんな施策を打つのか(たとえば、財源を大胆に地域に委譲する、とか)が全く見えてこない。
「統治機構の改革」を政策の柱の一つにする我が党としては、地方創生をするなら、道州制なり、地域への大胆な権限・財源の委譲が必須だと考えます。
地域が自由と責任を持って挑戦するからこそ、独創的かつ魅力的な地域創生ができはずです。
地方交付税交付金の額を増やして地域に配ったところで、従来の「御上への依存」の構図を抜けられず、構造的な問題は何も解決しないでしょう。
一時的に交付金で対応するにしても、将来的にどうするのか、を示さなければ、ただの場当たり的な対応にしかなりません。
その他の分野も含め、総理の語り口は 良く言えば落ち着き感がある、悪く言えば非常に弱く見えたのは否めません。
先の通常国会では、内容の具体性と、それを読み上げる総理の「勢い」「情熱」が伝わってきましたが、それが今回はどうにも感じられませんでした。
原発再稼働、消費税増税、集団的自衛権など、政権にとってリスクのある課題を避けるためにわざわざ「地方創生」と「女性の活躍」を出してきたので、短い期間を何とか当たり障りなく乗り切ればよい。
うがった見方をすれば、こんな風にも見えてしまいます。
ところで最も驚いたのは、
「平均2%を超える賃上げは過去十五年間で最高です。中小企業・小規模事業者でも、一万社余りの調査において、六十五%で賃上げが実施されています。」
というくだり。
これは名目賃金で考えれば、という話。
消費税増税(5%→8%)とインフレ・円安によって物価が上がっている。
それを差し引いた「実質賃金」では、増えていない、あるいは減っている人のほうが多いのです。
よって、皆さんがモノを買う「消費」もかなり減っています。
※総務省 家計調査
・7月の「サラリーマン世帯の実収入」 ⇒ ▼6.2%(前年同月比)/10カ月連続マイナス
・「消費支出」 ⇒ 実質▼5.9%(前年同月比)
・4~7月の平均消費動向 ⇒ 過去30年間で最低
維新の党になって最初に迎える国会。突っ込みどころはたくさんありそうです。
さて、わが党の平均年齢は46歳。若い議員が多い政党です。
経験や寝技のような立ち回りでは他党に劣るかもしれませんが、その分、スピードと勢い、そして怖いもの知らずの突破力があります。
改革とは、凝り固まった既得権益を突破して、新たな枠組みを作ること。
ちょっと勢い余ってカベに激突するくらいがちょうどいいんじゃないかと思ってます。
ぶつかったついでに、壊してくればよし。
結いの党のときは15人。 今は、52人。
あらゆる分野でそれを得意とする議員が揃います。
攻撃力は一気に増しました。
短い国会期間だからこそ、スピード・勢い・突破力の見せどころ。
維新の党、一丸となって戦います。