人間の生き方 | 作家 福元早夫のブログ

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人生とは自然と目前の現実の、絶え間ない自己観照であるから、
つねに精神を高揚させて、自分が理想とする生き方を具体化させることである

 カント(1724―1804)はドイツ哲学者である。ケーニヒスベルクの生れで、1746年に同地の大学を出て、家庭教師を務め,1770年母校の教授となり,独身の一生を終えた。

 

 ライプニッツ=ウォルフの形而上学的合理論と,ヒュームの懐疑的経験論とに代表される相反する二つの立場を、人間理性批判検討を通じて克服して,旧来の独断的形而上学に代わる批判的形而上学の基礎づけを図した。

 

 初期にはニュートンの数学・物理学も学んだ。主著純粋理性批判》(第一批判・1781年)において認識の先験的形式を確立して,超経験的対象を論ずる形而上学を否定した。

 

 さらに、《実践理性批判》(第二批判・1788年)において、道徳律の客観的確実性を論じて,第一批判書で理論理性にとって、到達不可能とされた形而上学本来の、3理念である〈神〉〈自由〉〈不死〉を、実践理性要請として承認した。

 

 第三批判である《判断力批判》(1790年)は、目的論的世界観を展開して、感性の先験的な原理による自由と、必然の調和,芸術美の根拠を論じ,批判哲学の体系的統一の試みを行った。

 

 作はほかに,《プロレゴメナ》(1783年),《自然科学の形而上学的原理》(1786年),《たんなる理性の限界内における宗教》(1793年),《人倫の形而上学》(1797年)などがある。

 

〈世界市民〉の見地からする哲学,自由で自律的な、近代的人間の理性に基礎づけられたカントの思想は,ドイツ観念論新カント学派などを経て,現代にあってもさまざまな領域で読み直しが図られている。

 

 カント(1724―1804)はドイツの哲学者で、批判哲学を大成して、近代哲学のとよばれる。神・自由などの形而上学的対象を、実践理性の要請として位置づけて、道徳的価値や美的判断の根拠をも明らかにすることによって、文化の諸領域を基礎づけた。

 

 人間の生き方について彼は語っている。

 「大自然の秩序は宇宙の建築家の存在を立証する」