人間の生き方 | 作家 福元早夫のブログ

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人生とは自然と目前の現実の、絶え間ない自己観照であるから、
つねに精神を高揚させて、自分が理想とする生き方を具体化させることである

 ウィリアム・シェイクスピア( 1564年1616年)はイングランド劇作家詩人であって、イギリスのルネサンス演劇を代表する人物でもある。

 

 卓越した人間観察眼から成り立つ内面の心理描写によって、もっとも優れたイギリス文学の作家とも言われている。

 また彼の残した膨大な著作は、初期の近代英語の実態を知るうえでの、貴重な言語学的な資料ともなっている。

 

『アテネのタイモン』は、ウィリアム・シェイクスピア作の戯曲であって、正式な題名は、「アテネのタイモンの生涯」である。

 

 主人公は、伝説のアテネ人間不信家タイモンで、同名の哲学者であるタイモンの影響も考えられている。

 

 シェイクスピアの作品でも、曖昧で、難解な作品の一つと見なされている。『アテネのタイモン』については、研究者たちの間で議論が絶えない。

 

 主人公の変貌の過程や、死など、いくつかの脱落がある奇妙な構造で、そのために、未完成説や、合作説や、実験作説などと言われることが多い。

 

 書かれた時期に関しても、最初期、最後期、後期ロマンス劇の直前と、諸説がある。「ファースト・フォリオ」など一般には「悲劇」に分類されているが、(悲劇の条件である)主人公が死ぬにもかかわらず、「問題劇」(喜劇)とする研究者もいる。

 

『アテネのタイモン』の材源となったものには、プルタルコスの『対比列伝アルキビアデス伝』、ルキアノスの対話篇『人間嫌いタイモン』が挙げられている。

 

『アテネのタイモン』はシェイクスピアの悲劇で、貴族のタイモンは、大盤振る舞いで客をもてなし、贈り物を届け、過度な浪費が繰り返され、財産は尽き、友人たちに借金を申し込むが、拒否される。

 

 人間に絶望したタイモンは、洞窟に隠れ、世界を呪いながら、朽ち果てていく。

 

 この作品でシェークスピアは、人間の生き方について語っている。

「人生は不安定な航海だ」