詩集 「生きるよろこび」 | 作家 福元早夫のブログ

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人生とは自然と目前の現実の、絶え間ない自己観照であるから、
つねに精神を高揚させて、自分が理想とする生き方を具体化させることである

      一冊の本

 

漢字の本は

樹木の根もとを

意味している

 

これが日本では

ものごとのおおもと

という意味を

表すようになった

 

人生は決して

あらかじめ定められた

すなわち

ちゃんとできあがった

一冊の本ではない

 

各人がそこへ

一字一字書いていく

白紙の本だ

生きて行くそのことが

すなわち人生なのだ