詩集 「生きるよろこび」 人生は一冊の本 本を一冊にする 製本工程のうち 最も大切な作業は 折丁のページ順の とりまとめである ここで落丁を つまりまちがって 折丁をとりおとしたもの などをおこせば どんな豪華な 装丁の本ができても 本質的な価値は 失われる 人生は 落丁の多い書物に 似ている 一部を成すとは 称しがたい しかし とにかく 一部を成している