エンジェル・レッスン3 ~天使の佇まいを表現する~ | フランス流自分らしい子育てで、ママも子供も笑顔になろう!

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イヤイヤ期の息子に振り回されてばかりだった私に、あるフランス人のママが教えてくれました。「ママが夢を叶えて幸せに生きている姿を見せることで、子供は安心して成長していけるのだ」と。ママが幸せになるための秘密がつまった「フランス流」の魅力をお伝えしていきます。

こんにちは、HAYAママです。

今回から、いよいよ、
「自分のオリジナルの天使画」を描くための
レッスンが始まりました。

エンジェル・レッスン
Lesson3の課題は、

「香り」によって感じた心の中のイメージを、
パウダリングによって表現する、
というものです。

具体的には、
エンジェル・レッスンに付属されている
6枚のアロマカードのうち、
2、3枚のカードを選んで香りをかぎ、

そこからイメージした「佇まい」=
「画面全体を包むイメージ、雰囲気」を
パウダリングによって描きます。

ちなみに、パウダリングとは、
「きたのじゅんこメソッド」
基本テクニックの1つであり、

水彩色鉛筆の芯の部分をカッターで削り、
落とした粉をティッシュなどで
画面にこすりつけ色をつける、
という技法です。

パウダリングをやる際のポイントとしては、

使う色にもよりますが、
思ったような濃さやグラデーションを表すには、
何度も、結構しっかりと粉を画面にこすりつける
必要があるので、

紙は、摩擦に強く、色が乗りやすいものを
選ぶといいのではないかと思います。

ちなみに、ここで使ったのは、
きたのじゅんこ先生も愛用しているという、
「BBケント」という紙です。

また、粉が散って画面が汚れやすいので、
画面の枠の周りにマスキングテープを貼り、
手の下には紙などを置いて、
汚れないように気をつけるといいと思います。


さて、実際にやってみたところ、
このような感じに仕上がりました。↓

(写真だと、水彩色鉛筆の淡いトーンや、
微妙な色の重なり具合などがわかりにくく
申し訳ありません。)


どのような香りから、どんなイメージがわいて、
それをどのように表現するかは、
本当に人それぞれであり、

それこそ言葉で説明するのは
ものすごく難しいです。

実際、この絵を見ただけでは、
何を描いているのか全くわかりませんよね。

でも、それでいいんです。

これまで、絵を描くときには、
まず人や物の形を描いて、
最後に背景を塗るというのが
私の中の常識でしたが、

そんな固定観念を破り、

まずは言葉で何とも表しがたい
全体としての雰囲気を描き、
その後に個々の要素を描き込んでいくという

「エンジェル・レッスン」の
最重要メソッドを体感するということが、
今回のレッスンの重要なポイントでした。


次回は、イレージングの技法を練習しつつ、
目に見えないものを表現するレッスンです。

Lesson4も、
楽しんで取り組んでいきたいと思います。


《今日のワンポイント・エンジェル》

大天使ラファエル

ミカエル、ガブリエルと並んで、
三大天使の1人として挙げらているのが、
大天使ラファエルです。

ラファエルという名前は、
「神は癒す」という意味だそうで、

その名のとおり、癒しを司る天使であり、
また、病人や旅人の守護者としての
役割も持っています。

でも、同じ大天使でありながら、
ミカエルやガブリエルに比べると、
ラファエルに捧げられた教会や修道院は、
とても少ないのだそうです。

それは、ラファエルが、
新約聖書や旧約聖書そのものには登場せず、
旧約聖書の外典である「トビト記」にのみ
名前が出てくるということと
関わっているのかもしれません。

信仰厚いユダヤ人であるトビト。
晩年に失明し、死期が近いことを悟った彼は、
人に貸していたお金を回収するために、
代わりに息子のトビアスを旅に行かせます。

その旅に同行したのが、大天使ラファエルであり、
そのラファエルの導きにより、
トビアスは無事お金を回収し、
花嫁になる女性を連れて帰り、
最後にはトビトの目も癒されるのです。

西洋美術において、
ラファエルが登場する絵画といえば、
ほとんどがこのエピソードを描いたものであり、

ラファエルは、杖や水筒を持った
旅人の装いで描かれることが多いそうです。

・ヴェロッキオ「トビアスと大天使ラファエル」
・サヴォルド「大天使ラファエルとトビアス」
・ゴヤ「トビアスと大天使ラファエル」
・ストロッツィ「盲目の父を癒すトビアス」
・ボッティツーニ「トビアスと3人の大天使」
などなど

特に、ルネサンスが起こった
イタリアのフィレンツェでは、
経済が発展し、金融も盛んであったため、
お金を回収するために身内を旅に出す
ということがしばしばあったそうです。

そこで、旅の無事を祈るという意味でも、
このテーマの絵が多く書かれたのだそうです。


何も知らずにこれらの絵を見ても、
「青年と天使の絵だな」
くらいにしか思いませんが、

このように背景知識を少し知るだけで、
次に同じような絵を見た時には、
その絵が何を意味していて、
誰がどういう思いで描いたかが
わかってしまうのですから、不思議ですよね。

絵画の作品解説によって、
絵を見る時間が豊かなものになる、
自分の内面世界が広がっていく、
ということの意味を、
改めて実感できたような気がします。


作品解説に関心のある方は、
よろしければこちらの記事も
ご覧になってみてください↓

「ルーヴル美術館の思い出」



Lesson4につづく



最後までお読みいただき
ありがとうございました。

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