[ハワイ] 島暮らし 昭和の高級旅館になった訳 | 婆様のハワイ日記

婆様のハワイ日記

ハワイの片隅で生きるアメリカ人爺夫と日本人婆妻の老夫婦デコボコ日記です。

アロハ



遠いのに、

本土から訪ねてきてくれた友達3人。

小さな島の片隅に、ひっそりと佇む、

我が古民家を見て、皆、

えぇー!!!と、びっくり仰天。

そりゃそうだろう(笑)

爺とも久しぶりに挨拶を済ませ、

皆、わーわー言いながら、家中見て回る。

毎回ヤカン買うのを忘れて、

コーヒーでも淹れようと、

鍋でお湯を沸かし始めた婆に、

笑いながら、

まだ、家が片づいてないと思い、

自分の飲み物持ってきたから、大丈夫。

何も要らないからね、コレ飲むからねって、

言ってくれ気遣ってくれる、

そんな何でも話せる昔からの同級生3人。

今回は、床の間に飾る、婆が欲しかったもの。

そう、それが各々の実家で、

処分に困っている不要品だと知り、

海を越えて、

遠渡はるばる持ってきてくれた。

大きな壺に、木彫りの熊、

そして、鉄製?の重い鷲の置物。

そして、掛け軸、、、

お宝じゃないか!!!!

昭和の時代には、

どこの家の玄関にも床の間にもあった、

これらの物は、

令和の今では、

もう完全に無用の長物と成り果てたようで、

えー、これ貰っていいの?

と、大騒ぎしていると、

捨てる寸前だったのよ。

貰ってくれて実家が片づいて、

こっちこそ良かったよ!!

皆でよいしょ、よいしょっと、

車から運び、

床の間に置いてみる。

カッチョいい~!!!

さて、恒例のビフォーアフター♡

何にも無かった寂しい床の間が、

何て言うことでしょう🎵

(ビフォー)
(アフター)

寂しかった床の間が、

昭和の高級旅館並みに大変身した。

爺もびっくりし、

本当に貰っていいのか!?と大騒ぎ。

こんなに素晴らしいものが、

何故今、不要品と成り果てているのか....

アメリカ人爺は首を傾げる。

若い人たちは、

先ず和室を作らない。

ってことは、

床の間なんぞは存在する事すらない。

洋風のフローリングのおしゃれな家には、

壺や、熊や鷲は、全く似合わず、古臭く、

もう捨てられるのを待っていたこの子たちが、

縁があって、ウチにやって来てくれた。

こんなに良い物が、、もったいないなぁ....

でもこうして、

巡り巡って、家に来てくれた....

捨てる人あれば、貰う人あり(笑)

来てくれて本当にありがとうね、、

とお礼をいいながら、

壺を、熊を、鷲をそっと撫でた。

それからは、腹ペコお婆4人、

もちろんお楽しみのランチ!!

婆おすすめの海鮮丼を食べに、

島の食堂へGO!!


こんな島にこんな食堂があり、

こんな美味しい海鮮丼が食べれれることに、

皆びっくり。

ぺろりと平らげて、

また家に帰り、

各々の近況報告が始まった。

友達の一人は去年なんと肺炎で入院し、

検査すると色々病気が見つかり、

1ヶ月も入院していたと言う。

もう一人の友達のダンナさんは、

突然の脳梗塞の、

その後遺症で介護が必要になったと嘆く....

3人の孫の世話でもうくたくたで、

足腰が痛い、、、

娘が息子がまだ結婚しない、、

あーでもない、こーでもないと、

話は尽きない。

60代、年金を貰うこの年になっても、尚、

心配事や悩みは尽きず、

自分だけじゃない、

みんな色々あるんだなぁ、、、

と、しみじみ、、、

そして、別れの時、

来年の再会を誓い、

元気で、とにかく生きていようと、

手を降り、車を見送る。

遠いところ来てくれてありがとうね.....




その夜は、

メリカリで買って貰った、古いランプを付け、

賑やかになった床の間を、

酒の魚に、

爺と日本酒をしみじみと飲む。

自分達だけじゃ本当に何も出来なかった、

夢の古民家での島暮らし。

人は一人では生きていけない...

そんな言葉が心に染みる、夜。

大勢の人に助けて貰い、

その優しさと親切と愛がいっぱい詰まった、

小さな我が家.....

そんな島の夜はゆっくりと更けていった。



そうだよね、、、

って空の向こうダイヤモンドヘッドに、

問うてみるが、

あまりにも遠すぎて、

返事はまだ、ない。

続く。