[ハワイ] 島暮らし一週間でわかったこと | 婆様のハワイ日記

婆様のハワイ日記

ハワイの片隅で生きるアメリカ人爺夫と日本人婆妻の老夫婦デコボコ日記です。

アロハ




島暮らしももう1週間を過ぎ、


少しずつその生活にも慣れてきた。


6時に閉まる島の小さなスーパー。


その小さな駐車場に停まっているのは、


軽トラ軍団(笑)


一日4回、


決まった時間にチャイムが鳴ること、、、


そんなことにも、


少しずつ少しずつ慣れてきた。


ある日、スーパーへ爺といった時、


支払いを済ませてから、


買い物袋を忘れていったことに気がつく。


すると、


そこにいたお婆さんが、


これ使いなさい。あげるから。


と、にっこり笑って、


持っていた青い袋を差し出してくれた。


ずっと愛用してきただろう、その買い物袋。


えぇ、、、でも申し訳ないから、


と言うと、いいからいいから使いなさい。


と、我が手に押し付けてくれた。


丁寧にお礼を言って、


ありがたく使わせてもらう。


横にいた爺はびっくり。


これ、彼女のなのに、くれたのか!!??


赤の他人の困っている人に、


さっと手を差しのべて助けてくれる、


優しい島の人々。


またある日は、


爺とヤツが自転車で出かけた日、


これもやってみたかったリストにあった、


自働販売機で、甘い缶コーヒーを買い、


ひなびた小さな堤防で、


海を見ながら飲むこと。


ハワイには先ず、


日本のような自働販売機がないし、


昔良く飲んでいた、


あの小さな缶コーヒの味が、


妙に忘れられず、


自働販売機の前で、


どれにしようかなって、選ぶ時だって、


楽しくてしょうがない。


温かい甘いコーヒーを手に、


防波堤に向かうと、


おじいさんが釣りをしていた。


釣れますかと話しかける。


おじいさんは少しびっくりした顔で、


こっちを見ていたけれど、


今日はこれだけ釣れたぞ、と


座っていた小さなクーラを開けて、


見せてくれた。





それから2人で、


いろいろ話した。


おじいさんが、88才だと言うこと。


自分達がハワイから来たと言うと、


えっ!? ハワイ??


と、びっくり。


爺がこの島で釣りがしたいことを話すと、


釣れる場所を、


あっちがいいぞ、そっちもいいぞと、


いろいろ教えてくれた。


戦争に翻弄された親のこと、


小学校しか出てない、


自分の大変だった生い立ちを、


ぼつぼつ話してくれた。


「戦争はダメじゃ、、絶対にな...」


と、シワだらけの手を止めて、


遠くを見つめながら呟いた、おじいさん...




別れ際、


おじいさんは、自分が持っている、


糸や針、そして、釣りのエサを


箱ごとくれ、


これで頑張って釣りなさいと言い残し、


単車で帰って行った。



その次の日は、


島には売ってないものがあり、


爺とヤツと3人で、


本土の町へと向かう。


島に比べると、


まず空気が違う。


もちろん信号も車も人も家も多い。




島に帰り、


BBQの後の赤い炎を見ながらヤツが呟いた。


俺はもう、二度と町へは行かないよ。


ここがいい。


俺は本当にこの島が大好きなんだ....



そうだよねって、


空の向こうのダイヤモンドヘッドに、


問うてみる、、、


があまりに遠すぎて返事はまだない。


続く。