[ハワイ]ホノマラ 日米の大先輩に学んだこと | 婆様のハワイ日記

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ハワイの片隅で生きるアメリカ人爺夫と日本人婆妻の老夫婦デコボコ日記です。

アロハ



ホノルルマラソン10Kを何とか完走、

あ、いや完歩し、ゴール。

完走メダルを嬉しそうに首にかけ、

無料のマラサダとバナナを貰うため、

近くのテントに向かう、婆。

マラサダを揚げるいい匂いがしている。

ボランティアの多くの女学生が、

「STAFF」と書いてある、

真っ赤なTシャツを来て、

皆、ニコニコし、

おめでとう~!!と、

ゴールした人々に笑顔で手渡している。

こういう沢山のボランティアのお陰で、

ホノルルマラソンは成り立っているんだなって、

しみじみ感じる時。

バナナとまだ温かいマラサダを受け取り、

テントを離れようとした時、

若い学生達の、

そのはしっこに見覚えのある顔を見つける。

同じアパートに住む、

多分80代だろうか、

短髪のアメリカ人女性。

あれーどうも。ボランティアですか?

そうなのよ、あなた出たのね~?

歩いただけの10キロですけど。

その時は忙しそうだったので、

じゃあまた!

と、すぐに別れた。

翌日の朝、

その彼女に偶然ロビーで会う。

ボランティアありがとうございました!と、

お礼を言うと、

彼女はにっこり笑って、

私はね、

若い時からマラソンが大好きで、

いつも走ってたの。

世界中の大会にも出たし、

トライアスロンもよ。

走ることは、私の、生き甲斐だった。

でも、膝を痛めて、走れなくなったの. ...

それでも、

大好きなマラソンに関わっていたい。

だから若い学生達に混じって、

ボランティアさせてもらってるのよ!

自分は走れないけれど、

みんなを見て、

パワーをもらってる。

こちらこそお礼を言うわ、

ありがとう!!

そして、にっこり笑って、

Have a nice day !!

と、手を振り去って行った、

大先輩の少し背中の曲がった、

その後ろ姿に、胸が熱くなる....

年を取ること。

それは、

どんなに運動神経が良くても、

どんなにお金があっても、

どれだけ運が良くても、誰にでもやってくる。

今まで当たり前のように出来ていたこと、

それが、

一つ一つ出来なくなる....

生き甲斐を、奪われる、、、

楽しみを、取られる、

それをどうやって受け入れ、

どうやって前向きに最期まで生きていけるか...

そういうことなのだ.....





ホノマラのレジェンド、

高石ともやさんのように、

82歳の今でも、

日本人最多の47回連続出場を誇り、

今年も10Kに堂々と出場した、

そんな素晴らしい日本の大先輩もいれば、

膝を痛め、

大好きだったマラソンが出来なくなっても、

80代で、若い高校生に混じり、

テントのはしっこで、

ボランティアをし、

パワーをもらっているのよ、

ありがとう、、と笑って言える、

アメリカの大先輩、、、

こんな素晴らしい2人に出会えた今回。

走るだけじゃない。

メダルだけじゃない。

回数だけじゃない。

時間だけじゃない。

この年になって、

こうして人生の勉強をさせてもらえる、

そんなホノルルマラソン。

世界で唯一、

人数制限もせず、

時間制限もしない、

どんなに参加者が増えても受け入れ、

どんなに時間がかかっても、

最後の最後の一人まで、

みんながずっと応援し、

そのゴールを拍手で迎える.....

そんな家族のような、

あたたかくて優しい、ホノマラが、

大好きだ....


そうだよね、、って

窓の外に向かって一人呟いてみる、、

が、ダイヤモンドヘッドは今朝もまた、

何も言わず、

ただ黙って佇んでいるだけ....

続く。

(明け方6時)
(今朝ワイキキに出た短い虹)
(雨に煙るダイヤモンドヘッド)