[ハワイ] 年を聞いてのけ反ったミニスカの彼女 | 婆様のハワイ日記

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ハワイの片隅で生きるアメリカ人爺夫と日本人婆妻の老夫婦デコボコ日記です。

アロハ




パート先で出会った、

白髪が混じったショートカットの、

ミニスカートのお客さん。

後ろ姿は60代?いや70代前後位かな?


何せここは、ハワイ。

世間体もなければ、年相応なんて言葉もない。

年配のミニスカート姿になんか驚いていては、

生きていけない。

年齢関係なく、どんな格好してたって、

誰に文句言われることなどない、お国。

耳元に赤い花をつけ、真っ赤なリップを塗り、

颯爽と赤いスポーツカーに乗り込み、

風を切って走り去っていく、

80代のお客さんだって見てきた。

先週整形して、ほらね、ここを引き上げたの。

いいでしょ?と、

耳元の髪の毛を持ち上げて、堂々と、

その縫い目を見せ、自慢する、

70代のお客さんだっていた。

20年もハワイにいると、

もうそんなことにも慣れてきてたが。

今回だけは違った。

「恐れ入りました!!」と

思わず床にひれ伏せそうなほど、

感動したそのミニスカのお客さん。

その女性、長身で杖をついていたが、

ミニスカートからでてる足はスラッと伸びて、

背筋もピンっとしている。

薄化粧の肌も艶々で、

白髪がほとんどのショートカットは、

おしゃれでとても似合っていた。

笑顔でユーモアを交えて話す言葉だって、

至って普通だった。

まるで老人の気配はない。

若く見えるけど、杖もついているし、

やっぱり70代位かなって内心思っていた。



「私ね、93歳なのよ。」

と、帰り際突然  <年齢告白> され、

不覚にも言葉を失う。

「えーーーーーーーーーーーー??」

声も出ず、

改めて93才のそのミニスカ姿を、

頭のてっぺんから足の先まで見てしまう。


私ね、ずっと何年もテニスしてきたの。

さすがに今はもう出来ないけど、

自分ができる運動は必ずしているわ。

タイチもバランスが良くなるからね



目を見開いて驚く婆に、

笑いながら、その若さの秘訣を教えてくれる。

でもね、一番大事なのは、姿勢よ。

杖をついてたって、

私は必ず姿勢を真っ直ぐにするよう、

自分で心がけているの。

どんな時でも、絶対に。

背中が曲がったら、終わりなんだから。



93才のあっぱれなミニスカ姿。

素敵だ。素晴らしい。

年を取るのが怖いなんて言葉を、

忘れさせてくれるような、

93才のミニスカ。

実に実に、カッコいい。

こんな素敵な先輩がいっぱいいるハワイ。

年寄りは家で茶でも飲んどけ?

年寄りは、でしゃばらず黙っとけ?

年寄りはネズミ色の服でも着て、

大人しくしとけ?

ふざけるな~~

ばんざーい、年配。

若いもんなんかに負けるもんか!

まだまだ、これからだ!!

続く。