号外!号外!号外!
なんと去る12月20日に、ハワイ島を揺るがす超特大情報が飛び込んで参りました。
青天の霹靂、九天直下、常夏の豪雪、藪からスティック、もう激震です。何が起こったかというと……。
マウナ・ケア山頂への道が開きました〜〜〜〜〜〜〜!!!!!
米ハワイ島マウナ・ケア山頂にてTMT(Thirty Meter Trescope)望遠鏡建設工事による影響で抗議活動が行われ、2019年7月15日からマウナケアアクセスロードが全面閉鎖されていたのですが、なんと、12月20日にイゲ州知事の苦渋の選択により、マウナ・ケア山頂への道が開きました。
TMT問題を、サクッとおさらい
この件(くだん)のTMTというのが、アメリカ合衆国、カナダ、中華人民共和国、インド、日本の5か国共同で建設中の超大型光学赤外線望遠鏡なのですが、望遠鏡問題は「これで最後、これで最後」と言い含められ、13基もの設置がすでに終わっているハワイアンにとっては聖地マウナ・ケアを蹂躙する以外の何物でもないわけです。
一説には18億ドル(1976億円)とも14億ドル(1537億円)ともいわれる、国の威信と多額の税金をかけたTMT問題は、2019年6月20日、デビッド・イゲ ハワイ州知事がTMTの現地工事開始を認める通知 (notice to proceed, NTP) を発表後の、7月15日に始まりました。
そしてここハワイ島では、5ヶ月にもわたる抗議活動でのマウナ・ケア閉鎖に伴い、反対派と推進派の膠着状態は永遠に続くものかと思われていました。卑近な例で恐縮ですが、観光業においてはいくつかのツアー会社も休業状態となりました(ここでいう休業状態は実質的な廃業状態。よく雑誌でも休刊といい、その9割は復刊しませんが、決して廃刊という言葉を使わないのと同じ)
ジェイソン・モモアやドウェイン・ジョンソン、ジャック・ジョンソン、ブルーノ・マーズといった著名人も抗議活動に加わりましたが、どうなるかわかるひとは誰もいませんでした。一生続くのではという厭世観も蔓延しつつ、反対派のなかでも意見の相違などで袂を分かつところもあり、組んず解れつの形相を呈していました。
そして今日
12月20日に、突如としてイゲ州知事が「26日までにデモ参加者は撤退すること」という通達を出しました。すわ、衝突か、と私なんかも身構えたのですが、クリスマスやハヌカー、クワンザなどのホリデーシーズンに合わせ、警備の警察官などを一時撤退させるから、君達も一旦撤退してくれ、ということのようです。
7月15日から建築資材が運び込まれるのを阻止しようとして始まったデモは、ここまで5ヶ月に渡りマウナ・ケアアクセスロードを封鎖してきたわけです。そしてそれと同時に、その警備や取り締まりに膨大な税金が使われてきたのも事実であり、TMT問題に付随してイゲ知事に対する税金垂れ流しへの批判は激化していました。
ということで、
「奇襲攻撃しないから、一旦、ホリデーシーズンだし、みんなお家に帰ろうよ?」
ということなのでは、とポジティブアロハッピー(©︎マサ)スピリットとしては、解釈しています。
今回マウナケアアクセスロードが開通したのも、イゲ州知事による痛み分けの決断ということなのではないかな、と。情報がとても少ないので、今後また違う見解が出てくることもあるだろうし、ホリデーシーズンが終わったら「ということで工事開始〜!」と始まりかねないというのはあるので、なんともいえないのですが……。
ひとつだけ、いえるとしたら……
マウナケア山頂に行けるのは、本気で超絶いまだけ!!!!!!!!!!!
12月23日にスタッフが山頂の下見に行ってきたのですが、「この山を見ていただかないと、日本には帰せない」(スタッフ目線)という嘆息にも如実に表れているように、マウナケア山頂は、筆舌に尽くし難い、想像を超える、行った人にしかわからない、神々の山なのです。
曲がりくねった道を登り、高度順応のために2000メートル付近でマウナケア・オニズカ・ビジター・インフォメーション・ステーションで休憩します。
ひたすら登っていきます。
そして……
よ
う
や
く
到着!!!!
5ヶ月ぶり、お久しぶりでございます。20-25万年前に壮年期から移行した老年期のマウナ・ケアさん、下の喧騒など取るに足らず、泰然自若としておられます。
「God's in his heaven. All's right with the world.」
一説には4000もの神がいるというハワイと、八百万の神を祀る日本は多神教であり、大いなる包容力に包まれた土地です。win-winは難しくとも、推進派、反対派の二項対立にならないように、そしてハワイ島が満身創痍にならないために、この5ヶ月なんの進捗どころか、なんの説明もなかったイゲ州知事には頑張って欲しいところですね……。政治と宗教の話は社交界(ブログだけど)では御法度、ですが、ゴリゴリ話しまくっておいて、我々にできることはひとつ!
ということで!!!!!!!
今日から!!!!!マウナ・ケア山頂ツアー急遽再開!!!!!!!!!!!!!!
前述した通り、本当に今後どうなるかわからないので、とりいそぎ今だけ!!!!
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7月30日の記事はここから
マウナケアで起きていること
(時系列に追記するため、本日12月26日以前の追記は一番最後に移動しております)
今日はオールアバウトハワイ島ナウということで、いま世界中でニュースになっているマウナケアで起きていることを、できるだけフラットにお話ししてみようと思います。
【7/30時点の本文】
TMT(Thirty Meter Telescope)建設のため、ハワイ島のマウナケアが封鎖されました。そして先住民ハワイアンの建設抗議活動で、誰もどうなるかわからないのが現状です。
どれくらいの期間封鎖されるのか、一切の情報がないなかで、いろんな噂が飛び交っています。
ここで、概要を簡単に説明すると……。
まずはマウナケアについて
最後に噴火したのは約4,500年前という休火山であるマウナケア(マウナ:山、ケア:白い)は、標高4205m。麓からでなく、海洋底にある裾野から測ると山頂まで1万203mとなり、世界一のエベレスト(8848m)を抜いて世界一の高さを誇ります。世界でいちばん宇宙に近いといわれる所以ですね
降雨量が少なく山頂の空気が澄んでおり、高山砂漠気候で乾燥しているので「最も観測に適した日」と呼ばれる観測条件が整う日が世界一多い場所といわれています。ということでこのTMTの建設が2009年に決定され、2021年からの稼働を目指して建設が始まろうとしていました。
ところが……。
ハワイの先住民たちにとって、マウナケアは雪の女神ポリアフを筆頭にハワイで崇められている多種多様な神々の宿る聖域です。1980年代にハワイ文化の復興運動(ハワイアン・ルネッサンス)がきっかけで、長年虐げられていた先住民たちの文化への意識改革が行われた結果、マウナケア山頂には祭壇が設けられ、直下のポリハレの丘(プウ・ポリハレ)は聖域として保護されました。
そんな背景も踏まえつつ……、これまでに13基もの天文台が設置されましたが、やはり10年にわたる反対活動があったわけです。
やはり先住民グループとしてはこれ以上数が増えて欲しくない! 我慢の限界!
ということでTMTの建設推進者たちとの間で衝突が起こり、2014年には建設が棚上げになりました。しかし、2017年にハワイ州が再び建設を許可し、去年2018年10月に最高裁がこれを支持したので、少なくとも法的には建設が可能になりました。
今月2019年7月15日には、建設が始まる予定でしたが、もう我慢がならんと先住民たちだけでなく、ハワイ州全土、だけでなく、世界各地から集まった人々が抗議のデモを開始しました。それから現在までにデモの参加者はは2000人以上と増加の一途を辿っており、今日現在も解決の兆しは見えず、対立は深まるばかりです。
これに伴い、マサシのネイチャースクールでも日の出&夕陽ツアーの催行が難しくなってしまいました。というより、マウナケアの山頂での夕陽ツアーも日の出ツアーも、キャンセルのお客さまが相次いでいます。
ハワイ島に身を置かせてもらっている身としては、お互い違う立場のいろんな正義が「正しい、正しくない」など勝ち負けで白黒つけて欲しくないという、日和見主義に終始するしかないのですが…、文明が文化を打ち負かすという過去に起きた対立構造にはなって欲しくないな、とか、なんとか、そんな簡単な二律背反ではないとは思うのですが……複雑な胸中です。
ということでマウナケア本題です!
毎回、マクラが長すぎるのですが……。わたしら、ツアー会社で粛々とやっていくしかないので各々いろんな意見を持ちつつ、どんな逆境でもハワイ島に来てくださるお客さまの最大公約数ハッピーを、ひたすらお届けすることしかできないので、振り絞って尽力をしていくしかないわけで……(南の国から2019)。
山頂は行けないけれど
諦めないで!
裏ハワイをトコトン!コミコミ!
代替ツアーを始めました!
苦肉の策ということで、こちら20周年という記念すべき老舗の弊社が、スタッフ寄りまくって文殊の知恵を出した渾身の一滴、というか、乾坤一擲です。
ぜひご検討くださいませ!
【期間限定】ビーチサンセットと星空ツアー
13:30シェラトンエリアお迎え
15:05ヒルトンエリアお迎え
・ワイメアにてショッピング(約30分)
・ハマクアマカデミアナッツカンパニー見学
・スペンサービーチパークorハプナビーチにてご夕食
・ビーチからの夕陽鑑賞
*夕陽鑑賞の場所は変更になる場合がございます。
・満天の星空鑑賞
22:30〜23:00 各ホテルお送り
【期間限定】日の出と星空&世界三大パワースポットツアー
00:40 シェラトンエリアお迎え
01:25 ヒルトンエリアお迎え
・満天の星空鑑賞
・マナロード到着
・日の出鑑賞
*日の出鑑賞の場所は変更になる場合がございます。
・マナロード出発
・オーラが見える!マウナラニパワースポット
08:00〜09:00 各ホテルお送り
代替えツアーですので、料金は大人お一人様$140(割引対象外)とさせていただきます。
*マウナケア山頂には行けませんので、キャンセルはお迎え時間の24時間前までノーチャージとなります。
そしてそして、もう告知の嵐からの、告知団子状態の告知フルスロットルで便乗して……!
&
ハワイ島で奇跡のスイーツが食べられるジュエリーワークショップ
こちらも大人気なので、お見知り置きをば……。
代替えツアーの様子はブログにて毎日更新中です。
去年はキラウェアの噴火、そして今年はマウナケアの封鎖、いろいろ確かなものはないこの世の中ポイズン(昭和史)。また詳細わかり次第、ご報告致しますね!
追記(8月1日 5:00現在)しました
(写真:マウイナウ)
オアフのホノルルでもデモ行進があり、参加者は日増しに増す一方です。
山頂に13基ある望遠鏡に職員は立ち入れず観測は中止になっていますが、緊急時などは反対派の住民もフレキシブルに対応し通行許可が出ており、そこまで殺伐とした状況ではなさそうです。
近くを車で通ってみても、平和的解決を求めるクプナ(ロコにも外国人にも崇拝されている長老)のルールに従い、一触即発のムードではありません。
そもそもここまでの大きな問題になっているのは、やはり聖地として建設に反対していたハワイアンに13期までという取り決めを飲ませた挙句、それを無視した、そしてTMTを作るなら別の古い望遠鏡を廃棄するという取り決めも反故にした強硬姿勢にあったという対応のまずさが長期化の原因になっているのでは、と思います(日和見ブログ)。
「クー・キアイ・マウナ(山を護るために立ち上がれ)」という建設反対のキャッチコピーを元に、ジャック・ジョンソンを筆頭にハワイアンアーティストも続々と支持を表明、そしてレオナルド・ディカプリオ、ジェイソン・モモア(今日8月1日現地入りしているとの噂)などハワイ島の怒りはハリウッドまで飛び火しています。
ドゥエイン・ジョンソンが反対派への支持とサポートのために先週24日に封鎖されている道路までサポートに訪れたときは、ハワイ島が色めき立ちましたし、ジャック・ジョンソンに至っては連日現地を訪れているという報道が出ています。
今朝入った情報によると、非常事態宣言(そもそもは災害や疫病、暴動に出して出されるもの)が解かれたとのこと……!
2021年の9月26日まで建設計画の延期が決定しました!!!!
デービッド・イゲ州知事によると希望的観測に基づく延期として、建設の廃止には言及していません。
そんななか、2016年にハワイの代替地として選ばれているスペイン領カナリア諸島も、声明を出しています。
TMT建設の代替候補地に選ばれているスペイン領カナリア諸島では、「中央政府・地方自治体で計画を支援していく(スペイン政府当局)」との声明を出し、建設に意欲を示しているとハワイ・ニュースナウでは報じています。
ライバルであった南米チリで着工済みの2基(※)は、すでにTMTより何年も早く完成する予定です。
(※)欧州南天天文台はE-ELT(European Extremely Large Telescope、口径39メートル)、米アリゾナ大学などはGMT(Giant Magellan Telescope、口径24.5メートル)を南米チリに着工済み。TMTより規模も大きく、完成予定も数年早いということです。
追記(8月3日 6:34現在)しました
追記(8月6日 7:34現在)しました
ヒロサイドは猛烈な雨に見舞われ、コナサイドでも突発的な雨や天候悪化は多少影響しましたが、どうにかこうにか無事ハリケーンたちは過ぎ去りました。しかし、まだまだくすぶり続けるTMT問題。
2年間の延期が発表されたものの、いま現在どうなるのか、延期の2年間での計画、マウナケア閉鎖はいつ解かれるのか、などの情報が一切入ってこない状況のなか、今朝の『West Hawaii Today』にTMT建設サイドのインタビューが掲載されていました。
TMTのプロジェクトマネージャーであるゲイリー・サンダース氏によると、昨年から2%の上昇ではあるものの、現時点でTMTの構成機器、部品などは既に20%完成しているとのこと。世界中でTMT機器の製作は鋭意進められているそうです。
TMTの中核的な機器である30mに及ぶ574個の六角形鏡は日本で製造され、あとは日本と中国、インドでカットし磨くだけになっているなど……。
スペイン領カナリア諸島の代替地案も宙に浮いたままですし、どっちつかずの決定に振り回されまくっている現地からお届けしました! でも現地では流石のアロハスピリットがここぞとばかりに発動して、ハワイ島の御心のままに、と委ねて粛々と生きています。
それにしても各地でせっせと部品を作り一箇所に集めて完成させるとは、豊臣秀吉の一夜城と呼ばれる墨俣城(諸説アリ)のようですね(ッテナンノ話)。
追記(9月10日 7:34現在)しました
連日お客様より「いつになったら開くのか」「マウナケア山頂は行けるのか」というお問い合わせを頂く度に心苦しいのですが、本当にどの情報通に聞いても、たぶん州知事に聞いても「We never know」と言うしかないのが現状です。昨日乗車したUberドライバーに聞いても「毎日情報が変わるから、どの情報も信じないほうがいいわね」と言っていましたし……。
そんななかハワイ現地時間9月8日に、プレスカンファレンスが反対派の集会で行われました。
ハワイアンのリーダーたちが、60日間にも及ぶマウナケアに続くアクセスロードに対する特別背任の疑いで、米国ハワイ州運輸局のディレクターでもあるであるJade Butay、ハワイ州司法長官Clare Connors、ハワイアン・ホームズ・コミッションのメンバーたち、TMT国際天文台を相手取って訴訟を行う構えを示すという表明を出したそうです。
もうTMTだけでなく、マウナケアに付随する周辺土地、さらにはマウナケアに続くアクセスロードなど、いままでの積年の禍根や“臭いものに蓋マター”が、溶岩のように一気にハワイ島のすべての割れ目から噴出している感じです。
そして先月中旬から、ハワイ島に偉い人と有識者たちが集まって話し合いが行われるらしい、という情報も錯綜しておりますが、延期に延期を重ねているらしくこちらも見通しが立っておりません。ただ、いろんな情報を統合すると個人的な見解としては、年内にマウナケア山頂ツアーが再開するのは難しそうです。
ただ、山頂に行かなくても、腕利きのハワイ島における最高ガイドたちの代替ツアーが大好評なので、ぜひおいでください一生モノの体験ができます
もちろんカップルでもグループでも、ハワイ島、最高のOMOTENASHIを約束します