犬の食生活を考える | Having FUN Workingdog Training

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ドッグトレーニングのことなど綴っています

食欲や物欲は犬が生きていくためにとても重要なモチベーションになるため、トレーニングにおいても食事指導からさせていただくこともあります。


(この日はキビナゴごはん)


パートナー犬はフードと手作りごはんを半々にしています。

個人的には、手作りの方が良いと思っていますが、全て手作りにするとコストがかかりすぎる。


1食最低でも400〜450gの肉や魚が必要になる。

ドライフードを使うことで肉の量も減らせる。


全部手作りで難しいのはどのくらいの量が良いのか?判断が難しいところです。


量が多いと太ってしまう。

手作り食は美味しいので食いつきも良い。

その姿にあれもこれもと食べさせたくなってしまうので結果太ってしまうことも多い。

かく言う私もそんな失敗の経験がある。


少ないと栄養失調になってしまう。

この飽食の時代に栄養失調?って思われるかもしれませんが、結構あるあるです。


手作り食で、カロリー、タンパク質量、必須アミノ酸、必須脂肪酸、ビタミンミネラルを最適な量でバランスよく調整するのは簡単ではない。


どれかひとつでも不足すれば栄養失調を引き起こす可能性がある。


犬のカラダをチェックして、痩せすぎていないか、被毛の脱毛・炎症などはないか、骨格は?成長は?お腹の調子は?性格は?など犬を全体的にみておく必要がある。

病気などある場合は病気にばかり目がいってしまうと、病気は良くなっても他が悪くなることもある。

先代パートナー犬(19.5kg)は13歳の時腎臓が悪くなった。
この時、ドライフードが悪かったとか、腎臓が悪くなる前に食べさせていたウェットフードがダメだったとか、競技のプレッシャーがストレスになったとかアジリティーなんて激しい運動をしてたからとか結構いろいろなことをまわりに言われた。
ありがたい忠告ではあるが、不安を煽るだけの意見に耳を傾けている暇はない。

病院でタンパク質を減らすように言われてたので食事指導をされてるプロの方数名に相談した。
その方たちの一人を除いては上に書いたようなことを言わなかった。
生活に合わせてこれからすべきことを細かく丁寧に教えてくれた。
それがプロというものだ。
否定から入るのはそのスキルがないだけだ。

写真のように食材選びは彩りをメインにしている。
緑赤黄黒の食材を入れるようにしてる。
食材の大きさも様々にしている。
これは、自分で噛んで砕いて食べることが大切だという考え方から。
いつもフードプロセッサーで細かくして与えることで消化は助けられ、胃腸の負担を軽くしてそこに不要なエネルギーを使わなくて済むようにするという考え方もある。
シニアならそれも必要だが、まだ5歳のパートナー犬には、ある程度自己消化力も高めて欲しい。
強い胃腸を作ることは免疫力のアップに有益なことと思う。

歯科の口腔ケアの仕事をしていたとき、ご老人の食事の介助で食材を飲み込みやすくペースト状にすると食欲が下がると知った。
見た目は大事。
では刻み食が良いかと思うと意外と口の中で散らばって飲み込みにくいのだそうです。
程よく固形である方が食べやすい。

そんなことから、犬のようにほぼ飲み込むことが多い口腔機能の場合、刻み食は食べにくいのではないかと思っています。

極端にドライフードを否定する人もいるが、良いところもある。
量を調整するだけでほどよくバランスよく栄養が取れる。
手軽で便利。
旅行や遠征にも温度管理を気にせず持っていける。

何が良いかは飼い主と犬、そして生活に合わせて選ぶべきだと思う。