オビディエンスの課目に木片を使った臭気選別というものがある。
ノーズワークの一種だが、アロマや方向蒸留水は使用しない。
ハンドラーの匂いを数秒間握り、匂いをつけた木片を探すというもの。
木片は他の匂いのない木片と一緒に置かれる。
置き方のパターンは
こんな感じにたくさんある。
しかし犬にとっては前回の投稿にも書きましたが、匂いというものは赤い煙が上がっている感じだと思うと簡単な作業のひとつだ。
しかし、人間には全くわからないので、ストレスがかかる。
「サーチ」とコマンドを出す人が、できるかなぁとかちゃんとやってよとか、緊張した雰囲気を出せば出すほど犬はこの作業に対して嫌な雰囲気を感じてしまう。
だからといってリラックスしすぎても犬はこの簡単な作業を馬鹿にしてやろうとしない。
よく聞くのは「最初は毎回きちんと正解を咥えて持ってきてたのに…」という言葉。
やればやるほど崩れるのもこの課目の特徴。
それを踏まえて練習の内容を工夫して単調でつまらないこの作業を仕事に育てていく。
何度も壊しては作り直していく地道な作業。
動画は木片を密集させて置き、他を咥えたりせずに持ってくるという練習。
最初は適当に匂いを嗅いで隣りに置いてある木片を自信満々で持ってきてた。
なかなか私が褒めて喜ばないので自信を失った。
犬は何が間違えなのかを考え少しずつ慎重に嗅ぐことを覚え、丁寧に咥えることを学習していく。
この作業は嗅ぎ分けるだけではないもっと細かい犬との感情のやりとりが必要になる。
オビディエンス競技の中でもScentworkは本当に奥深く、面白い。