所得税・市(町)県民税・社会保険料の事例…その③
8月7日(金)
今朝のNHKのニュースから
『マイホーム 増える競売』
【Aさんのケース】
分譲マンション2,800万円を購入
住宅ローン残債:1,900万円
競売決定通知が裁判所より郵送されたので
裁判所で競売価格を確認すると、最低入札価格はなんと391万円…
【Bさんのケース】
住宅ローンの返済が厳しくなったので
売却をしたいので、銀行に相談
銀行の回答は…
『住宅ローンの残債を一括返済できなければ、売却に応じられない』
因みに、今年の6月の住宅の競売申請件数は、7,940件
競売件数は、今年の年末から来年にかけて大幅に増加予想との、こと。
延滞からどの位で競売になるのか?
通常、5ヶ月~8ヶ月
当然、競売前に銀行・保証会社から、一括返済を迫られるのは
通常3ヵ月~6ヶ月
任意売却もままならず、競売処分でも『債務』は残る。
当初の資金計画が如何に重要か…です。
では、本題へ
今日はいよいよ佐藤さんの『住宅ローン減税』について
(佐藤さんの事例は、前回・前々回をご参照)
佐藤さん、住宅取得を決断!
土地・建物・諸経費で3,000万円
融資条件もありますが、全額住宅ローンで対応…と、しましょう。
山梨中央銀行の住宅ローン(固定金利選択型10年)で試算
(返済期間35年、ボーナス払いなし)
・基準金利:3.9%
・優遇金利:2.4%(▲1.5%)
・11年目の金利:2.9%(▲1.0%)
(11年後も金利情勢の変動がないものと仮定)
・初回~10年間の月々の返済額:105,648円
・11年目からの月々の返済額:111,704円
年返済負担比率:105,648円×12ヶ月÷4,500,000円=28.2%
(佐藤さんの属性にもよりますが、ギリギリOKかな?
場合によっては、奥さんの収入合算も可能だし)
でも、佐藤さんの収入は月給30万円(年間賞与90万円)
奥さんのパート収入は月給8万円…の仮定でした。
※お子さんの成長に伴い、教育費の負担増
そして、今後大幅に負担増が見込まれる社会保険料…等
考えると、非常に不安ですが、今回は『住宅ローン減税』の試算が
目的ですので、この仮定でいきましょう。
では、佐藤さんの『住宅ローン減税』は、いくらになるのか?
①住宅ローンの年末残高の1%(10年間)
3,000万円×1%=30万円
(住宅ローンの元金は、返済に伴い徐々に少なくなりますが、
佐藤さんのケースでは、10年間は関係ありません。…詳細は後記)
②佐藤さんの所得税額
47,500円…住宅ローン減税額の対象
③佐藤さんの住民税額
120,500円…全額が住宅ローン減税額の対象ではありません
対象になるのは、(A)・(B)のうちの低い方
(A)課税総所得額1,165,000×5%=58,250円
(B)97,500円
よって、佐藤さんの『住宅ローン減税額』は、当然30万円ではなく、
47,500円+58,250円=105,750円(<300,000円)…年間
佐藤さんの収入・税金等の変動がないものと仮定すれば
月額:8,812円…の減税
10年合計:105,750円×10年間=1,057,500円…の減税
【チラシ・広告等】で
・物件価格3,000万円
・住宅ローン減税で月々25,000円(300,000円÷12ヶ月=25,000円)
・実質返済額は月々80,648円返済(105,648円-25,000円=80,648円)
※佐藤さんが、このチラシで資金計画を立てたら、どうなるのでしょう?
月々▲16,188円(8,812円-25,000円=▲16,188円)
住宅ローン減税は、過去最大です。
住宅取得者にフォローの風が吹いているのも確かです。
でも、資金計画は、当然個人ごとに違います。
くれぐれもご注意ください。
当初の資金計画で、あとあと『任意売却』・『競売』にならないためにも。
では、また…
所得税・市(町)県民税・社会保険料の事例…その②
8月6日(木)
昨日は、河口湖湖上祭が盛大に開催。
富士山周辺は、旧盆までが夏のピーク。
本題の前に
『厚生年金の積立金』の残高について
2008年度末の残高:116兆6496億円
2008年度の取崩高: 3兆3605億円
2008年度の運用損: 10兆1795億円
社会保険庁では
『10兆円が消えました』
『リーマンショックによる株価の下落と為替差損によるものです』
『ある一時点の評価額であり、年金財政に影響ありません』
以上…なんと、これだけです。
つまり、『我々に一切責任はありません。』と言うこと。
確か、あの大騒ぎした愚策の『定額給付金』の財源が2兆円でした。
その5倍が1年間に消えました。
国民年金の運用も同じく
更に、政管健保(現在は協会健保)も大幅赤字。
一体、この先『社会保障』は、どうなるのでしょう?
さて、
今日は、住民税…市(町)県民税について
前回の事例:佐藤さん一家(昨日のブログ、ご参照)
その前に住民税の基本
①前年の所得に対して課税
②会社員は毎年6月から翌年5月まで給与から徴収
(所得税は12月の給与で年末調整し納付終了)
③所得控除額は所得税と違う
(控除額が所得税より少ない、よって課税総所得が増えて税額が増)
④税率は一律10%(市町村民税6%・都道府県民税4%)
⑤均等割(市町村民税3,000円・都道府県民税1,000円)
※詳しくは、数千円程度の税額控除がありますが、
大勢に影響ありませんので、ここでは省略しております。
具体例:【佐藤さんの住民税】
年収-給与所得控除=給与所得控除後の金額
450万円-144万円=306万円…給与所得控除後の金額
ここまでは、所得税と同じ
次に
所得控除の金額
基礎控除33万円+配偶者控除33万円+扶養控除66万円
生命保険料控除3.5万円
合計で135.5万円
社会保険料控除の金額
450万円×12%=54万円(前回と同様に約12%で算出)
所得控除135.5万円+社会保険料控除54万円=189.5万円
課税総所得の金額は
306万円-189.5万円=116.5万円
(所得税の課税総所得は95万円でした)
後は税額の計算
116.5万円×10%=116,500円
均等割が4,000円(地域により5,000円)
佐藤さんのご一家の住民税額は
116,500円+4,000円=120,500円
(所得税は47,500円でした)
え…?
所得税が47,500円で
住民税が120,500円
そして、社会保険料が540,000円…
※良く聞く話【退職した翌年が大変…の理由】
もし佐藤さんが、今年12月にリストラで退職した場合に
来年の6月には、住民税120,500円の納付書がお手元へ
更に、会社員として再就職していなければ
もっと恐ろしい『国民健康保険』と『国民年金』の納付書が…
次回は、社会保険料の前に
佐藤さんの『住宅ローン減税額』について
では、また…
所得税・市(町)県民税・社会保険料の事例…その①
8月5日(水)
今日は、地元の河口湖 湖上祭。
湖上祭は、雨で中止にならない?
毎年、湖上祭の日は不思議と雨が降る、でも中止にならない。
開催時間の間際になると、降っていた雨も上がって開催しています。
今年も大丈夫でしょう。
さて、今日から数回に亘り
所得税・市(町)県民税・社会保険料(税)の算出と負担の比較について
と言うのは
民主党の『子ども手当』に伴う
『配偶者控除』・『扶養控除』の廃止が盛り込まれている点が
非常に気にかかっているからです。
そこで、現状を先ず確認して、今後どうなるのか?を
検証していきたいからです。
そして
住宅を取得する若年層(団塊ジュニア層)をターゲットにして
現状と今後は?
住宅ローン減税は?
資金計画はどのように考えれば良いのか?…
について
【前提条件】
佐藤さんのご一家
夫:32才(会社員)
給与30万円、賞与(3ヵ月)90万円、年収450万円
妻:30才(パート・夫の扶養)
年収100万円(所得税・住民税はゼロ)
長女:5才(保育園の年中)
長男:2才(妻の勤務中は実家で面倒を見てくれる)
※各種控除:基礎控除・配偶者控除・扶養控除・社会保険料控除
生命保険料控除5万円、以外に控除なし
※給与以外の所得はなし
※現在は民間のアパート住まい
では、『所得税』
夫:年収450万円
給与所得控除は450万円×20%+54万円=144万円
※給与所得控除は会社員に認められている『必要経費』の意味で
最低でも65万円が認められています。
給与所得控除後の金額は
450万円-144万円=306万円
所得控除の金額は
基礎控除38万円+配偶者控除38万円+扶養控除76万円
生命保険料控除5万円
合計で157万円
社会保険料控除の金額は
厚生年金保険料+健康保険料+雇用保険料
(40才未満なので介護保険料はなし)
※詳細は後日に廻し、ここでは年収の12%で算定
450万円×12%=54万円
所得控除157万円+社会保険料控除54万円=211万円
課税総所得の金額は
306万円-211万円=95万円
ここまでくれば、後は税額の計算です。
課税総所得95万円×5%=47,500円
佐藤さんのご一家の所得税額は、47,500円
え…?と思われる方が多いのでは
所得税が47,500円で
社会保険料が540,000円…
これが現実です。
次回は、住民税(市県民税)について
そうすると、
現状での佐藤さんの『住宅ローン減税』が確定します。
住宅ローン減税500万円が如何に幻かが、判明。
では、また…