今回の朝ドラ らんまん | やまとうた響く

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日々の出来事や想いを綴っています。エッセイ風に書けたら素敵なんだけれど。

朝ドラ舞いあがれ、が最終回を迎え、感動さめらやないままに、新朝ドラらんまん、が始まり一週間と半分が過ぎた。この、らんまんは、1年以上前から楽しみにしていてその頃記事にも書いているほどで、このドラマもすでに夢中になりつつある。




と言ってもまだ子供時代なので、子役達しか出演してはいないけれど充分惹きつけられる子供達だ。しっかり神木隆之介さんにバトンを引き継ぐことだろう。


今見ていて思うのは、子供達に必要なのは本当の意味で学ぶ楽しさを教えてやることなのだな、と思わされる。主役の万太郎が、武家の子供達の通う学問所に通うようになったものの、早速いじめられ、躊躇している所を、寺脇康文さん演じる学頭に、学ぶ楽しさを教えられていく。


世の中には知らないことが山ほどあり、またその知らないことを知っていく喜びを知ることが本当の学びなのだな、と思う。



大好きな花を観察する。

花にはどれも名前があることを知り、それぞれに性質があり役割もあることを知った驚きと知ることができた喜びも感じた瞬間。


さらに知りたくなり、知るためには必要な学問もある。



こんな目をして学ぶことができたら今のどんな子供達も学ぶことを嫌がらないだろうに。ちなみに学頭を演じていた寺脇康夫さん、坂本龍馬役でもよかったかな、などとちらっと思った。実際には坂本龍馬役はディーンフジオカさんだけれど、どちらかと言うとこちらの方が学頭っぽいかな、とただの私の印象だ。

今の小学校はひたすら教え込まされ覚えていくことが中心になっていて、興味をそそる要素はあまりなく、勉強が嫌いになっても不思議はない。良い点数をとることは励みではあっても、何のために勉強するのか、その意味も知らぬままに小学校に入学し、同じ様にカリキュラムに組み込まれていく。

万太郎も、時代の流れで学問所は閉鎖になり、小学校に通うようになるらしいけれど、あまりにつまらなくて退学する?らしい。そういえば、かつて黒柳徹子さんは著書窓際のトットちゃんで、小学校を退学になり、ともえ学園と言う自由な校風の校舎がバスだったかの学園で生き生きと学んだ時のことを書かれていた。

まだまだ自由な時代の話で羨ましくもあるけれど、望んだところで今すぐにどうにもなりはしないけれど。生徒だけでなく、教師も、親も、なにやらがんじがらめで忙しく余裕がなかったな、と思う。ゆったりと呼吸ができていたのだろうか。

そういえば思い出すのが舞いあがれ、の又吉直樹さん演じる八木のおっちゃんが、かつて貴司君が子供の頃に、おっちゃんはみんなと船で旅していて、みんなは船の上でパーティしている時に息苦しくなって海の底にもぐってそこに咲いている花を摘んでまた戻ってくる。そしたらまたしばらく呼吸できる。その花が詩や、と言っていた。そして後に貴司君は短歌の道に進んだ。

深く呼吸ができるのが短歌!そして今回の朝ドラは、まさに花がテーマになっている。

らんまんでは、植物学者の牧野富太郎さんがモデルになっているので、植物はありとあらゆる場面で描かれていくことになると思うけれど、植物の前では人は深く呼吸することができる。その最たる物は森林浴かと思うけれど、小さなほとんど名前すら知らない植物と向き合って過ごすひとときも、人は知らず知らず深い呼吸ができているのだと思う。

人も自分にとって植物の様な人、と言うのはいるものだと思う。この人といると深く呼吸ができて安心する、と言うような人だ。逆もあるけれど。なんとなく側にいるだけで呼吸が浅くなって側にいたくなくなる人と。

植物の様な人と言うのはおそらく無心で作為の
ない人だろうか、と思う。おそらく万太郎は植物を愛するだけではなく、彼自身が作為のない天真爛漫な人として描かれるのだろう。そんな朝の深呼吸できる様なドラマになるのではないだろうかと期待している。




ちなみに毎週ドラマにはひとつの花がテーマにもなっているし、番組最後にもこうした花の知識が込められている。半年後、らんまんが最終回を迎える頃には花の知識がすっかり豊富になっているかもしれない。