この作品、日本人と例えばアメリカ人な
んかとではかなり見方が違うのではない
かな。広島や長崎に原爆が投下されると
いう歴史的場面も登場します。全体の映
画からしたらかなり短いシーンではある
と思いますが、私などはそこにかなり引
っ張られて、それまでのストーリーをそ
こに結びつけたり、なんでそんなことを
とか思って過度にそこに執着してしまい
そうです。しかしアメリカ人にとっては
単なる通過点で、戦争を早期に終わらせ
ることが出来て、単純に犠牲はむしろ少
なくできて良かったと割りきれるんだろ
うなと思う。それに映画を観るなかでは
主人公オッペンハイマー自身はそこにか
なり執着してる風はあるが、なんか個人
的にはそこは、全世界で公開するに当た
っての贖罪的な視点だけで本当はそれほ
ど罪の意識はないのではないかと思って
しまった。原爆や水爆の開発の罪深さよ
りむしろ、それに関わったオッペンハイ
マーやストローズ等の人間性そのものを
描きたかったかなと、まぁそれによって
原爆・水爆の開発の是非が浮き彫りにな
っていくのであろうからいいのだけど
3時間という長い作品であるが、飽きる
ことなく、終始考えさせられる良き作品
だと思います。さすがアカデミー賞の7部
門を受賞しただけのことはある。という
か、だからどんな映画か興味がわき観に
行ったんですけど…
シネマトゥデイ作品情報より
ドイツで理論物理学を学び、博士号を取得したJ・ロバート・オッペンハイマー（キリアン・マーフィ）は、アメリカへ帰国する。第2次世界大戦中、極秘プロジェクト「マンハッタン計画」に参加した彼は、世界初の原子爆弾の開発に成功する。しかし実際に原爆が広島と長崎に投下されると、その惨状を知ったオッペンハイマーは苦悩する。冷戦時代に入り、核開発競争の加速を懸念した彼は、水素爆弾の開発に反対の姿勢を示したことから追い詰められていく。
キャスト
キリアン・マーフィ（J・ロバート・オッペンハイマー）
エミリー・ブラント（キティ・オッペンハイマー）
マット・デイモン（レズリー・グローヴス）
ロバート・ダウニー・Jr（ルイス・ストローズ）
フローレンス・ピュー（ジーン・タトロック）
ジョシュ・ハートネット（アーネスト・ローレンス）
ケイシー・アフレック（ボリス・パッシュ）
ラミ・マレック（デヴィッド・L・ヒル）
ケネス・ブラナー（ニールス・ボーア）
スタッフ
監督・脚本・製作
クリストファー・ノーラン
製作
エマ・トーマス
チャールズ・ローヴェン
原作
カイ・バード
マーティン・J・シャーウィン
音楽
ルートヴィッヒ・ヨーランソン
撮影
ホイテ・ヴァン・ホイテマ
プロダクションデザイン
ルース・デ・ヨンク
衣装
エレン・マイロニック
音響デザイン
リチャード・キング