本日の、政府より全国の小・中・高校の春休みまでの臨時休校が要請された件で、新たな発見がありました。
私達の親族の子ども達は、小学校から高校まで、どの学年であっても不登校をしている・不登校がち、という子供を抱えた家庭は多い方です。そして、発達凸凹の特性を抱えている子供のフォローを生まれた時からしているため、その子供達の突然の癇癪、すんなりとは物事が運ばない難しさ、突然に色々と言い出す・やらかすことへの対応で、親は仕事を時には後回しにして対処しないといけないことも「長期間にわたる子育て」の最中には、何度も、何度も大変な状態に直面したり、現在もしていたりしますので、やや、今回の件は緊急というニュースではなく、私達にとってはごく慣れた「平常」でした。
今回、定型の大集団が集う組織である学校が休校になる、というだけで、多くの懸念やどうしたらいいのか、という親側の声が聞こえてくるということは、それだけ今の今まで「何事もとどこおりなく、平和な生活を送れていた」ということであり、それがどれだけ幸福なことか、大勢が普通に学校に通い、親が働き生活を営むことができる、そんな社会に「当たり前」に過ごせているのだなあ、なんとすばらしい平和な社会なのだろう、なんと上手く、日本の人々は社会を構成しているんだろう・・・と、遠くから物を見るよう感じて思ってしまいました。
(追加:私達の、鈍い部分がある感性の特性も多少は影響していると思います。変化に弱い特性がありながらも、何というか、大勢がパニックするような事象には慣れているのか、鈍感度が高く、何でもない、と感じることがある<定型の人とは対角にあるような感性>を持ち合わせているかもしれません・・・)
そんな何事もあまり起こらない平和な世界で長く過ごせることもあるのだな、と、にわかに私達親族のコミュニケーションのツールであるスカイプやメールが飛び交いました。私達の
「いつも何か突発的なことが起こり」
「突然の子供の不調から、学校を休む・会社をどうするか、夫婦で緊急対処を考える」
「長期の不登校において、どう家庭でマネージメントするか、何をアウトソーシングしてどんな支援を得られるか、家族で考える」
などといった、自分達家族がやらなければどうしようもないことに対して、それは子供という大切な家族のことであるので当然なのですが、そうしたことを長く長く、ずっと頭を悩ませながら、時間が足りない、人手が足りない、どんな支援が得られるのかわからない、どこに相談して、何から取り組めばいいのか・・・まずは考えないと・・・など色んな事情に一つひとつ対処してきて、それなりに過ごしてきています。
おそらく、定型の人々は私達よりもずっと緊急時の対処に対して冷静に思考でき、人間関係も孤立しがちな私達よりはより豊かなネットワークがあり、乗り越えていけることと思います。
私達は家族単位ですが、社会は大きく、また国という単位で私達は平和と幸せを確かに手に入れてきた分、いまこそ、それを持続させる努力を個々でやっていく必要があろうと思います。国は私達全員の集団であり、全員がそれぞれにできることを、少しでもやれることをしていけば、何とかなるものだと思います。誰かにしてもらう、ということは、緊急時には不可能になってきます。それは、私達が私達の発達凸凹の子を育てている中で感じることです。「誰かが、この子を何とかしてくれるわけではない」ので、自分達で、子どもも主体となって、親もサポーターとして、行動するいち個人として、チームとしてそれぞれの年齢、スキル、できることに合わせてこなしていく必要に迫られます。
今回の休校要請も、私達にとっては「日常に起こっていること」であり、夫婦でシフトを確認する、手が足りない部分をファミサポさん、友人、シッターさんなどで補う、シングルのワーキングママの親族は緊急時用に登録している昔のなじみの無認可保育の児童一時預かりを使う連絡を取り、時には大学生の家庭教師に来てもらったり、高校生の不登校の親族の子はいつものように家庭を預かり、少しの家事を担当しつつ1日を過ごすスケジュールにそって、オンラインで勉強する、適度に散歩や運動をする・・・など、「普通の生活」を、なるべく健康であるように続けていくだけです。
緊急、ということに対処するのが辛いのは、人としての習性だと感じます。できるなら、何も苦労のない、平和で楽な世界がいい。それは子供達がいつも願っていることであり、ですが現実は嫌なことも多く、変化が多く、突発的なことも多々ある、それが現実なのだ、と感じる毎日です。
ちょうど回覧板を回しているときに、共働きだからどうしよう・・・と困っているご近所さんがいて、預かってもいいよ、と言っている町内会の自営業の若いご夫婦がいることを伝えたら、近いから聞いてみる、とおっしゃって、さっそく預かりOKをもらっていました。1年も2年も不登校している親族の子のケースなどと違い、期間もおそらく1か月程度で何とかなりそうですので、こうして対処してくのも一つかなと思います。
「私たちの修行のような毎日も、こういう時は役に立つよね。、不登校の子がいて絶賛対応中、だから特にすることないわ。でも会社内では結構な騒動だったわ」と、親族でシングルのワーキングマザーからスカイプが入っていました。彼女は不登校の小学校4年生と中学1年生(今年は学校に通っています)がいますので、やりくりが日常的なので平常運転です。こうして、私達も発達凸凹の子のおかげで、たくましい母に成長しています。
困難には苦労と成長がついてくるものだと思います。何とか、これからの数週間を大勢の人が無事に乗り越えていけることを願っています。
<参考に:家庭学習ツールのご紹介>
あと、参考になるかわかりませんが、最近になって親族の子達が使っている「個別指導」というスタディサプリのコースが評判がいいようです。不登校の子は一人で家で勉強するのにオンラインやタブレットを使う子が多いのですが、個人指導のコースだと先生(若い大学生みたいです)とのやりとりが楽しいみたいで、前の動画を見るだけだった頃のスタディサプリよりも、長く続いているようです。子どもが直接先生とやりとりをして勉強のはかどり具合やプランを立てたり、上手くいかないときには一緒に考えてくれたりするので、親は子供から勉強について色々聞かれることなく、(親子で勉強の話をすると子が癇癪、イライラ、最後は泣き叫びなど上手くいかないことが多いので)すごく親側が助かっている、とのことです。日々、世の中は進歩していますね。中学生で不登校の子達の場合、私達が親族の子達のために持ち回りでやっている学習会で勉強を指導するのが難しかったのですが(勉強量が多く範囲も広いため、素人の大人にはサポートが難しいので)、このツールがあるので大人側の負担が軽減したようです。