電通が新しい行動モデルを出しました。具体的な私の行動をこれに沿って考えてみました。
先日、ある商工会議所のフェアで久しぶりにエンドユーザの方の相談に乗っていました。別に何かを売るために話をしたわけではありませんが、AIDMAは意識していました。
AIDMAとはマーケティングを勉強した方はご存じのとおり、消費者(エンドユーザ)がある商品に興味を持って購入するまでの消費者心理(行動モデル)の頭文字です。
1. Attention(注意) ・・・「認知段階」
2. Interest(関心) ・・・「感情段階」
3. Desire(欲求)
4. Memory(記憶)
5. Action(行動) ・・・「行動段階」
集客出来るチャンスはなかったので、「注意」はパスして興味を持ってもらえそうなプレゼンテーションを行い、「関心」を引く。何か困った問題を持っている(欲求)方はブースに来られるはずなので、そこで「記憶」の段階まで持ち上げる事を意識しました。フェアに来られているのは営業マンか経営者ですので、会社に帰ってシステム担当の方に「こんな話してたよ」と言ってもうことが「行動」かなと思っていました。
昨日、たまたまtwitterでこの辺りの話が出ていました。
電通がSNS世界に応じた新しい行動モデルを発表したという話です。
調べると電通は2005年にもAIDMAの次のモデルを発表していたそうです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/AIDMA
<2005年 ・・・エイサス>
※インターネット時代に応じて、「検索」と「共有」を追加したモデルです。
1. Attention(注意)
2. Interest(関心)
3. Search(検索)
4. Action(行動、購入)
5. Share(共有、商品評価をネット上で共有しあう)
なんだかインターネット広告を売るため無理やり作ったような感じです。
<2011年 ・・・シップス>
http://www.dentsu.co.jp/sips
※評価経済を見据えた行動モデル
1. Sympathize(共感)
2. Identify(確認)
3. Participate(参加)
4. Share&Spread(共有、拡散)
いかにもtwitterやFaceBookを意識したものになっています。AISASよりは納得出来ます。
まずは、友人や知人がつぶやいた内容という「共感フィルター」を通した情報がきっかけです。その後その情報の裏を取り、有益である事を「確認」します。
この行動モデルは、購入のかわりに「参加」になっています。これは有益と判断した時にも関わり方に濃淡がある事を示しています。
<参加のレベル>
エバンジェリスト ・・・伝道者。超積極的
ロイヤルカスタマ ・・・支援者。リピート購入する
ファン ・・・応援者。購入する
パーティシパント ・・・参加者。試供品、キャンペーン参加
そして最後には情報を自ら「拡散」する。
電通も、将来はこうなるという事しか言ってませんが、あえて今回のフェアをこれに沿って考えてみました。
1. Sympathize(共感)
商工会議所主催のフェアですから、商工会議所に「共感」した方が集まります。
ただ、プレゼンについてはアピールする機会がなかったのが残念でした。もう少し早く行って全ブースの方に来てもらうように声をかけるべきでした。
2. Identify(確認)
私の話は抽象的だったので「確認」する事は難しかったでしょう。土地柄を考えて、トヨタもデータモデリングでBOMを作り直したという話をするべきでした。
3. Participate(参加)
4. Share&Spread(共有、拡散)
上に書いた通り、本当に伝えたい方は来られてない事が明白でしたからこの段階には至りません。もう少し簡単なメッセージを発信するべきでした。
まったく目的を達成していない事がわかりました。今後電通は、SIPSを前提としたマーケティングや広告を提案していくのでしょうか。
こういう発信力が大きなコンサルの強みなのでしょう。