HATのブログ

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IT関係のニュースを中心に記事を掲載します。日経コンピュータで重要だと感じた記事とコメントを2010年9月1日号から書いています。
このブログは個人的なものです。ここで述べていることは私の個人的な意見に基づくものであり、私の雇用者には一切の関係はありません。

◆ほぼ毎月、IT勉強宴会 を開催しています。勉強会の内容は毎回詳細なblogにまとめてあります。御用とお急ぎでない方はお立ち寄り下さい。
www.benkyoenkai.org
◆チャンスがあればぜひ実際のIT勉強宴会にもお越しください。文字だけで理解出来るのは10%以下だろうと思います。

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特集は<100社が明かすAI活用 初調査で見えた用途・工夫・課題>です。流行りのAIですがユーザ企業にしかアンケート調査していませんので参考になる事は少なかったです。プリファードネットワークブレインズテクノロジーリープマインドなど有名なベンチャーから技術軸にたどって欲しかったです。魔法を知りたいわけではありません。

【ファストリがグーグルと協業 失敗恐れずデジタル革命に突進】(P.06)
Google Cloud Next in Tokyo '18の基調講演でユニクロの柳井会長兼社長が出て協業を発表しました。今でも見れるようです。私もネット配信でみて驚きました。

ちょっと不思議な感じだったのは、「Google技術を使って分析する」ではなく「小売りの情報を我々が提供して最高のAIを構築してもらう」という姿勢で話されていたこと。トップがこんな他人任せで良いのかと感じました。

【MSがCRMでアドビ・SAP提携 標的のSFDCはアップルと組む】(P.07)
アドビのマーケティングデータ分析ツール、マイクロソフトのCRMシステム、SAPのCRMのデータモデルを3社が共通化するそうです。

 

狙いはCRM分野で先行する米セールスフォース・ドットコム(SFDC)の追撃です。こういう提携が行われるという事は、SFDCに蓄積されたデータがいかに重要かがようやくわかったという事でしょう。

SFDCを使っている企業は全部SFDCのデータモデルで顧客情報や商談、活動を貯めていますのでそれを使った分析を行いAIの標準モデルを構築し提供しています。別費用を払えばその会社の過去データを使って独自モデルを構築し提供してくれます。それを利用することで「SFDCを使えばAIが売上を上げるお手伝いをします」と主張しています。

SFDCはDreamforceでアップルとAWSとの戦略提携を強化すると発表しました。マイクロソフトともGoogleとも提携しています。ユーザの利便性を上げるための提携であり3社提携とは関係ないでしょう。

【NTTデータが通年採用を検討 中西発言が契機、他社も追従か】(P.08)
経団連は新卒を採用するルール「採用選考に関する指針」を定めています。ところが経団連に参加していないLINEやヤフー、楽天などはルールに捉われず早い時期から採用しています。
経団連の中西会長が見直しに触れたことを契機にNTTデータで新卒通年採用の検討に入りました。その後10月10日付の日経朝刊
に「新卒一括採用 転機に 経団連、ルール廃止発表」と出ていました。


【海賊版サイト対策、議論が迷走 ブロッキング法制化メド立たず】(P.10)
海賊版サイトへのアクセスを強制遮断する「ブロッキング」法制化について、一旦は条件次第で法整備可能という結論が出そうになっていました。ところが東京大学の宍戸教授や弁護士の森亮二弁護士、日本インターネットプロバイダー協会の立石専務理事などが猛反対した結果期限とされていた9月にはとりまとめ不可能になりました。

 

憲法を勉強した人ならブロッキングが憲法違反になるのは当然と考えるでしょう。やるなら憲法改正まで必要なのに小手先で一企業の利益を優先しようとしていると感じていましたので宍戸教授は良く声をあげて下さったと思います。ブロッキングを強く主張していたカドカワから政治献金をもらい損ねましたね。

【おんぼろ基幹系の損失12兆円 経産省が企業に異例の刷新要請】(P.11)
経産省は「DX(デジタルトランスフォーメーション)レポート」として、基幹システムを2025年までに刷新すべきと異例の注文を出しました。
こういう官僚の行動が日本国を弱くしている元凶じゃないかと思っています。基幹システム刷新のための補助金や税金補助を行うのでしょうが、それは本来は退場すべき企業を延命させるだけです。もっとドラスティックに転換しないと日本国自体がさらに時代遅れの国になってしまう危機感を持っています。

【脱ブラックボックスへ一歩 説明可能AI、IBMや富士通が開発】(P.14)
説明可能なAI(Explainable AI,XAI)について各社が開発競争をしています。
米IBM・・AIの推定結果にどの学習データが影響したのか可視化
富士通・・深層学習に基づく推定結果を説明可能にする技術
電通国際情報サービス・・米シムマシーンズのXAIシステム発売

 

本来、深層学習の評価結果は説明出来ない事が当たり前です。説明が必要な分野に使うなら機械学習の統計的な手法を使います。IBMは学習効率を上げる機能だと思います。米シムマシーンズは深層学習ではありません。富士通の言う「説明」は恐らくIBM同等でしょう。もう一歩整理して記事にして欲しいと思います。

【2weeks from 日経XTECH 9月14日(金)~27日(木)】(P.18)
9/14:WAON POINTサイトにリスト型攻撃、40人のポイント3万円分が奪われる
 →具体的に被害が出た珍しいパターン
9/21:ソフトバンクの迷惑メールフィルターに不具合、1030万通を消失
 →消えたユーザには個別連絡がいってます
9/27:LINEが独自コイン「LINK」の詳細を発表、年内に5つの「dApp」を展開へ
 →親会社の韓国は仮想通貨大国。日本を標的にしたのでしょう

【100社が明かすAI活用 初調査で見えた用途・工夫・課題】(P.24)
事例がバラバラに紹介されている印象。深層学習の特徴的な事は「コンピュータで初めて画像認識が出来るようになった」という事ですので、それを活用した事例はわかります。
・アシックス:人のランニングフォームを画像から分析
・日本水産:ブリの養殖で画像から大きさを判断
・大丸東京店:飲食店の待ち行列を画像解析して予測待ち時間を表示

 

これ以外の事例は「これが本当にAIなのか」「なぜ推定評価できるのか」が記事からは読み取れませんでした。ベテランの代わりをさせるAIというのも色々載っていますが、どういう根拠で学習モデルを構築するかまで書いてもらえないと参考になりません。

【インタビュー:日本瓦斯社長 和田真治氏】(P.56)
本社の1階にビットコインが変えるATMを設置し、仮想通貨に慣れ親しんでもらおうとしています。当社のガス料金はビットコインで支払えます。2003年、ガラケーの時代からクラウド導入を試行錯誤してきました。大手の東京ガスさんと面と向かって挑んでも勝てませんからクラウドによるプラットフォーム作りで勝負しています。オープンAPIとして様々な業種と連携してプラットフォーム型ビジネスを行います。

<様々な業種の顧客接点を一元的に提供できるプラットフォーム>を提供することが理想だそうです。瓦斯会社とは思えない面白い会社だと思いました。セールスフォースの起業が1999年、クラウドという言葉は2006年ですから2003年は凄く早いです。

【全面デジタル化で飛躍へ ANAが目指す近未来】(P.60)
ANAが10を超えるデジタル事業を進めています。新しい事業ですから鈍感力を重視し、「エースと目される人材はいらない」とのことです。
<デジタル・デザイン・ラボの取り組み(全8プロジェクト)>
乗ると元気になるヒコーキ
 →第一弾として「時差ボケ調整アプリ」を2019年4月リリース予定
赤ちゃんが泣かない!?ヒコーキ
 →心拍数を判断して泣くタイミングを予測
<業務プロセス改革室の取り組み(全5プロジェクト)
RPA導入
IoT車いすの管理
 →貸し出す車いすの現在位置をリアルタイム表示しサービス

これは面白いですね。採用のアピールにもなるでしょうし、社員にも夢を与える良い取り組みだと思いました。

【ニッポンIT事件史 2004年 顧客情報相次ぎ流出 Winny事件で波紋】(P.68)
画期的なファイル共有ソフト「Winny」を作った東大助教授が著作権違反のほう助で逮捕されました。大きく報道されましたが結論を知らない人が多いと思います。
2006年:京都地裁:罰金刑の有罪
2009年:大阪高裁:逆転無罪
2011年:最高裁:無罪
冤罪で逮捕された金子勇氏は心労からか、2013年に心筋梗塞で急死されました。42歳でした。この事件を風化させないために映画を作ろうというクラウドファンディングがあり私も寄付しました。

【常時SSL】(P.78)
SSL(Secure Sockets Layer)はHTTPSプロトコルで使用する暗号化技術の名称です。最近はSSLのかわりにTLS(Transport Layer Security)を使用しますが慣用的に常時SSLと呼びます。
暗号化していないと、通信内容を傍受されたり改竄される危険性があるためGoogleが中心となり、非暗号化のHTTPを撲滅しようという動きをしています。2018年7月に提供されたChromeでは常時SSLに対応していないサイトを開くと警告を出すようになりました。将来的にはアクセス自体出来なくなる可能性があります。Google検索で上位にでなくなりました。

Google八分という言葉がある通りGoogle検索されなくなると無いも同じです。そこまでする必要があるのかは疑問です。1サーバで対応可能なアクセス数が、SSLにすると昔計測した時は1/10程度になりましたので負荷が高いページを持っているところは大変でしょう。SSL証明書も年間十万円以上かかりました。

【今求められる「サイバーBCP」 第1回】(P.80)
今号から新連載です。日立ソリューションズの部長さんの連載です。大地震や台風など自然災害が多かったことを受けて事業継続計画(BCP)の話です。BCPを作成している会社でも、サイバー攻撃を受けた時の「事業継続」を策定している会社は少ない。ということでサイバーBCPの策定について連載するそうです。

私はNEC時代に何度かBCPを策定しましたのである程度の勘所は知っているつもりです。その上で面白いと思う内容があった時はレビューします。

【社長の疑問に答える IT専門家の対話術 第121回】(P.100)
前回に続きEA,BPM,BRMの巨匠3人が作ったビジネスアジリティマニフェストの話です。

前回は「本欄の趣旨と同じことが書かれている」と持ち上げながら、今回はストンと落とします。
ビジネス知識を現場のプロセスや業務ソフトから分離し、再利用できるように整理>することが重要だという指摘です。システム化されたビジネス知識も、マニュアルでのビジネス知識も等しく平等にビジネスルールを網羅します。

現実問題としてこれが出来ている企業が日本にあるのでしょうか?EAを実践し、論理データモデルの現状(As Is)と理想(To Be)を壁に貼る事が第一歩でしょうが、それすら出来ている会社はほぼないでしょう。ましてやBPMやBRMをソフト抜きにして整理するなんて・・

<それらを無視するのは(中略)いかにビジネスを成功させるのかよりも、ソフトウエアをより迅速に構築する方が重要だと言ってるようなものである>(後書き)

仰る気持ちはわかりますが・・・

以上


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特集は<見えたニッポンの「弱点」狙われる大学と中小企業>です。それはともかく巻頭の「総力検証、北海道地震」は知らないことも多くあり、迫力がありました。
雑誌in雑誌で春と秋の恒例、「日経BPガバメントテクノロジー」が入ってました。前号の顧客満足度調査に続いて自治体ITシステム満足度調査があり、日経コン+日経ガバの「特別広告企画」が33頁入ってました。デルが6頁も出していたのが印象的でした。


【北海道地震、全域停電の衝撃 デジタル社会のリスクが露呈】(P.06)
北海道で観測史上初となる震度7の地震が発生
・約295万戸のブラックアウト(停電)が発生
・キャッシュレス決済が使えなくなった
・情報処理を担うデータセンターに打撃
・顧客接点を受け持つコールセンターに打撃
・銀行ATMが停止
・札幌証券取引所は地震の当日終日売買を全面停止
・農畜産業に打撃、野菜や乳製品を出荷出来ず
TVで見た中では牛乳を全部廃棄されているのが痛々しかったです。

【国内初、ブラックアウトの真相 一極集中のリスクが表面化】(P.07)
NHKでも検証されていましたが、この記事のほうがわかりやすかったです。電気はためることが出来ないため、必ず需要(使用量)と供給(発電量)のバランスをとる必要があります。道内最大の発電所である苫東厚真火力発電所がとまり過負荷の状態となり周波数が低下しました。

周波数が低下すると停電発生の危険があるため各変電所では停電が他の地域に広がらないように系統を遮断します。発電所も周波数の低下を検知すると施設の損傷を防ぐために自動で停止します。止まった火力発電所が大きすぎたためいくら系統を遮断しても需給のバランスがとれずドミノ倒しのように全部が停電しました。


全部の発電所が停止してしまうと、発電所を稼動させる電気がなくなります。まず水力発電所を再稼動させ、その電気で停止した発電所を動かしたそうです。

【データセンターに緊張走る 一部でサーバー5時間停止】(P.08)
さくらインターネットは「停電せずがんばった」とネットニュースに流していましたが、サイトをみていると止まっていたのに「おかしいな?」と思っていました。
この記事によると<石狩市内で運用するデータセンターで電源の切り替えに失敗>したため5時間止めたそうです。さくら以外のデータセンターはどこも止まらなかったそうです。
流石ですね。

【船舶や協力基地局で通信復旧へ auとドコモが「奥の手」初稼動】(P.14)
停電による基地局の停止で携帯電話がつながりにくくなり各社緊急対応
au:日本発となる船舶型の基地局を稼動。9/6に横浜から出港し9/8稼動
ドコモ:広域災害の対応として準備した「大ゾーン基地局」を初稼動
ソフトバンクは・・・値段が安いからまあよしとしましょう

【2weeks from 日経XTECH9月3日(月)~13日(目)】(P.16)
9/5:富士通が手のひら静脈認証による馬券の発売機、JRA東京競馬場に導入
 →JRA-UMACAカードの認証に使うそうです。便利なのかな
9/6:欧州委員会個人データ保護で日本の「十分性認定」採択に着手
 →ようやく着手なんですね。早く認定して欲しい
9/12:ドコモの「dポイント」で不正利用3万5000件のカード番号を停止
 →PontaやTカードが先行しているのに、脇が甘すぎ。

【CIOが挑む:選ばれるIT部門を目指す アジャイル採用、より速く】(P.20)
関西電力 取締役 常務執行役員 稲田 浩二氏>
関電システムソリューションズがあるにもかかわらずアクセンチュアと「K4 Digital」を設立したのは、データサイエンティストを育成する時間を省略するため。関西電力のIT戦略室のうち、開発や運用を担当する百数十人を関電システムソリューションズに移し価格交渉などの無駄なオーバーヘッドをなくす。

 

日経コンピュータ2018.08.30でこのニュースに<社員数は42人だそうです。IT子会社の関電システムソリューションズさんは1300人以上。何だか迷走しているように感じます>と書きましたが、こういう体制変更だったのですね。K4 Digitalとの価格交渉はどうするのでしょう・・・

【見えたニッポンの「弱点」狙われる大学と中小企業】(P.22)
大学が次々狙われて実際に漏洩しているそうです。
東京大学、北海道大学、富山大学、島根大学、大阪大学、新潟大学
調査すると、国立大の3割が被害を受けているとのこと。文科省は国立大に対して2001年にCISO(最高情報セキュリティ責任者)任命を求め、2013年にCSIRT設置を求める通達をだしています。企業は自己責任でやってるのですから過保護過ぎないでしょうか。

中小企業を踏み台に大企業を襲う手口が発見されているそうです(サプライチェーン攻撃)。大企業は契約の時にセキュリティ要件を<明確にするとその分費用が上乗せされるためわざと曖昧にしている>という事情もあるそうですから自業自得ですが最低限のルールは決めるべきでしょう。

【建築のプロ、霞ヶ関へ 難題に挑む「2代目」政府CIO】(P.48)
初代政府CIOの遠藤紘一氏には期待していたのですが、見える化が進んだようには見えません。米国のオバマさんのITチームがどれだけすごかったのかわかります。やはり1人では何も出来ないのでしょうね。2代目は三輪昭尚氏。大林組でCIOとCTOを担っておられた方です。官僚の考えを変えるのはたぶん無理なので透明化を進めて欲しいです。

【水道に迫る老化の波 助っ人はAIとIoT】(P.52)
全国の1300ある上水道事業者の3割が原価割れ。設置から更新の目安の40年を過ぎた水道管の割合は15.1%。もう待ったなしの状況です。
伊東市:スイスのガターマンが開発したセンサーを設置。夜間に計測したデータを翌日の昼に受信用の無線機とタブレットを乗せた自動車でセンサーの上を走りデータを集める。
大阪市:工事からの経過年数や埋設の深さ、材質などから劣化状況を予測するシステムを開発。下水管の調査を効率化する。

スイス製というのが残念です。日本では過剰品質で高価になるからでしょう。大阪市は・・・こんなのをAIと言われても

【ニッポンIT事件史 2000年 ネットバブルに踊る 国産3社は北米で苦戦】(P.60)
ネットバブルが日本にもやってきて株価高騰。楽天やサイバーエージェントが上場。インターネットやPCの時代となり、日立と富士通がメインフレーム事業から撤退した年。パッカードベルNECが消費者向けPC事業から撤退しました。
この時から18年、いまだにこの3社はビジネス転換を出来ていないようです。それは官僚(政治家)が守っているという面も大きいと思います。

【動かないコンピュータ:産業技術総合研究所】(P.104)
<8000人分のID漏洩、手口は今も謎 脆弱なパスワードが狙われる>
2017年10月にOffice365の脆弱なパスワードが突破されて8人分のアカウントに不正侵入。その後一気に正しいIDを使った攻撃が始まり12月には100人分が不正侵入されました。
2018年9月現在、まだVPN接続に限定しているそうです。この研究所は確かT氏が情報セキュリティ研究センター主任研究員をされているところですね。紺屋の白袴とか言ってる場合ではないでしょう。

【社長の疑問に答える IT専門家の対話術 第120回】(P.126)
<ビジネスにこそアジリティを 高速開発だけでは実現できず>
BPM(ビジネス・プロセス・マネジメント)、BRM(ビジネス・ルール・マネジメント)、EA(エンタープライズ・アーキテクチャ)の巨匠3人がビジネスにアジリティをもたらすための原則を2017年11月に発表しました。巨匠とは、バールトン(Roger Burlton)氏、ロス( Ronald G. Ross)氏、ザックマン(John A. Zachman)氏です。アジリティは「敏捷性」と訳し反応速度が速いことを言います。ここでは、目まぐるしい環境変化に即応するためにかかせない、経営や組織運営のあり方における機敏性です。

ビジネス・アジリティ・マニフェストをじっくり読むとビジネスという見えないものを見えるようにするという本欄の趣旨と同じことが書かれています。次の図:コンセプトモデルについて、筆者の谷島氏は鋭い指摘をされます。

バリューチェーンビジネスプロセス(BPM)、ビジネス知識ビジネスルール(BRM)、コンセプトモデルビジネスアーキテクチャ(EA)>と読み替える事が出来るそうです。そう指摘されると、この図がぐっと身近なものになります。

自分の担当するITシステムがこの図のどこにどう関係するのかを意識することは重要でしょう。

以上


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特集は<顧客満足度調査2018-2019 波乱の12部門首位交代 渦巻くユーザの不満>です。毎度大人の事情が渦巻く結果に見えますが、ある意味風物詩になっていますのでさらっと紹介するにとどめます。
先日、IT後進国ニッポンの元凶はIT企業にある

https://www.netcommerce.co.jp/blog/2018/09/08/13099
というブログで< 平成元年、当時の世界時価総額ランキング上位50社中、日本企業が32社を占めていたが、今はたった1社>になった原因は経営のスピードだと書かれていました。ITだけでなく岩盤規制も含めてだとは思いますがこの指摘は自分の事として考える価値があると思います。


【日本郵便が第三者保守を導入 コスト8割減、「宣言」通りに】(P.06)
日経コンピュータ2018.02.01日本郵便、ハード保守8割減へ>の続報です。ハード保守3000台のうち3月末に保守契約が切れたサーバとストレージ、ネットワーク機器の合計629台をメーカ保守から第三者保守に切り換え8割減に成功したという記事です。第三者保守企業は入札で大手の米カーバチュアが落札。今後1500台に広げるそうです。
仕掛け人はNTTデータ出身の鈴木CIO。他の企業がどれだけ追従されるのか楽しみです。これが広がると、メーカ系SI企業は経営が厳しくなりますし、第三者保守しやすいハードを選ぶなら日本メーカーも益々厳しくなるでしょう。良い事だと思います。

【まだ間に合う、IT導入補助金 総額500億円、経産省が追加公募】(P.09)
去年に続いて今年も9月12日にIT導入補助金事業第3次公募を始めました。第一回締め切りは9月25日です。IT導入の一部について上限50万円、下限15万円の補助です。個人事業主、医療法人、NPO法人、企業組合や商工組合なども対象だそうです。
ただ、導入するITツールはIT導入補助金のWEBサイトにある2万超のツールから選ぶ必要があります。調べると、Salesforceも登録されていました。でもこれで日本企業の底上げが出来るとは思えませんでした。

【西鉄バス、停留所にIoT 時刻表の張替えを不要に】(P.12)
バス停の時刻表を電子ペーパー(エコモデル)や液晶パネル(リッチモデル)に変えることを「スマートバス停」というそうです。エコモデルは太陽光発電、LPWAで構築します。西鉄が2018年8月時点で6か所で試行中。2019年4月に本格運用し年500か所程度を切り替える計画。停留所は全部で2000か所あります。
これをIoTと呼ぶかは疑問です。それに専用ハードで無理やり省力化する姿勢も疑問です。

個人がスマホを持っている事を前提にすればもっと簡単ですし、防水の中国製パッドを組み込めば安く速く展開できるでしょう。

【2weeks from 日経XTECH 8月21日(火)~31日(金)】(P.18)
8/28:デンソーウェーブ、QRコード利用者の位置情報など提供するサービスを中止
QR自体の脆弱性もあり問題は深刻です
8/29:前橋市の不正アクセス、教委がNTT東に約1億6500万円の損害賠償請求へ
→ネットに個人情報を置くなら信頼出来るSaaSを利用するべき
8/31:楽天が10月に仮想通貨交換業に参入、みんなのビットコインを買収
→独自通貨を狙っている企業が多いなかで堅実な参入だと思います

【顧客満足度調査2018-2019】(P.24)
<波乱の12部門首位交代 渦巻くユーザの不満>
全26部門の中で1位企業だけを羅列します。広告が楽しみです。
 日立製作所:5部門、日立システムズ:1部門、デル:3部門
 日本マイクロソフト:2部門
 キャノンITソリューションズ:2部門
 富士通、富士通エフサス、NECフィールディング、NTTデータ
 富士ゼロックス、日本IBM
 中部テレコミュニケーション、ヤマハ、ネオジャパン、アシスト、Sky
 アマゾンウエブサービス、グーグル

 前回と比べて12部門で首位が入れ替わったそうです。その理由が上位であってもユーザ企業が不満に思っていると分析されています。不満もあるのだろうと思いますが、それなら内製化を進めるべきでしょう。内製化を進めるための特集をもっと載せるべきでしょう。「ソフトを他人が作る日本」から何も変わっていません。

【インタビュー:トライアルカンパニー社長石橋亮太氏】(P.54)
2月に「スーパーセンタートライアル」を福岡市内に開設した。700台の独自開発したネットワークカメラ、タブレット端末を取り付けた買い物カゴなど導入した。お客様の導線などを細かく分析して店づくりに生かしている。8月末に佐賀県の店舗にも導入した。
数年~10年先を見据えて取り組む未来のビジネスは前社長の楢木氏が取り組む。現在のビジネスは現社長である石橋氏が取り組む。
JBP(ジョイントビジネスプラン)というメーカーとPOSデータなどを共有する仕組みを始めている。メーカーには我々の環境を使って試してくださいと言っている。その知見をほかの小売りでもつかってもらうよう促している。

トライアルやTIMES24などハードウエアまで自分たちで作ってしまうベンチャーは素晴らしいと思います。これら企業が一人勝ち出来る日本にならないと経営のスピードは上がらないでしょう

【ニッポンIT事件史 2007年 年金5000万件消滅 スマホ時代が到来】(P.66)
消えた年金は約10年前ですので30歳以下の人はあまり知らないかも知れません。生年月日の入力ミスや結婚で姓が変わったのを届け忘れるなどで誰の年金かわからないものが5000万件も出てきたという事件です。与野党政権交代のきっかけになったといわれました。
どれだけしっかりしたシステムであってもデータ品質が悪いとどれだけ重要な不具合が発生するかを強く認識した事件です。
iPhoneが発表されたのも2007年です。

【寄稿:イノベーションを生む組織】(P.72)
明治学院大学専任講師の岩尾氏の寄稿です。プログラムでコンピュータの中に2200体の「ロボット」を作成し、仮想の組織を作ります。どういう刺激を与えると組織がイノベーティブになるかの実験報告でした。岩尾氏によると2条件でイノベーティブになったそうです。
1.5%以下のランダムなつながり
→例:他の部署の飲み会に1/20の人が参加する
2.専門家の知識への信頼
→例:ベテランの意見はまず従ってみる

 

この条件が最高なのか人間組織にも有効なのかなどさっぱりわかりません。AIの初期のライフゲームの延長線でしょう。いまだにこういう研究をされているのが面白かったです。

【現場を元気にする組織変革術 第12回】(P.80)
著者が提唱されている開発方法論(DevOps2.0)の位置づけに疑問があり報告しなかったのですが、今回は「ScrumとXPの初期のプラクティスだけ」の解説との事で楽しみに読みました。Scrumの元になったトヨタ生産方式を学び、注文に応じで一つひとつ造る「一個流し」と受注から納品まで水が流れるような仕組みとする「流水化」が重要だとわかったと解説されます。

でもググると、一個流しはセル生産方式の事であり、TPSでは「1個流れ」とよび違う意味だと書いてあります。流水化とTPSについては残念ながら著者が所属されている企業の社長のレポートしかみつけられませんでした。また騙された感があります。独自手法なら独自手法で良いのですが一般的な開発方法論との位置づけを明確にしコンテキストを明確にしながら解説して欲しいと思います。

【社長の疑問に答える IT専門家の対話術 第119回】(P.94)
<匠の技無しで要件を定義 鳥の目持ち、地べたをはう>
だまし絵を描かないための要件定義のセオリー(赤 俊哉著)」の紹介です。
赤氏は中堅ソフトハウスからサービス業の情報システム部門に転じ難航した開発プロジェクトを多く経験されました。前回この欄で紹介された「システム構築の大前提 ITアーキテクチャのセオリー」の兄弟本としてリックテレコムから出ています。

要件定義がだまし絵になるとは、経営者、業務担当者、システム開発者のそれぞれにとって要件が違って見える状態を指します。そうならないためにどうするかを、難しい表現やモデルを極力使わず「凡人でも」使える手順を独自の手法を使わずに説明されます。

まず要件を3層に分けます。3層とは経営者などの「ビジネス要件」、ビジネスの責任者の「業務要件」、それから「システム要件」です。ビジネス要求からビジネス要件定義を行い、ビジネス要件定義の結果ら業務要求を導く・・という構造になることを丁寧に解説されます。それにより要件定義の諸要素業務フローを中心とするプロセスモデルやデータ辞書を含むデータモデル、ビジネスルール、ユーザインタフェース、非機能要件、アーキテクチャ等=を明確にする手順を解説されています。
 

長くシステムをやっている方には常識的な事が多いですが若い人に要件定義をどう説明するかのヒントになりますのでお薦めします。

 

以上

 


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特集は<AIに10兆円、勝算は 検証 孫正義の目利き力>です。これは数年に1度と言ってよいほど良い特集でした。中田記者、浅川記者、玉置記者というトップ記者3人の力作です。孫さんが、近未来に何が起こると考えているのかを実際の取材を通じて明らかにしようという意図が明確でした。

孫正義さんは「孫の二乗の兵法」という独自の方法論で戦略を立てることで有名です。それの結果が今回の買収先なのでしょう。

【NTTついに、覚悟の海外IT再編 狙うは大物外国人と大型買収か】(P.06)
NTTのIT会社の統合についての続報。最終的にはNTTデータは残り、「国内事業」と「海外事業」の2社体制とするそうです。その大きな理由がNTT法とのこと。NTT持ち株会社は日本国籍を持たない外国人が取締役に就けないという制約を回避すること。そのために中間持ち株会社を作り企業統合するそうです。
官僚天下りのためのNTT法が見直せないので苦肉の策ってことなのでしょう。金融・交通・マスコミ・・・いつまで官僚大国が続くのでしょうか。

【降ってわいたサマータイム構築 IoTやバッチ処理に混乱必至】(P.07)
不思議な事に日経コンは反対しているのでしょうか?
<1台ごとにシステム時計を手作業で変更する手間が生じる>
→インフラ構築する時に時刻同期は当たり前の話。出来てないなら良い機会なので見直しましょう。
<「毎日午前2時に実行する処理」があれば異常をきたすのは明白だ>
→普通はジョブ管理ソフトが気付いて起動してくれます
この程度の「ゆれ」に耐えられない脆弱な社会なら見直す良い機会でしょう。

【2008を移すとAzure5割引き MS,AWSへの流出防ぐ新施策】(P.08)
「あの」Google がハイブリッドクラウドを出す世の中ですからシェア争いは大変な状況なのでしょう。Windows Server2008のサポート終了2020年1月までの1年半を切ったタイミングで面白いサービスを始めました。WindowsServer2008をMicrosoftAzureの仮想サーバで動かすと次の特典があります。
1.セキュリティ更新プログラムを2023年1月まで無償提供
2.Azureの利用料を最大55%割り引く

まっとうな基幹システムならLinuxかUnixに移っているでしょうが「お側システム」にはWindowsが残っている企業も多いでしょう。本来ならこれを機会にLinux化しクラウド化すべきだと思いますが、3年間のモラトリアムを与えただけです。これを我先に導入する企業の姿はみたくないです。

【ソニーが「ラズパイ」対抗ボード 工場の故障予知など新用途狙う】(P.10)
「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」や「Arduino(アルドゥイーノ)」など先行商品がある中にソニーが小型マイコンボード「SPRESENSE(スプレセンス)」を発売しました。ソニーと言えば映像技術ですので、2018年秋にはカメラモジュールを搭載する拡張ボードなどを発売するそうです。
希望小売価格が5500円(ただしAmazon9/1時点は6600円)ならそれほど見劣りしません。ソニーはIoTブロックMESHも出しています。会社自体が変わってきたように感じます。

【関電がアクセンチュアとIT会社 黒四の偉業、デジタルで再び】(P.12)
関西電力(80%)とアクセンチュア(20%)は新会社「K4 Digital」を設立しました。社内の業務部門から寄せられた課題をデジタル技術で解決していく会社だそうです。
社名の由来は「クロヨン・ダム」の成功をもう一度という事だそうです。関西電力にはいまだに1963年の黒四ダムしか成功体験がないのでしょうか。スタート時点から足枷をはめられたような会社名です。社員数は42人だそうです。IT子会社の関電システムソリューションズさんは1300人以上。何だか迷走しているように感じます。

【乱反射:売上高も営業利益も2桁増 IT大手16社の第2四半期】(P.13)
2018年度第2四半期の事業分野別売り上げが出ました。クラウドのTOP4だけ書きます。
売上高($百万)

   Microsoft:6,900 Amazon:6,105 Salesforce:2,810 IBM:2,775
増減率(%)   53.3%            48.9%                27.2%        26.1%

SalesforceがMicrosoftに抜かれたと書いたのは数年前でした。もうAmazonも抜きトップ確定という状況です。Salesforceは伸び率がIBMよりも上ですから当面3位は安定でしょう。

【2weeks from 日経XTECH8月6日(月)~20日(月)】(P.14)
8/7:カブドットコムがAWSを使いAPI基盤刷新、コスト半減見込む
→自社運用だった基幹を移行したそうです。
8/8:G Suite連携のデジタルホワイトボード、グーグルが国内発売へ
本体64万円。下手な絵を描き変えてくれる機能までついてます
8/10:ローソン銀行が銀行行免許取得、10月にサービス開始
→8月の「私の履歴書」がセブン銀行特別顧問なのは偶然か

【CIOが挑む:全社でアジャイル推進 IT部員も事業の最前線に】(P.18)
アフラック生命保険の二見 通 常務執行役員CIOです。
がん保険のCMがあまりに有名でしょう。外資系保険会社として売上No.1。アジャイル的にサービスを開発し次々に提供されています。
2018年11月にはセブン銀行のATMで保険料の返金を受けられるサービスを始めます。
2018年12月にはがん保険の給付金を即座に支払うサービスを始めます。
手当たり次第にPoC(コンセプトの実証)をトライする事は許されていません。事業に直接つながるPoCだけを行っているそうです。外資系は個人にKPIがあり、無理やりでも会社全体の売上か利益に貢献する事を求められますからある意味当たり前です。

【AIに10兆円、勝算は 検証 孫正義の目利き力】(P.20)
全部載せたいほど面白い特集でした。「組むなら世界ナンバーワンでなければ意味がない」という方針で孫正義氏自身で選んでいるそうです。強者連合を組むのが最優先であり、「情報改革のシナジーを出しあう戦略集団」「血のつながりを持った資本提携」を目指しているそうです。
<衛星・鉱山>
・ワンウェブ:
$10億:超小型人工衛星を900基打ち上げ地球全体の衛星通信サービス
→フロリダ州に2018年工場を開設し、週に15台の人工衛星を生産
ソフトバンクは最低でも40億ドルを支払うとコミットメント
・インプロバブル・ワールズ$5億:仮想的デジタル世界のシミュレーション基盤
→分散シミュレーション基盤ソフト「SpatialOS」を開発
複雑な交通システムを仮想空間で再現するなども可能
<クルマ・オフィス・・>
・ウーバー$77億:タクシー配車とライドシェア
・滴滴$95億:タクシー配車とライドシェア
→1日乗車回数3000万回、1日当たり走行距離1.2億マイル

→利用5.5億人
・ウィーワーク$44億:シェアオフィスの設計と運営
→「ソフトバンク本社を全部移管する
<事故も渋滞もない世界>
・ナウト$1億:運転手の危険動作検知
→2018.6に発売。運転中に2秒以上よそ見したことを検知
→人間が引き起こす自動車事故を70%削減する事が目的
<IoT・ロボット時代の基盤を牛耳る>
・英アーム$310億:半導体からIoT、AI企業へ
→米トレジャーデータを買収しIoT企業化を鮮明に
・エヌビディア$40億:自動運転のプラットフォーマー
→あらゆる環境で完全自動運転を担う「レベル5」を開発中
・米スラック・テクノロジーズ$2億:ビジネスチャットの世界最大手
→デイリー・アクティブ・ユーザが800万人、うち有料ユーザ300万人
<医療・金融・農業 AIで片っ端から破壊>
・平安健康医療科技$4億:待ち時間ゼロのネット診断
・ガベージ$2億:中小企業向けAI融資
→申込みから10分以内に融資の可否判断。翌日に振り込む
・プレンティ$2億:都市近くで垂直農法
→都市近くなので輸送コスト削減

【さらば電子メール 知らないと損するチャットの威力】(P.44)
業務でチャットを使う企業が広がっているという特集ですが、私の感覚では業務の効率化を考えている企業はほぼ導入されています。逆に言うとまだ導入されていない企業は危機感を持ってほしいと思います。
国内で提供されているサービスを16も一覧されていますがなぜかGoogleのG Suiteに入っているHangouts Chatが入ってませんでした。それはともかくとして、私の周りでは2択です。
1.ChatWork・・月額400円~(無料あり)
2.Slack ・・・月額850円~(無料あり)

【ニッポンIT事件史 1992年 IBM一強時代が終焉 オープン勢台頭】(P.66)
IBMが巨額な赤字を出し、メインフレームからオープンシステムへの転換期の年だそうです。この年に象徴的な事が色々と起こってます。
・サンは従来のSunOSを刷新したUNIX OS「Solaris」を発表
・欧州SAPはUNIX上で動作する同社初のERP「SAP R/3」を製品化
・米オラクルはRDBであるOracle7を発表した
・日本でIIJ社が設立された

私にとっては1995年にWindows95が出て「インターネット」という言葉が一般的になった時が転換期でした。日本ですから3年遅れなのでしょう。ただ日本にインターネットを普及させたと言っても過言ではないIIJ社はこんなに早く設立されたのですね。流石です。

【社長の疑問に答える IT専門家の対話術 第118回】(P.92)
<基幹系に伸びしろあり 今こそ「構造」の改革を>
中山嘉之氏の「システム構築の大前提 ITアーキテクチャのセオリー」の解説。中山氏は協和発酵キリンの情報システム部門に30年間勤務し、部門長を務め今はコンサル会社に所属されています。
・SoRとSoEの両方を俯瞰してシステムを整備しない限り企業は価値を生めない
・会議室に現状の俯瞰図(ER図)と今後目指す俯瞰図を常に張り出していた

私の主催するIT勉強宴会では中山氏に2度講演いただきブログを書きました。本を読まれる時の副読本としてお読みください。
2014/10/29:企業情報システムの再開発手法
2018/07/20:【ITアーキテクチュアのセオリー】出版記念講演

以上


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特集は<シニアSEの現実 あなたは「戦力」か それとも「老害」か>です。前号に「65歳まで活躍、年収現役並みも」がニュース記事として載っていましたが、恐らく事前に調査してきたのでしょうね。年金が65歳支給に延びた時に定年65歳という話が出ていましたが大手でもまだまだそうはなっていないのでしょう。
偶然最近「定年前後の「やってはいけない」を読みました。寿命90歳時代をサッカーの試合に見立てて45歳でハーフタイムという比喩が面白いと思いました。

【特報、日本最大のIT企業が誕生 NTTが新会社、コム・データ総括】(P.06)
日経朝刊で読んで驚きました。NTTデータ、NTTコミュニケーションズ、南アフリカのディメンションデータの3社を統括する新会社を作るというニュースです。単純に合併するのではなく持ち株会社というのが腰が引けている感じです。真の目的は何か続報を待ちましょう。

【オンプレ製品や業界特化AI投入 グーグルが戦略転換で巻き返し】(P.08)
グーグルは7月24-26日サンフランシスコで開催したカンファレンスでオンプレミス用の製品を投入すると発表しました。OSSとして広がっているコンテナ「Kubernetes」をオンプレミスで利用可能とする「GKE(Google Kubernetes Engine) On-Prem」です。クラウドのサービスとオンプレミスを同じ画面から一括管理出来ます。これは既に米マイクロソフトが提供している「Azure Stack」と同じ戦略です。今更ながら大きな方向転換と言えます。

 

AIに関しても発表がありました。コンタクトセンター向けの「Contact Center AI」です。顧客からの問い合わせに合成音声で応答し、必要に応じて人間のオペレータに会話を引き継ぐSaaSです。米国ではBOT(robotの省略形。AIのチャットサービス)が当たり前になりつつあります。その先のサービスでしょう。日本では言語の壁が大きく、ようやくBOTのサービスもちらほら出てきましたが3年程度遅れています。

【2weeks from 日経XTECH 7月24日(火)~8月3日(金)】(P.16)
7/25:海賊版対策の第4回会合、「ブロッキングは有効か」論争はいったん収束
 →憲法的観点からしてもカドカワの押付けは無理筋
7/27:ソフトバンクとヤフー、スマホ決済「PayPay」を2018年秋に開始
 →中国に遥かに遅れたキャッシュレス。法制度が銀行を守る日本
7/30:英アーム、ビッグデータ分析の米トレジャーデータを買収へ
 →日本人起業の会社。法制度の遅れた日本でなく英国企業とした

【シニアSEの現実 あなたは「戦力」か それとも「老害」か】(P.22)
<強みあれば定年なし シニア7人のリアル>
・56歳で独立/現役を退きコーチ役・・・定年ある事例ばかり
・NTTデータ山田さんは20年ほど前ParmOSで日本語OSを作った伝説の人。その神が生涯現役技術者は当たり前?
<若手不足を補えIT大手、年収7割増も>
・シニア人材活用企業の例として、SCSK/大塚商会/日本ユニシス/ネットワンシステムズ/富士通の制度が書かれていますが、それよりは欧米企業を報告して欲しかった
・日本企業の最大の課題は成果主義が徹底されていないこと
<「年齢差別」の打開策 自分を知り常に学ぶ>
・「自分楽」というシニアミドル人材育成会社社長の寄稿(?)
・内容は面白かったけど、この特集自体が広告連動企画に感じられ残念

【ケーススタディ:JTB】(P.68)
<英語でガイド、スマホが添乗員 訪日客向けAIチャットアプリ開発>
訪日客向けにスマホの「JAPAN Trip Navigator」を開発しました。JTBが選んだ観光スポット情報を3600件以上含み店舗の営業時間などをAIチャットで案内します。
プラットフォームはMicrosoft Azureです。それを決めたのが日本マイクロソフト主催の無料ハッカソン(ハッカーマラソン)だそうです。マイクロフトの技術者と期間の4日間で試作版まで作り上げました。「デジタルサービスに完成形は無いとして、JTBは新アプリを絶えず改善していく」そうです。
利用者からのフィードバックが出来るようにならないと日本人の感覚ではそれほど使われないように思います。

【ニッポンIT事件史 2009年 富士通で社長解任劇 クラウド台頭と重なる】(P.72)
9年前ですから35歳以上の方は覚えておられると思います。富士通の野副元社長が虚偽の理由で辞任を迫られたと裁判を起こしました。結局は退けられましたが週刊誌では散々書かれていました。でも富士通の会社業績には何の影響もありませんでした。
米セールスフォースが創業した年です。米オラクルが米サン・マイクロシステムズを買収したのもこの年です。買収後、Javaで儲けようとするまで10年我慢していたのですね。

【社長の疑問に答える IT専門家の対話術 第117回】(P.104)
<夏休みに書籍で学ぶ 全体を把握する方法>
夏季休暇中の今号は「古くて新しい手法」に関する書籍の紹介
システム構築の大前提 ITアーキテクチュアのセオリー(中山嘉之著)
私の主催するIT勉強宴会で出版記念講演をしてもらいました。裏のテーマが「情シスが情死すにならないために」。SIerやコンサルに食い物にされない工夫が書かれています。
だまし絵を描かないための要件定義のセオリー(赤俊哉著)
SI会社からユーザ企業に移ると見えなかったことが多くあるそうです。ぼやっとした要件を企画にまで明確化するためのノウハウが書かれています。
業務改革、見える化のための業務フローの書き方(山原雅人編著)
標準機法BPMN(ビジネスプロセスモデル&ノーテーション)の解説書。必ずしも情報システムにこだわらず、現場の業務ルールや業務プロセスを整理する表記法
The Decision Management Manifesto(ジェームス・テイラー著)
融資審査や出荷量調整など現場の判断のモデル記法

読者から連絡された<全体をつかむ方法>
・業務f館分析の手法PEXA Methodology
・変更管理業務の生産量を把握するMIND-EVE
DAやEAのための書籍
・DAMA-DMBOK
・TOGAF Version9

最初に紹介された2冊は読みました。どちらも面白く役に立ちます。ユーザ企業の立場から「コンサルやSIerに食い物にされない」ためのノウハウが書かれています。

以上

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