HATのブログ

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IT関係のニュースを中心に記事を掲載します。日経コンピュータで重要だと感じた記事とコメントを2010年9月1日号から書いています。
このブログは個人的なものです。ここで述べていることは私の個人的な意見に基づくものであり、私の雇用者には一切の関係はありません。

◆ほぼ毎月、IT勉強宴会 を開催しています。勉強会の内容は毎回詳細なblogにまとめてあります。御用とお急ぎでない方はお立ち寄り下さい。
www.benkyoenkai.org
◆チャンスがあればぜひ実際のIT勉強宴会にもお越しください。文字だけで理解出来るのは10%以下だろうと思います。

日経コンは2週間に1度、年に52週÷2=26冊出る雑誌です。2010年から全号精読して記事をザッピングしています。
※はブログ筆者のコメントです
 

特集は<ステーブルコインの実像 新世代デジタル通貨、決済基盤に革命>です。日経新聞にもたまに記事が出ますが興味ある方ほとんどないですよね?何かがわかる程度に軽く紹介します。

【ITが危ない:複雑さ増す個人情報保護法 累計型追加で実務単車に混乱も】(P.06)
政府は2025年4月7日、個人情報保護法の改正案を閣議決定し、国会に提出しました。2020年の改正法の附則第10条に「政府は、この法律の施行後3年ごとに・・・検討を加え、・・・措置を講ずる」とあるため、2023年11月に検討を始め、ようやく法案の提出が出来ました。
※この附則は何故かe-govでは出てこず、民間の法令リードで見つけました。
※おそらく2028年度の施行なので8年かかってます

この改正の大きな特徴は、「同意規制の見直し」です。AI開発などの学習データとして統計分析のみを利用することが簡単になります。また「課徴金制度の導入」で悪質な違反行為を実効的に抑止します。

一方で、個人情報として「連絡可能個人関連情報」という類型が追加されより分かりにくくなりました。法律上個人情報ではなかったとしても本人に連絡出来る(可能性がある)情報です。欧州連合(EU)ではもっとわかりやすい定義を使っています。

※3年ごとの見直しで3年後から開始してるようではダメでは?時代についていけないですね。

【ステーブルコインの実像 新世代デジタル通貨、決済基盤に革命】(P.08)
1.2030年に640兆円 金融に再設計迫る
ステーブルコインは暗号資産(仮想通貨)の一種で、決済を行うための専門通貨です。2025年10月にFinTech企業のJPYCが日本初の円建てステーブルコインを出しました。それに続いてメガバンクが実証実験を開始しました。米シティグループの推計では2030年で最大640兆円に達すると予測しています。

2.安定的な決済が主眼 5つの疑問で解明
疑問1:ビットコインとの違いは?
 ビットコインは価格の変動がありますが、ステーブルコインは変動しません。1JPYCは常に1円です。また発行するためには事業者は裏付け資産として同額の金融資産を持つ必要がありますのでリスクはありません。ビットコイン発行には裏付け資産はありません。

日本の法律で認められたものは1種類「法定通貨担保型」だけです。

3.瞬時・透明・低コスト 基盤技術が革新の要
ステーブルコインを発行し電子決済を行うためには、メインフレームでは対応できずオープン技術を入れる必要があります。APIを含め再編される可能性があります。

4.初の円建てコイン JPYC発行の舞台裏
JPYC社創業者の岡部典孝氏は、2019年にJPYC社を創業し、プリペイド型デジタル通貨を提供していました。創業当時からステーブルコインを作ろうと研究していました。
JPYCは手数料を取らず、裏付け資産として保有する預金や国債などの運用金利が主な収入源となります。そのため2024年にゼロ金利が解消したためライセンスが認められました。

5.用途開拓へ模索続く AIが普及後押しも
商売として展開しようとすると、手数料ゼロで運用金利だけで広げることは限界があります。AIエージェントの自動決済が広がれば可能性があります。

※まぁ、IT技術者にはあまり関心がないでしょうね

【セキュリティー担当者 1年目の教科書 基本3要素からランサム攻撃まで】(P.26)
1.情報やシステム守る 基本の3つの視点
セキュリティー責任者になった時何から始めるのでしょうか。まずは何を守ってどう守るかについて3要素「CIA」を知っておきましょう。
 C:Confidentiality:機密性 ー他からの侵入される
 :Integrity:完全性 ーコンテンツが書き換えられる
 A:Aveilability:可用性ーサービス提供が止まる
もうひとつの基礎知識は、有事の際の動き方です。
2.基本は「境界」を重視 重要な保護対象は3つ
VPNを守ろう:被害の約6割がVPN経由
ActiveDirectoryを守ろう:管理権限をしっかり
サーバーの「ポート」を守ろう:不要に開けない
3.「侵入型」が主流に ランサム攻撃の基礎
攻撃が分業型になっている
正規のツールを使う攻撃(LotL:Living off the Land)
データのバックアップをしっかり

※CIA以外は、当たり前の話ばかりでした

【徹底解析 AIエージェント管理】(P.38)
AIエージェントが急速に広がっています。2029年までに10億のAIエージェントが誕生するとも言われてます。AIエージェント自体を管理するツールが続々登場しています。
<一通りの機能を持つ>
ユーアイパス社:UiPath Maestro RPA連携
セールスフォース社:MuleSoft Agent Fabric(API管理、連携)
 Agentforce(既存製品との連携と効果測定)
<開発ツールから管理へ>
マイクロソフト社:Agent365(可視化、アクセス管理)
グーグル社:Gemini Agentspace(他社含むエージェント統制)
<先行していたツール>
サービスナウ社:AI Control Tower(コンテキスト:文脈の活用)
 (SalesforceもInformatica買収でコンテキスト基盤構築)
<セキュリティ管理機能>
オクタ社:Okta for AI Agent(不正アクセス検知など)

※勝ち負けじゃなくこの機能が必須になりそうです。

【「Claude Mythos」の衝撃 数千の脆弱性を発見、攻撃コードも生成】(P.50)
米アンソロピックが2026年4月7日に、新しい汎用のLLM「Claude Mythos(クロード・ミュトス)」を発表しました。あまりに高性能でありセキュリティ的危険があるため、一般公開は見送られました。
脆弱性を見つけ、その脆弱性を突くプログラムを自律的に生成する能力が飛び抜けていました。AWSやGoogle 米大手銀行などに限定してセキュリティー確保のためだけに提供します。

※そのうち一般公開されるでしょう。少し楽しみです。

【行政データを認定制で民間に開放 デジタル庁が法改正案】(P.52)
政府は行政機関が持つデータを民間企業などが利用しやすくする仕組みを整備します。法案を2026年4月7日に閣議決定し、国会に提出しました。国会で成立すれば2027年度中に施行される見込みです。

企業などが国の行政機関に対し、データの提供を請求できます。それを4点で審査し、問題なく提供可能であれば提供します。
①国が策定する方針への適合性
②企業が事業を確実に実施できるか
③法令上の適切性
④個人情報保護上の適切性→個人情報保護委員会が担当

※国が持つ情報を民間に公開することでAIの学習データが豊かになります。デジタル庁が主体的に公開してほしい

【米アンソロピックが「Cowork」提供 Mythos発表に続くAIエージェント】(P.54)
米アンソロピックは2026年4月9日、パソコンでの作業を自動化するAIエージェント「Claude Cowork」の一般提供を開始しました。Claudeの有料プランの利用者に提供されます。
Coworkではローカルフォルダ内にあるフォルダの整理や「Slack」からのメッセージ取得、「Googleドライブ」からのファイル読み込みなど外部サービスの利用が可能です。

※タスクを任せるのではなく仕事を任せる世界になりましたね

【フォーティネット、SSLーVPNを見直し トンネルモードの技術サポート1年延長】(P.56)
米フォーティネットはセキュリティ製品用OS「FortiOS」で提供する「SSLーVPN」の技術サポートの終了を1年延長することを明らかにしました。SSLーVPNにはトンネルモードとWebモードがあります。
トンネルモード:2026年5月11日終了から1年延長
Webモード:「Agentless VPN」に名称を変更してサポート継続

※本当に辞めるのでしょうか?このVPNの脆弱性で日本の企業がどれだけ迷惑しているか認識してほしいものです。

【乱反射:アームが自社チップ販売へ大転換 AIの「学習から推論」移行を狙う】(P.57)
英アーム・ホールディングスが自社ブランドのチップを直接販売します。「半導体設計図のライセンス供与」では単価の5%のライセンス収入しかありません。アームの設計図を利用しているエヌビディアやクアルコムとは「身内の競合」になります。


2023年ごろから本格化したAIブームでは、大量データの学習に向くエヌビディアのGPUが主役でした。ところが最近では「推論」にシフトしているためエネルギー効率の高いCPUが不可欠になっています。1ギガワット規模の巨大AIデータセンターにアームの新CPUを採用することで、既存のx86ベースのシステムと比べて最大100億ドル(約1.6兆円)の設備投資が削減出来るとアームは主張します。

※まだ孫さんは株を手放していないと思います。すごいですね。

【社長の疑問に答える IT専門家の対話術】(P.80)
意思決定の質を高めることを根幹とする書籍が2026年4月26日に出版されました。「プロジェクトマネージャーになる(峯本展夫著)」です。この本では、意思決定に影響を与える5点を挙げ、繰り返し5点を考える事を提案します。日頃から意識し循環しながら意思決定を行います。


目的との整合②前提の検証③多様な視点の統合④感情知性の活用⑤責任の引き受け

これらのトレーニングのためのAIプロンプトが記載されています。これらの具体的な使い方が最終章で述べられます。交渉やコミュニケーション、プロジェクトの戦略やスコープの決定、重要な前提のモニタリングといった3領域について考えるべきことが提示され、結果をまとめる書式が提案されます。

※プロジェクトマネージャは意思決定の連続です。わかりやすく端的な言葉で解説されているようです。

以上

日経コンは2週間に1度、年に52週÷2=26冊出る雑誌です。2010年から全号精読して記事をザッピングしています。
※はブログ筆者のコメントです

特集は<AIエージェントが壊す 5つの常識 会社組織からIT業界構造まで>です。この号は、本当にAI関連の情報ばかりです。もうここまでAIが進化すると、仕方がないですね。ただ、海外の情報が少ないのが残念です。海外のIT企業のリストラが凄まじいという話がSNSで流れてきます。日本の企業の動きは遅いように感じます。

【ITが危ない:不可視文字でマルウエア混入 開発基盤の信頼性揺らぐ】(P.08)
不可視属性を持つUnicode文字をコードに埋め込んで、悪意あるプログラムを実行させる新たなサイバー攻撃手法「GlassWorm」が急拡大しています。

📌攻撃者はGitHubで多数の開発者が参画するOSSの開発プロジェクトやソフトウエアの流通マーケットなどで、善意を装い悪意のコードを提供します。GitHubで調査したところ433件以上で不可視文字列を使った悪意あるコードを埋め込んだ汚染を確認しました。すでにVS CODEの拡張機能やOSSなどで感染が広がっています。

Unicodeの制御文字を正しく表示するエディターや開発環境では文字幅ゼロの文字列になり見えなくなります。
 U+200B:ゼロ幅スペース
 U+202E:表示方向を強制的に右から左に反転させる
  ※本来はアラビア語などのため。拡張子隠しに使われる
対策は①不可視文字を見えるようにするツール活用 ②コードをコミットする時にデジタル署名を義務付けてなりすましを防ぐことです。

※これはVS CODE側で対応して可視化すべきでしょう

【AIエージェントが壊す 5つの常識 会社組織からIT業界構造まで】(P.10)
1.AIはツールから同僚へ 会社・組織が変わる
メルカリは3段階でAIネーティブな組織を目指します
 Phase1:それぞれの人間がそれぞれAIを使用する
 Phase2:AIエージェントがHUBになり情報交換
 Phase3:マルチエージェント間で情報交換
そのため、米ノーション・ラブスの情報共有アプリ「Notion」を2025年に全社導入して社内の知識や成果物を集約しています。
SONOPOホールディングスもAIエージェントを同僚として迎え入れる準備を進めています。

2.指示5分で5時間働く AIの作業も労働時間
📌接客ロールプレイングのSaaSを提供するTANRENは約100社の導入企業の支援やコンサルタントを社長1人で行っています。社長は3〜5体のAIエージェントに音声で5分ほど今日1日の流れを指示すると5時間仕事をしてくれます。佐藤社長の他は経理担当と営業担当がそれぞれ1人いるだけです。

AIエージェントの自律性レベルを0−4の5段階で表せます。TANRENはレベル①で、②に手がかかっている状態です。
 ⓪観察 ①提案 ②確認付き実行 

 ③ガードレール付き実行 ④完全自律

TANRENがAIエージェントとの協働に舵を切ったのは3つの技術革新でした。
(1)2025年8月、オープンAIの「AGENTS.md」で振る舞いを共通フォーマットに出来るようになりました。
(2)2025年末に公開された「Agent Skills」。AIエージェントに特定の技能を覚えさせることが出来るようになりました。
(3)2026年2月に更新された「Open Claw」で徹底的に使うようになりました。
 

※OpenClawは「AIエージェントを日常のワークフローに組み込む」ための強力なツールです。チャットツールでOpenClawに指示するとその先のClaudeやChatGPTを使って作業を続けます

3.全工程AI駆動に挑む ボトルネックは上流に
みずほ証券はソフト開発の全工程をAI駆動開発にするため、2026年1月、米コグニッションAIの「Devin」をIT部門70名に展開済み。2026年前半は「仕様駆動開発」のPoCを実施し後半から全工程AI活用する予定です。
ぴあは2025年春に内部開発組織を新設しAIエージェント前提の開発体制をゼロから構築しました。ぴあも「Devin」を導入しました。「小さなウォーターフォール」を連続して回す感じに近いとのことです。

AI開発を開始した企業は、「どうつくるか」ではなく「何をつくるべきか」という上流工程に作業の重心が移っています。これまで以上に的確に課題を定義することが重要になります。

4.SaaSは「死なない」 管理・運用が競争軸に
「SaaSの死」についてラクスの本松氏は3つに整理できると述べています。
①ユーザ企業の内製:SaaSを使わず内製する
②Claude Cowork:AIエージェントがSaaSのUIを代替
③価格競争の激化:類似SaaSが乱立する

AI開発が広がると、DBへのセキュリティ、アクセス件の適切な設定が難しくなります。大手SaaSベンダーは顧客がAIエージェントを作成できる環境を提供しています。

5.台頭する「FDE」型 SIerが目指す脱人月
テスト支援で起業したSHIFTは、戦略設計から現場への定着までを支援するモデルを確立し、人月依存のビジネスモデルからの転換を目指しています。SHIFTが展開しているのは、「アドバンスドFDE(Forward Deployed Engineer)」です。FDEとは、顧客の現場に入り込み課題解決を担うエンジニアのことです。SHIFTが目指すのは顧客の「基準づくり」にまで踏み込む点です。

大手SIerもビジネスの軸足をFDE型へと移し始めています。

※場当たり的にAI開発すると企業が混乱する危険性があります。まずビジネスを可視化することからスタートするべきでしょう。

【インタビュー:マネーフォワード社長 辻 庸介氏】(P.24)
<「SaaSの死」はチャンスAIのバックオフィス向け事業に集中>
3年前からAI関連の取り組みを始めています。
1つ目はSaaSにAIを付け加えるシンプルな取り組み
2つ目はAIネーティブな新プロダクトの創出
3つ目がAIxBPO →AIでお任せ経理

AIが広がると、UIは変わるかも知れませんが、蓄積された業務理解の知見とデータは負けません。祖業の個人向け家計簿サービス「マネーフォワード ME」を2024年に分社化してSMBC「Olive」と組みました。かなりの利用者数と売り上げ規模に成長させましたが、当社から「ソリューション」を提供出来ていなかったためです。

「No.1バックオフィスAIカンパニー」になるという目標を達成したいと思います。

※freeeとマネフォは日本の2大会計クラウドです。freeeは直感的な入力ですが、マネフォは従来型の会計ソフトに近いです。従来型のパッケージからの移行はマネフォの方がやりやすいと思います。

【AIコンテキスト設計 正体に迫る7つの疑問】(P.40)
AIで注目を集める「コンテキストエンジニアリング」はAIが参照する一連の情報、すなわちコンテキスト(文脈)を設計・制御する技術です。回答精度に直結します。7つの疑問で回答します。
※ここでは3つだけ取り上げます

Q1:プロンプトエンジニアリングと何が違うの?
プロンプトは基本的に1回の問いかけが対象です。AIエージェントのように複数ステップで作業させるときに、どういう条件でどの情報を見るかを指定するのがコンテキストです。
Q3:LLMへの入力コンテキストは多いほど良い?
Claudeは20万トークン、Geminiは100万トークンの「コンテキストウインドー」があります。ところが多いほど良いというわけではありません。不要な情報が増えるほど間違った答えを出します。
Q5:コンテキスト設計の標準 「Agent Skills」とは?
2025年にアンソロピックが公開したコンテキストエンジニアリングの標準です。マークダウン形式で手順を定義します。「プログレッシブディスクロージャー(段階的開示)」という思想で作られています。指示書だけでなく、実行スクリプトや参考資料もまとめパッケージ化出来ます。Claude.mdがコーディング規則などの全体を定義し、skill.mdは段階的に記述します。

※標準的なskillsはネットに落ちています。例えば、SalesforceのSkillsはここです。そのうち危険なSkillsも公開されるかも


【情報処理技術者試験の見直し案公表 新試験は2027年夏以降に】(P.48)
2026年3月31日、見直しの検討状況を公開しました。新設する試験は2027年夏から秋ごろ開始予定です。従来実施されていた、論述式や記述式の出題はなく選択式だけです。論述試験については2028年度以降に向けて継続検討します。
<新設試験>
・データマネジメント試験:パスポートの次のユーザ向け試験
プロフェッショナルデジタルスキル試験:旧応用情報相当
 →マネジメント/データ・AI/システム の3試験あり

マネジメント/データ・AI/システムの3試験すべての合格者に対しては「AI時代におけるフルスタックスキル」のデジタル証明書の発行を検討しているそうです。

※証明書もらえるなら受けようかな。デジタル証明書はマイナンバーと連携して欲しい。

【政府が18万人で生成AI活用を実証 共通基盤整備でセキュリティー確保】(P.50)
政府は2026年5月から、ガバメントAI「源内」の大規模実証を開始します。全府省庁39機関に所属する公務員29万人のうち、半数超の18万人の職員が源内を使えるようアカウントを配布します。

デジタル庁の全職員は2026年3月末時点でAWS「Noa Lite」、アンソロピックのHaiku4.5,Sonnet4.5、Sonnet4.6の4モデルから選択出来ます。

さらに国産AIモデルも公募しました。質問事項(50問)で評価試験を実施し、7モデルが選ばれました。NTTデータ2種、KDDI、ソフトバンク、NEC、富士通、PFNです。国産モデルは8月ごろから職員が使用します。2027年度以降に評価結果に基づいて優れたモデルを有償で本格利用する予定です。

※久しぶりにPFN(Preferred Networks)の名前を見て嬉しかったです。

【全銀、新システムを2030年稼働へ 諸外国からの「周回遅れ」挽回なるか】(P.51)
銀行間の決済サービスである、全銀ネット(全国銀行資金決済ネットワーク)が2030年の稼働開始を目指し、新決済システムを構築する構想が発表されました。

現システムは1973年の稼働開始以来、機能拡張しながら50年以上基本設計を変えずに稼働してきました。2028年には第8次システム稼働を予定しています。50年間NTTデータが開発・保守を担ってきました。

新システムは2026年度中にベンダーを選定し、2027年度からプロジェクトを開始する予定です。

※このシステムがネックになり日本の金融市場が遅れているのは事実です。刷新はまともなシステムが作れるフューチャーなどの企業に依頼して欲しいです。

【99.7%が架空取引、21社の取引該当 KDDI傘下2社の広告の不適切取引】(P.53)
KDDI子会社のビッグローブと、その子会社のジー・プランによる不正取引の実態が明らかになりました。2026年3月31日に特別調査委員会の調査結果を発表しました。

2018年8月から2025年12月まで7年間発生していました。ジー・プランとビックローブにおける広告代理事業の売上高のうち99.7%が架空循環取引でした。過大計上した売上高の取り消しは7年間で2461億円、手数料として外部に流出した額は329億円でした。当該2社の広告代理事業は撤退します。2025年度の決算について、売上高から676億円を除外します。

※昔NECの事業部だった時にビックローブで仕事していましたのでこういう不正は残念です。

【文書の内容を学習なしでLLMに反映 Sakana AIの新技術、開発を容易に】(P.54)
Sakana AIは2026年6月、LLMに独自情報を反映させるための新たな手法「Doc-to-LoRA」を発表しました。企業がAIに社内規定やマニュアルを参照させる方法は従来3つありました。
①RAG(検索拡張生成):モデルに渡すコンテキストに追加する
②ファインチューニング:情報をモデル側に取り込む
③LoRA(低ランク適用):差分パラメータだけを学習

今回のDoc-to-LoRAは文章を入力するだけで、その内容を反映したLoRAアダプターを1秒以内で生成します。文章ごとの追加学習が不要です。

※SAKANA AIは独自LLMで大変良く出来ていますが、2024年8月までの知識です。

【ケーススタディー:CHINTAI】(P.58)
<生成AI活用で「探さない」部屋探し 思わぬ出会いと信頼性を両立>
ユーザは物件の「検索疲れ」に陥っています。それをカバーする仕組みを10年前からスタートしていました。10年前:すべて担当者による手作業でユーザの希望に応じた提案を行う。福岡などに専門の拠点を開設し社員が物件探しノウハウを駆使して直接対応していました。
2020年:ノウハウをルールベースのロジックに組み込み自動化しました。対応件数は増えましたが、きめ細やかな対応が出来ませんでした。

今回は、そのノウハウを生かしたAIシステムを作成しました。ユーザはLINEでお友達登録し会員登録してもらいます。そこで基本情報だけでなく通勤の所要時間や家賃上限、ペット有無など条件をいれます。それだけでなく、価値観に関する質問や暮らしにまつわる簡単な質問に回答します。それらは「AGENT基盤」に集約します。

毎日の物件情報や部屋探しのノウハウは「AI基盤」に蓄積しています。

ユーザがLINEから自然文で質問すると、AGENT基盤の個人の情報をもとにAI基盤を使ってChatGPT5で検索します。戻ってきた回答は前日までの物件情報ですので再度AGENT基盤でリアルタイム検索してまだ空いてることを確認してから回答します。

LINEの友だち数は2026年3月時点で約139万人になりました。

※LLMの理想的な使い方だと思います。社員が検索した結果と比較してどれだけ精度が上がったかを数値化して欲しかったです。

【新連載:AIに仕事を奪われない データサイエンティスト】(P.74)
※一般社団法人データサイエンティスト協会 スキル定義委員会副委員長 佐伯 諭氏の新連載です。

生成AIが人の仕事を代替しようとする中、ITエンジニアのタスクや必要となるスキルについて再定義が求められています。その中でも「データサイエンティスト」の定義に直近で大幅な刷新がありました。

2014年からデータサイエンティスト協会はスキルチェックリストとタスクリストを出しています。2年に1度程度更新しています。
データサイエンティストの定義は変わっていません。
「データサイエンスとデータエンジニアリング力をベースに、
 データから価値を創出し、
 ビジネス課題に答えを出すプロフェッショナル」です。

スキルセットは2025年11月に出したVer.6で刷新し5つの分野にまとめ、チェックリストとして845項目を定義しました。AIタスクリストも大幅に刷新しました。その理由はデータサイエンティストの役割が根本的に変わってきているという問題意識があるためです。

データサイエンティストは分析者から「価値創造のリーダー」になります。「AIプロジェクトの95%が失敗」と言われている状況を改善させるためには、価値創造が必要です。それの中心的役割を担う専門職へと進化することが必然です。

※すでにあるデータを整備する方向ではなく、基幹システムを刷新して欲しいものです。

【社長の疑問に答える IT専門家の対話術 第316回】(P.82)
本誌3月19日号の当コラムで、CIOとは何かについてMVV(ミッション・ビジョン・バリューズ)の一案を述べました。今回は世界の動向を見渡して考えてみます。

米IBMが続けている「グローバル経営層スタディ」を取り上げます。ここ1年半の間にCFO/CEO/CMO/COOの調査結果が出ました。CIOを対象とした報告書は2021年以降出ていません。CIOという「言葉の耐用年数が過ぎた」のかもしれません。
2024年にTech CxOを調査した報告書が出ました。Tech CxOとは、CIOに加えCTO(最高技術責任者)、CDO(最高データ責任者)などを含む最高クラスのテクノロジー・リーダーです。

2026年3月に出た報告書では、CDOは3点の戦略タスクに取り組むべきだとします。「ビジネス成果への注力」「経営層とのコミュニケーション」「成果の計測指標」という普遍的なものでした。

CDOのミッションとして「ビジネス部門の課題に応えるデータ・プロダクトを設計する」とあります。AI利用の場合「AIがそのまま使える形に設計されたデータ」を整備することです。メタデータというと経営者にわかりにくければ「使いやすいプロダクトにしてデータを提供する」と言えば良いでしょう。

※元のIBM文章が大変読みにくく裏が取れませんでした。

以上

日経コンは2週間に1度、年に52週÷2=26冊出る雑誌です。2010年から全号精読して記事をザッピングしています。
※はブログ筆者のコメントです

特集は<検証・2025年の崖 終わりなき試練に立ち向かう>です。経産省が2018年に出したレポートを検証しようという特集です。個人的には崖なんて最初からなかったと思ってますが、この特集は想像通りまだまだ終わってませんという論調でした。もう一つの特集、北國銀行は面白い内容でしたが、本番が来年1月予定ですのでザッピングしません。

毎度お馴染み「日経BPガバメントテクノロジー」48頁がBook in Bookとして入ってました。2026年3月期限の標準化期限に(1業務でも)間に合わなかった自治体は半数以上だったそうです。これも深掘りされてませんでしたのでザッピングしません。

【中国AI企業が「ただ乗り蒸留」か 米しゃが主張、安全保障リスクも】(P.08)
米アンソロピックは、2026年2月23日付の報道で、中国のディープシーク他の3社がClaudeの能力を不正に抽出しようとする大規模な動きを特定したと発表しました。3社は約2万4千のアカウントを通じて、Claudeに1600万回以上のやりとりを生成していました。オープンAIの生成AIにも,GoogleのGeminiへも蒸留攻撃を行っています。

西側諸国のAIはガードレール機能を付与してますが、中国のAIは国家の安全を脅かす遠因になりかねません。モデル開発の「ただ乗り」よりも深刻です。


※映画の中の世界のようです。楽天が自社AIの顔をしDeepSeekを使ったと噂されています。本当なら蒸留よりひどいかもです。

【検証・2025年の崖 終わりなき試練に立ち向かう】(P.14)
2018年9月に経済産業省が好評した<DXレポート〜ITシステム「2025年の壁」の克服とDXの本格的な展開〜>に対する答え合わせをする特集です。
1.「崖」は終わらない 6割でレガシー残存
レガシーシステムを保有する企業の割合は、2018年の8割から低下し約61%になりましたが、まだ過半数の企業が抱えたままです。経営者はDXという言葉には飛びつきますが、自社のシステムについて目配りができていません。

 

まずはシステムの可視化が必要です。崖を越えることがゴールではなくスタートです。DXレポートは崖の部分が強調されすぎてDXがお座なりになりました。

2.グリコなど3社に学ぶ崖越えつまずきの真因
▪️江崎グリコ
:老朽化した基幹システムをSAP S/4HANAに切り替えたが大トラブル。プッチンプリンなど40品目が出荷できませんでした。復旧したのは半年以上経った2024年11月5日でした。主幹ITベンダーはデロイトトーマツコンサルタント
▪️NEXCO中日本:ETCが正常に動作しなくなり、8都道府県106カ所の料金所が解放。約38時間後に復旧。原因はメモリリークでした。
▪️NHK
:営業基幹システムの刷新プロジェクトが延期かつ費用増大し中止に。NHKは日本IBMを訴えました。IBMは調査したところRFPではわからないほど複雑だったと反論しています。

3件に共通しているのは、現場システムの可視化が出来ていないまま見切り発車したことでしょう。

3.レガシーは悪にあらず 先進2社の崖の越え方
クレディセゾンとトラスコ中山の事例から、レガシーシステムを使い続けながらDXを実現し崖を超える方法を見ていきます。
▪️クレディセゾン:メインフレームレガシーのため新しい機能が入れにくかったため、「オープンゲートウェイ」と呼ぶAPI基盤を内製化しました。今や大手国内企業に外販することに成功し、5年で150億円の売上を見込みます。
▪️トラスコ中山:レガシーであるSAPを使い続けながら、人を確保することに注力されています。ベンダーのキーマンが変わらないよう配慮しています。

4.崖を生む「低位安定」 ULSが示す処方箋
経済産業省は2025年に自ら現状を統括する「レガシーシステムモダン化委員会統括レポート」をまとめました。その中で指摘された問題の1つが、ユーザ企業とITベンダーの間に染みついた「低位安定」の構造です。

ITベンダー側:一度システムを納品すれば業務もわかっているため次の案件も頼まれやすくなります
ユーザ側:要件が曖昧でも対応してくれる便利なITベンダーに頼む。その結果ユーザは自分で考える力を失っていきます。

この状況に対する処方箋は、自社のシステムを可視化し定期的に点検して、何が悪いかを知ることです。「顧客の自立支援」というサービスを行っているIT企業もあります。

5.立ち止まれば崖は出現 レガシー防ぐ「五カ条」
第一条:経営トップ自ら、ITを「コスト」から「武器」へ再定義
第二条:「技術的負債」を人間ドックのように可視化せよ
第三条:情シス部門は「ご用聞き」を脱し、自立性を取り戻せ
第四条:事業部と「川上から」連携しIT投資の費用対効果を語れ
第五条:ベンダーとの「低位安定」を脱し、AIを前提に業務を問い直せ

※あまり新しい話はありませんでしたね。お題目だけで出来るなら苦労しませんという声が聞こえてきそうです。

 【世界モデル到来 フィジカルAI時代の幕開けに】(P.28)
現実世界を再現し、物理現象や人間の行動などを予測できる「世界モデル」がフィジカルAIを実現する技術として注目を集めています。
▪️NVIDIAの「Cosmos」 役割が異なる3種類を用意
 ・Cosmos Predict:未来を予測した動画生成
 ・Cosmos Transfer:計算結果を実写的な動画に変換
 ・Cosmos Reason:動画の現象を説明する文章生成
▪️富士通の「空間World Model」 行動意図を理解
 カメラの情報から「怪しい行動」を把握する
▪️Google DeepMindの「Genie 3」 仮想空間生成
プロンプトを入力すると仮想空間を生成。その中を前後左右に移動。数秒前にいた場所に戻ることもできる。

今は物理現象ですが、今後経済や社会現象などの世界モデルが登場する可能性もあり、AGI(汎用人工知能)への一歩となる可能性があります。

※バーチャルリアリティ(VR)やデジタルツインと呼んでいた技術の発展系に見えます。

【アスクルがCISOと新組織を設置 全社でセキュリティーを強化】(P.70)
アスクルは2025年10月、ランサムウェア攻撃を受け、物流システムが全面停止しました。直後の11月度の単月売り上げは前年同月度と比べて4.9%に落ち込みました。

2026年3月11日、セキュリティー強化が発表されました。
・CISO(最高情報セキュリティー責任者)としてLINEヤフーでサイバーセキュリティー戦略などを担った中村憲夫氏が就任する
・CEO直下に「トラスト&セキュリティ」を新設する

※親会社であるLINEヤフーが手当したのでしょう。

【乱反射:英ポストオフィス事件の「功労者」 富士通の欧州リージョンCEOが退任】(P.75)
英国史上最大の冤罪事件とされる、英国郵便局(ポストオフィス)のHorizonシステムの解明に貢献した、富士通のポール・パターソン執行役員常務EuropeリージョンCEOが2026年4月1日付けで退任しました。


パターソン氏は富士通役員として初めて、バグやエラーの存在と事件への関与を認めて謝罪し金銭補償を確約しました。

富士通広報は「パターソン氏は執行役員常務のまま、ビジネスアドバイザーという役割で英国における問題の交渉事を継続して指揮する」としています。

※事実上の更迭でしょう。また事件が混とんの世界に戻らないことを祈ります。

【ケーススタディー:マルコメ】(P.78)
<社内規定をクラウドで一元管理 属人化を脱却、グループの基盤に>
社内規定のデジタル化を実現するために、KiteRaが提供する、KiteRa Biz(キテラビズ)を導入しました。

2024年6月頃に導入の検討を開始し、2025年4月から段階的に施行された改正育児・介護休業法の対応に間に合わせることを目的に導入しました。従来は管理作業が属人化社内規定の最新版や改訂履歴もあいまいでした。

導入作業は想像以上に大変でした。社内規定の管理体制を整える必要がありました。またグループ会社をまたいだ社内規定の管理に課題がありました。

※社内規定の管理作業に苦労されている企業は多いのでしょうか?ポータルサイトが流行った時に入れなかったのでしょうね。

【動かないコンピュータ :日本医科大学武蔵小杉病院】(P.86)_
ナースコールシステムがランサム被害 患者の個人情報約13万件が漏洩
神奈川県にある、日本医科大学武蔵小杉病院は、2026年2月13日、ナースコールサーバーがランサムウェア攻撃を受け、個人情報が漏洩したと発表しました。

医療機器保守用のVPN装置が侵入経路となりナースコールシステムサーバー3台と病棟端末1台が攻撃を受けました。ただ、ログが消されているため詳しい侵入経路は不明です。ナースコールシステムは2月22日に稼働を再開しました。次の技術的対策を行いました。
1.保守ベンダーのメンテナンス実施時のみN/Wをつなぐ
 (都度接続の運用を原則とした)
2.すべてのコンピュータの管理者パスワードを長いものに変更

日本医師会が2025年12月に公表した報告によると、一般病院の約7割は赤字でした。ITコストをかけられない事情があります。

※病院、VPN、ランサム攻撃という被害は何回目でしょう?ネットで調べるとまたVortiGateだったそうです。攻撃者から150億円の要求があった話なども書かれてませんでした。

【社長の疑問に答える IT専門家の対話術 第315回】(P.100)
The Open Groupのスティーブ・ナン社長兼CEOが来日されていました。「参加国は60ヵ国、参加企業・団体は1000近く」になりました。

The Open Groupは30年前の1996年に生まれ、もともとUNIXの仕様決定と認証を手掛けていました。UNIXは様々な企業から提供されていますが、UNIXと言えるかどうかはThe Open Groupが確認し、認証しています。

 

ナン氏は3つの取り組みを詳しく説明しました。
1.2025年9月に発足した「Industrial Advanced Nuclear Consortium」小型モジュール炉間のインターフェース標準
2.2020年4月から活動する「Open Footprint Forum」
二酸化炭素排出報告のためのデータモデルを提供
3.2025年7月から活動の「Open Disital Transformation Forum」DXに取り組む企業が参照できる知識体系(BoK)

また、オープン標準「TOGAF(The Open Group Architecture Framework)」も30年間育ててきました。組織の事業戦略とITを連k寧させるエンタープライズアーキテクチュア(EA)活動をするための原則と手順、ガイド群をまとめたものです。インドや南アフリカ、韓国などがTOGAFで政府機関向けの標準EAを用意しています。「こういうとりくみは日本ではまだない」そうです。

※TOGAFはデータモデルが弱いのであまり勉強していませんが、世界標準という意味では気になります。UNIX認証がルーツだとは知りませんでした。

以上

日経コンは2週間に1度、年に52週÷2=26冊出る雑誌です。2010年から全号精読して記事をザッピングしています。
※はブログ筆者のコメントです

特集は<バックオフィス 「無人化」への道>です。コールセンターなど会社のお客様に対するAI利用が色々報道されていますが、社内のバックオフィスの方が簡単です。外資系企業は社内業務システムの品質が悪くても気にしません。後で修正すれば良いからです。この世界の方がすぐに広がる可能性は高いです。

【ITが危ない:AI駆動開発で増す人の責任 品質の担保、最後は人頼み】(P.08)
コーデイングエージェントが登場し、コード生成の生産性は飛躍的に向上しましたが、最終的にそれを展開する時の人の責任がこれまで以上に重くなっています。

AI駆動開発で生成するコードには次の懸念点があります
 (1)自社の情報の外部流出
 (2)脆弱性のあるコードの使用
 (3)OSSのコードをライセンス無視して使用
対策は次の通り
 (1)AIツールの利用規約チェック
 (2)米グーグルOSVスキャナなどチェックツール
 (3)ツールは限定的。人が確認して防ぐしかない

GNUライセンスが紛れ込むと、ソースを公開する必要がありますので商用パッケージなどでは致命的です。最近、GitHubのCopilotでチェックツールができたという情報もあります。

【バックオフィス 「無人化」への道】(P.10)
1.経費承認はAIが担当 必要な技術出そろう
老舗パッケージ(袋など)メーカーであるクラフツは、2025年10月から従業員の経費生産の承認作業をAIが行っています。従業員数840人、国内に4工場、アジアに2工場あります。従来は工場に配置された経理担当者などがこなしていました。
TOKIUMが開発するSaaS「TOKIUM AI経費承認」を導入し、業務プロセスも変えることで、省力化しました。

自動化・無人化は、人員の削減など現場の痛みが伴います。それを乗り越えるために必要なのは経営トップのビジョンです。

2.森永、TOTOの一手 AIを働きやすく
<森永乳業>
取引先から届く請求書を「無人」で処理することを目指しています。2025年4月、ワークスアプリケーションズのERP「HUEシリーズ」を利用して会計システムを刷新。さらに「HUEデジタルインボイス」を2024年9月に導入し、請求書をデジタルデータで受領できる体制が整いました。
<旭化成>
決算数値の妥当性チェック作業をこれまで事業部門に所属する担当者200人が関与していましたがゼロにしました。米ブラックラインが提供する経理向けSaaS「BlackLine」を2023年3月に導入し、決算業務プロセスも見直しました。
<TOTO>
TOTOのセラミック事業部は、部品の受発注業務に米ユーアイパスが提供するAIエージェントを実装しました。それに伴い、ログなどを基に業務プロセスを再設計する「モデルベース型業務改善サイクル」を取り入れて工程ごとにAIエージェント/人/RPA(ロボ)のどれが担当するかを決めていきます。
<東京エレクトロン>
部品の調達業務にAIエージェントを導入しました。在庫確認や納期の把握、メール作成などの納期調整業務の一部をAIエージェントがにないます。
<トリドール>
BlackLineを導入し、入金照会を自動化することで、2026年1月までに月間1000時間の経費工数を削減できたそうです。会計システムは2023年4月にオラクルのERP「NetSuite」、POSはNECの「NECモバイルPOS」、経費生産は「TOKIUM」、請求書支払いはSansanの「Bill One」をなど様々なSaaSを使用しています。
自動化の鍵が、データ連携ツールである iPaaS(インテグレーション・プラットフォーム・アズ・ア・サービス)として「Magic xpi Cloud Gateway」を利用してAWSのS3のデータレイクに蓄積することです。
PDFや紙の請求書はビーウィズのBPOサービス「Bewith」を活用しています。外部委託したデータもiPaaSにより連携されています。

3.壁の突破へ勘所5つ 「AIとの距離」が鍵
<取り組みを阻害する壁4つ>
①整備されたデータの不足②独自仕様へのこだわり③業務プロセス改革への抵抗④取引先など外部の抵抗
<5つの突破口>
①紙バスターを雇え(紙を強制的に排除)②よそ者を使え(転職者)③AIから距離をとる(完全にはしんじない)④段階を踏め(少なくとも2年)⑤人間と協業(人手廃止でなく協業)

※この特集の事例は1年以上前の話でよう。この半年で脅威的に進化しました。

【AI-Readyスーパーが挑む トライアルの小売り変革】(P.24)
1.店舗はDXの最前線 買い物行動がデータ
「トライアルGO」:顔認証やレジカート
 →脇田店など3🏬でレジカートでの顔認証が可能
 →2025年7月に西友240店を完全子会社化し600店

2.データ基盤を内製 280億件を分析に
「IDーPOS」:POSと会員情報を組み合わせた購買行動把握
「e3SMART」:自社開発のデータ管理システム。280億件
「M D-Link」:メーカー・卸270社と購買データ分析

3.卸やメーカー巻き込み 流通構造ごと変える
トライアルカンパニーの社長 石橋涼太氏は「日本の流通取扱市場165兆円の24%、約40兆円が最適化されていない」と指摘します。それを解決するため、福岡県宮若市の廃校を改修しAIやデータ活用の拠点「DXタウン」を作りました。宮若市との連携協定によって「宮若市AI開発センター」と呼ばれています。ここではメーカーや卸などが部屋を構え、滞在しながらトライアルと共同で実証に取り組んでいます。

「トライアルGO 脇田店」を実証の場として、机上の議論と現場実証を短いサイクルで回し検証しています。トライアルは宮若で「DXアカデミー」を開催し、メーカーや卸の営業人材にデータサイエンスやAIを教えています。サントリーやキューピーは早期から参加して実績を上げています。

4.店舗と広告の一体設計 「買う瞬間」に届ける
トライアルの広告事業が目指すのは顧客が購買を決める「買う瞬間」に情報を届ける仕組みの構築です。売り場を単なる陳列空間ではなく「意思決定の設定」として再設計しようとしています。
来店前(CM)から来店中(店内広告やレジカート画面)、来店後(クーポン)までを一つの顧客体験として設計します。

※石橋社長は米ウォルマートが築いた、小売りとメーカーが協業する「ジョイント・ビジネス・プラン(JBP)」を参考にされてるそうです。

【AI駆動開発ツール「IBM Bob」を提供 COBOLをモダン言語と同列サポート】(P.48)
日本IBMはAI駆動でシステム開発を支援するツール「IBM Bob」のSaaS版を2026年3月から、オンプレミス版を9月までに提供します。すでに社内の3万3千人ほどで使っていて具体的な成果も出ているそうです。
特徴はCOBOLも他の言語と同様にサポートするなどレガシー対応を充実させたことです。金融や公共のユーザ企業も導入しやすくなりました。
IBM Bobが利用できるAI基盤モデルは米「Claude」、仏「Mistral」、IBM「Granite」などです。ただ、タスクに応じて最適なモデルをIBM Bobが選択します。IBMは2025年10月、アンソロピックと戦略的パートナーシップを結んでいるためClaudeが使えます。

※IBMのAI「ワトソン」は出てこないのですね。

【DeNAがPerl6000行をGo言語へ 特性異なるAIエージェント駆使】(P.50)
ディー・エヌ・エー(DeNA)は2025年10月から11月にかけて、Perl言語で記述されたサーバ資産管理APIをGo言語にAIエージェントを駆使して移行しました。採用したのは米コグニションAIの「Devin」と米アンソロピックの「Claude Code」です。それぞれの特性を考慮し使い分けました。

Devinは早期に80点のドラフトを生成できますが、そこから90点、95点まで高めるのは難しい。一方Claude Codeで80点を目指すには大量のやりとりが発生して時間がかかりますが、80点を90点、95点にする点には長けています。そこで、実装・レビュー工程の割合でDevinが80%、Claude Codeが15%、人間が5%と使い分けました。

※AIを特性に応じて使い分ける事例を初めて見ました。こういう情報は貴重です。

【PayPayがVisaと米国でモバイル決済 狙うは現金払いの300兆円市場】(P.52)
PayPayは世界に挑戦していきます。米Visaと提携し、米国の現金市場300兆円を最初の進出先に選びました。米国でのモバイル決済は2024年時点で1%もありません。クレジットとデビット決済は65%です。

※PayPayは東京市場を飛ばして、2026年3月12日に米ナスダック市場に初上場しました。

【ケーススタディー:東京都墨田区】(P.56)
<14業務を一括でガバクラ移行 現場の業務移行を密に支援>
国が標準化した地方自治体の20業務を2026年3月末までにガバメントクラウドに移行することが法律で義務付けられています。
墨田区は20業務のうち18業務を担い、14業務を2025年9月にガバメントクラウドで運用を開始しました。既存基幹システムと同じGCCが提供するSaaS「e-SUITE」の新版を採用しました。残り4業務は他ベンダーに依頼し、2業務は3月末の完了を予定しています。2業務はベンダー側の都合で遅れますが、墨田区側の準備は問題なく進んでいます。

経緯は次の通りです
2021年4月:基幹システムの刷新に着手
2022年6月:RFI(情報提供依頼) →3社が回答
2022年10月:国が標準化基本方針を決定
2022年秋:国の標準仕様とのフィット&ギャップ分析着手
2023年6月:2回目のRFI →既存ベンダーのGCCだけが回答
 →特命随意契約をGCCと結ぶ方針
2024年11月:GCCと正式契約締結
 →フィット&ギャップで不足機能を代替策調整
2025年5月:GCCからテスト環境提供
2025年8月:テスト完了(当初3ヶ月を想定したが4ヶ月)
2025年9月の連休でワンポイント切り替え

新版のランニングコストは旧版のおよそ2倍となります。デジタル庁が目標とした「インフラコストの3割削減」にはほど通り状態です。

※SaaS「e-SUITE」で動いていた基幹業務を、標準仕様に対応した新版に乗り換えただけです。それでランニングが倍になるのは何故か調査するべきでしょう。

【AIリーダーズ:米ジェンスパーク CEO エリック・ジン氏】(P.62)
米ジェンスパークが2026年1月末に日本での事業を本格的に始めました。AI分野のユニコーン(企業価値10億ドル以上の未上場企業)です。
Gensparkは利用者のアシスタントです。ChatGPTなどのAIをツールとして使いこなして成果物を直接生成する利用者のアシスタントです。成果物を作るにあたり、70以上のAIサービスから3つのAIモデルが並行して動き、互いに「相談」して最終的な結論を得ます。これによりはるしネーションなどの誤答を低減します。

CEOは元マイクロソフトで「Bing」事業を日本や韓国に導入していました。米Google出身の「サーチガイ」と共に起業しました。検索するのは仕事を終わらせるためですので、直接結果を作成できる仕組みとなっています。

※「Gensparkの価格はいくらですか?」と尋ねると、GensparkよりClaudeの方が正しく回答されました。何故でしょう?

【キーワード:JaBOL】(P.74)
JaBOLとは、COBOLの構造を踏襲しながらJavaで記述したコードを指す俗語です。老朽化したシステムをモダナイゼーションする時に全面的に作り替える「リビルド」よりも効率的な「リライト」を選んだ時に多く採用される手法です。
本来オブジェクト指向であるJavaで手続型のCOBOLを再現するためいくつかのデメリットがあります。
 ・システム改修しにくくなる
 ・処理速度がオープンCOBOLより遅い
これらのため否定的な意見が少なくありません。

【社長の疑問に答える IT専門家の対話術 第314回】(P.84)
CIOとは何をする人か MVVをつくってみよう
CIO(最高情報責任者)という言葉は今では当たり前になっていますが、本誌に出てきたのは1990年前後ではなかったでしょうか。30年間でITは質量共に様変わりしましたが、CIOの役割はそれほど変わっていません。

「日経クロステックが選ぶCIO/CDOオブ・ザ・イヤー」の審査基準をもとに、MVV(ミッション・ビジョン・バリューズ)の枠組みに沿って一例を考えます
▪️ミッション:見えないものに挑む
情報、ソフト、サービスという見えない無形資産を守り、育てていくことがCIOの役目です。
▪️ビジョン:情報が組織内外を循環し、価値を生む
製造業であればサプライチェーンにかかわる情報が取引先と自社の間で素早く、正確に伝わるようにする。

▪️バリューズ:
(1)対話の徹底

社内外の多くの関係者と調整する
(2)型を持つ
ITを使って事業を改革する「型」の意義を知り、導入を判断します
(3)技術への敬意
技術そのもの、その担い手である技術者へのリスペクト

CIOだけでなくシステム担当者にもIT企業のエンジニアにも通じるところがあるでしょう

以上
 

日経コンは2週間に1度、年に52週÷2=26冊出る雑誌です。2010年から全号精読して記事をザッピングしています。
※はブログ筆者のコメントです

特集は<ローソン「リアルxテック」の野望 KDDIと創る新時代コンビニ>です。コンビニビジネスの飽和を受けて、新しい取り組みを行っているという特集です。あまり興味ない話でしたので軽く報告します。

ローソン「リアルxテック」の野望 KDDIと創る新時代コンビニ】(P.10)
1.地域課題の解決狙う 新型店舗100ヵ所に
ローソンはKDDIの支援を受けて2026年夏、大阪府池田市の山奥「伏尾台」に地域創生を狙った<ハッピー・ローソンタウン>を創ります。2030年までに100ヵ所まで拡大する目標を掲げます。
・Pontaよろず相談室
・観光/子育て支援などまちづくり推進
・災害に備え太陽光パネルや蓄電池
・ドローンポート
・衛星通信サービス「Staarlink」の設置 など

2.KDDI社内に実験店 スマホとロボを駆使
東京・高輪にあるKDDI本社の中に社員専用フロアに設置された特別のローソンがあります。KDDI社員相手に様々な実験を行っています。
・専用のスマホアプリでレジ機能
・社内を回っているロボットを止めて乗っている商品を購入
・スマホ指示で商品をロボット配送を依頼

3.店舗業務を3割減へ AIが値引き額を提示
コンビニ店員の業務の中で特に重要な「店舗発注」「品出し」「レジでの顧客対応」の3業務において、「リアルxテック」を実現しています。
・発注システム「AI.CO(アイコ)」を店舗へ導入完了
  →発注量と値引きの額とタイミングを推奨
・品出しロボット(実験店のみ)
・セルフレジに、アバタークルーを活用(40店)
  →遠隔地から人間が操作する

4.1300人の市民開発 横断チームで推進
ローソンでは、ITの専門家でははい業務現場の担当者がソフト開発を進める「市民開発」を推奨しています。現在会社として認定した市民開発者が約1300人存在します。単体の従業員の約3分の1です。

ツールは、MSのPower Automate、Power Apps、Excel VBAです。社内の認定試験に合格することで市民開発者として認定されます。

※池田市伏尾台は不死王閣というホテルがあります。古い方ならテ「伏尾の〜鮎茶屋」というTV CMを覚えておられるでしょう。

パートナー満足度調査 2026】(P.30)
<ベンダーの「AI推し」に不満と困惑>
第28回となる今回は9部門でした。前回のERPと経費精算を合併させて「基幹業務ソフト/サービス」になった以外は同じです。去年と同じ企業の時は👌を付けます。

サーバー:👌デル・テクノロジーズ
法人向けPC:👌レノボ・ジャパン
クラウド基盤サービス(IaaS,PaaS):👌AWS
ネットワーク機器:👌ヤマハ
セキュリティー:キャノン・マーケティング・ジャパン
 →前回首位フォーティネットジャパンは2位
統合運用管理ソフト:👌Sky
クラウド情報系サービス:👌サイボウズ
基幹業務ソフト:👌オービックビジネスコンサルタント
内製支援ソフト/サービス:👌サイボウズ

※ほぼ去年と同じ結果でした。フォーティネットは2026年5月にSSL-VPNの技術者ポートを終了すると発表しましたのでそれが影響しているのかも。

フォーカス:理想はパスキー導入 企業認証強化の要点】(P.40)
証券会社の多要素認証が破られるという事件が多発し、最良の方法は「パスキー認証(FIDO2)」だという記事が、日経コン2026.01.08にありました。そのパスキー認証を深堀りした記事です。

パスキー認証は、スマホ側の指紋認証や顔認証でログインする方法です。まだ対応しているサービスは多くありません。その代替となる方法についても色々ありますが、やはりパスキー認証を第一に考えるべきです。

米大手Saas株、「SaaSの死」で急落 発端はアンソロピックの新機能】(P.46)
SaaS企業の株価が急落しています。
原因1:米AI企業アンソロピックが2026年1月12日ごろClaude Coworkを公開したこと。自然言語で指示すると、ローカルファイルなども直接操作して整理したりEXCELやWORDを活用して資料を作成したり出来ます。一部のSaaSは不要になると懸念されました。

原因2:アンソロピックが1月30日に11種類のプラグインを発表したことが決定打になりました。特定の専門業務に最適化されたものです。「営業」や「マーケティング」など特定のSaaSと競合するように思われました。

株価は2月3日(月)に急落しましたが、2月4日には持ち直しました。ところが5日に再び下落しました。

原因3:米オープンAIが2月5日にAIエージェント基盤「OpenAI Frontier」を発表。企業向けに特化したAIエージェントを開発・運用出来るようになりました。①企業のデータなどの文脈を理解させる②データベースやツールを使える③人間が評価して性能を最適化する

※これらAIエージェントが使用する元データとしてSalesforceなどのデータは必要だという認識が広がっています。

JCICがセキュリティー投資額の目安 製造業は売上高の0.2%】(P.50)
非営利のシンクタンクである日本サイバーセキュリティ・イノベーション委員会(JCIC)は、2026年2月13日、国内企業を対象にしたセキュリティ投資・人員数の目安数リポートを発表しました。

2022年度版では、業種や企業規模に関わらず「売上高の0.5%、全従業員数の0.5%」と一律で提示しました。
今回2026年度版では、売上高:100億〜1000億の「中堅企業」については、投資は売上高の0.3%、セキュリティ人員は0.2%としました。
売上高:1000億以上の「大企業」については、金融/IT/社会インフラ/製造/小売の5業種に分けて提示しました。一番大きな金融は、売上高の0.6%、従業員の0.8%としました。

JCICとしてはこららは目安なので「自社のリスクや業態に応じて判断して欲しい」との事です。

※目安がコンセンサスを得られるようになると逆に企業側も対応しやすくなりますので良い事だと思います。

乱反射:ハード成長率が最大に、AI向け激増 大手19社の2025年10〜12月決算】(P.53)
企業向けIT世界大手19社の2025年第4四半期決算の報告です。AIサーバー需要の激増で、過去10年で初めてデータセンター売上の伸び率(34.1%)がクラウドの伸び率(27%)を上回りました。米スーパー・マイクロ・コンピュータが123.4%増という破格の成長が効きました。次の4半期にも167%増の売上を見込んでいます。

<クラウド>  売上(M$) 伸び率(%)
マイクロソフト  51,500  25.9
AWS        35,579  23.6
グーグル     17,664  47.8
セールスフォース 10,259    8.6
オラクル       7,977   34.4

※このままの売上伸び率なら、来年2026年の2Qに逆転しオラクルが4位となります。グーグルは2026年4QにAWSを抜いて2位になります。

CIOが挑む:花王 執行役員デジタル戦略部門統括 桑原 裕史氏】(P.60)

「DXという言葉をなくす」 IT組織と市民開発を強化

花王が「市民開発者」を育成しています。これまで3000人の育成を目標としていましたが、現時点ですでに4700人に達しました。データレイクの活用も進展しています。データレイクの整備も、市民開発者が増加した理由の1つだと考えています。

2025年にデジタル部門の組織体制を大きく変えました。情報システム部門と、DX戦略部門などを統合し「デジタル戦略部門」を設置しました。攻めの部門と守りの部門が一体化しました。

私は会社からDXという言葉自体をなくしたいと考えています。DXという言葉を強調しなくても、社員に自発的に変革(トランスフォーメーション)を進めてもらうようにするめに、市民開発者を育成しています。今後は市民開発者全体のレベルを引っ張り上げる方策を検討していきます。

※ローソンも花王も「市民開発者」を推進しています。どうやって属人化を防ぐのか別の課題が出てきそうです。

極限正論:「SaaSの死」より先に起きること 日本企業はDXを語ってもムダ】(P.66)
日本企業に共通する目標は、ITを活用して業務を改革し、生産性を高めることです。ところが、DXであろうがAIであろうが生産性アップを目標にしても仕方がないとさえ思えています。

というのは、日本企業は厳しすぎる解雇規制に阻まれて、生産性を向上させても従業員を解雇出来ないためです。それに対して、特に米国企業はこれまでもERPの導入に合わせて人員削減に踏み切り、AIの進展に応じて人員削減に踏み切っています。

解雇規制の緩和に踏み出さない限り、日本企業はゲームセットを迎えるでしょう。

※日本の労働基準法(S22)は解雇が簡単なのに、左翼裁判官がおかしな判決を出したため官僚がそれに合わせた労働契約法(H19)を創りがんじがらめになっています。

新連載:現場から始めるデータ活用 当事者意識の持ち方・持たせ方 第1回】(P.68)
※データ総研の社長 小川康二氏の連載です

データドリブン経営を、ここではこう定義します。
・企業が意思決定する際経験や勘に頼るだけではなく
  過去の結果や傾向を示すデータ
  信頼性の高い未来予測データ
 に基づいて客観的かつ論理的に判断すること

データマネジメントの実践に必要な5大要素で準備しましょう。
1.モノづくり:データ活用基盤を構築
2.組織づくり:データ活用支援体制を検討
3.ルールづくり:利用申請や要件伝達
4.ヒトづくり:データ分析やBIの教育
5.マスターづくり:マスタ標準化

これから全12回でデータ活用を推進・実践・定着する方法について解説します。

※日経XTECHの記事を再編集した連載です。最近多いですね。残念ながら具体例がないのでどうもリアリティを感じられません。

社長の疑問に答える IT専門家の対話術 第313回】(P.82)
データマネジメントのコンサルティング会社Metafinedコンサルティングの吉岡健社長が、「データモデルを起点に進める、エクセル業務の利活用と業務改善
」という一文を公開されました。

Excelを現場担当者が駆使して業務に使うことを、日経コンピュータの造語で「Excelレガシー」と呼びます。この文はExcelレガシー問題について、データマネジメントからの視点から解決策を提示しています。

データモデリングを行えば、次の2点の効果があります。
1.部門や業務ごとにバラバラに定義されているデータを標準化し、基幹システムとの整合性を確保出来ます
2.エクセル業務の流れがデータ構造として可視化されることで業務の改善にかせます

吉岡氏はデータモデリングを事業部門が主体となって行うことでその効果を最大限に発揮出来ると述べています。情報システム部門でデータモデラーを育てて事業部門を支援する方が近道ではないでしょうか。

※市民開発を推進している企業はどうしているのでしょう?
※DOAコンサルタントはIT部門でなく現場で描くことを推奨します。椿氏は引退講演で数多く支援したが現場で成功しているのは数社と吐露されていました。

以上