昨日、2月1日から「2ヶ月限定」で橋下徹大阪府知事がtwitterを始めました。4月1日が統一地方選挙の告示日ですからその前日までという事です。
http://twitter.com/t_ishin
初日、いきなり怒涛の書き込み。ちょっとハラハラするような言説が多くて驚きながらも笑ってしまいました。初日だけで100近いメッセージ。twitterの使い方を間違っているなどのつぶやきが多数ありますが、とにかく言いたいことが山ほどあるらしくてまだまだ止まりそうもありません。今日は40ほどでしたのでそのうち落ち着く・・・のかな
現時点で140を超えるのつぶやきがあります。暇な私と違い忙しい方が多いと思いますので、ちょっと整理してみました。
1.橋下知事の発言の分類
詳細は最後に付けますが、4分類に別れます。
<TVマスコミへの批判>
<都構想>
<大阪市への批判>
<その他>
<都構想>とは、橋下知事が維新の会を立ち上げて推進しようとしている施策です。大阪市が強大な権力(既得権益)を持ちすぎているため住民を無視した行政しか出来ず赤字を垂れ流している。それを東京都方式を参考に解決する策です。現時点では「制度設計をするという方向性にGOを出してほしい」と言っています。制度設計は2年かかると試算されていて、それを受けて住民投票が行われます。大阪市は役所をあげて制度設計することすら反対しています。既得権益が暴露されるためです。
<大阪市への批判>も歯に衣着せぬ言い方です。平松市長の退職金が内閣総理大臣の8倍だとか、既に天王寺美術館があるのに天王寺区にもう一つ美術館を290億かけて大阪市独自で建てようとしてるだとか具体的に大阪市行政を批判しています。
2.記者クラブ問題
私は退職してから、(暇なので)ずっとネットの情報を追いかけています。ネットで流れている「正論」とマスコミが流す報道とのギャップは間違いなく広がっています。その代表的な話が「記者クラブ制度」です。本来何の権限もない「記者クラブ」がジャーナリストを選別する日本にしかない制度です。逆に政府や検察は自分たちが流したい話を書かないマスコミは記者クラブからはずすというプレッシャーをかけて世論操作しています。
それに対抗するため、上杉隆氏をはじめとするフリージャーナリストの有志が「自由報道協会(仮)」を1月に立ち上げました。
橋下さんの<TVマスコミへの批判>は、長時間取材しても編集でほとんどカットされ何も伝わらないという事。これは小沢さんも同じでした。そのため小沢さんはニコニコ生放送などのネットの番組優先に出演されています。先ほどtwitterで橋下さん宛にこういうつぶやきがありました
「橋下府知事!無編集、無加工であなたの主張を報道してくれるメディアがありますよ。⇒自由報道協会(@fpaj)」
<その他>は家に帰った時に7人の子供たちが何をしてるかなどの日常風景などです。
3.今後の展開
この自由報道協会の呼びかけに対して現時点ではまだ橋下知事は反応されていませんが、恐らく取材に応じるでしょう。都構想の説明をするため日曜日ごとに2時間×3回のタウンミーティングをされてますから、そこに招待すれば取材を受けるのは簡単です。
聴きたい方はスケジュールがここにあります。
http://oneosaka.jp//news/pdf/investigation110131.pdf
大阪市に対する批判を具体的にたくさんされていますが、必ず最後に「優秀で良識ある皆さん」と市役所員に語りかけ、大阪市の内部から問題意識が高まるようにつぶやいています。まるで朝鮮戦争やヴェトナム戦争で投降を呼びかけていたようです。小野田さんや横井さんを思い出すというと歳がばれますね。ただ、いずれの呼びかけも成功したという話は聞いたことがありませんが。
橋下知事がこれだけのパワーでtwitterを続けられるのなら、きっと情報の流れが変わるでしょう。初めて「インターネットが地方を変えた」として歴史に残る可能性が高いと思います。維新の会のWEBサイトにはUSTREAMやYouTubeの動画も多数リンクされています。
二重行政や既得権益の問題で経済的な地盤沈下が発生しています。それを正常化しようという動きは、奇遇にもエジプトと同じ動きです。大阪は暴力に訴えずに適法に改革しようとしているのです。
エジプトでは先ほど大変な暴動が発生しました。ニコニコ生放送で見てから、解説を聞きたくてテレビを付けました。するとNHKやBSも含めてどこも臨時ニュースは流していませんでした。マスコミはどうなったのかと暗澹たる気持ちになりました。
大阪とマスコミ、どちらも根本から変える必要があるようです。
-----------橋下知事のtweetまとめ(~140)
<マスコミへの批判>
・TVの取材で90分もかけて説明したのにすべてカットされて元尼崎市長が
「説明が足りませんね~」と言われたのにブチ切れ実名で非難
・その司会者が府政記者クラブに再取材にきて納得したらしい
・別のTVで都構想の財政目論見に疑問を出されたことに、国負担を忘れていると反論。
<都構想の概要>
・大阪都構想は、大阪市役所から市民を独立させること
・大阪市内の区は、自治権を持っていない。区長は役人区長。選挙で選ばれません。
・区民は自分たちで何も決めれない。全て住民から遠くてチェックが働かない
大阪市役所の決定に従うのみ。
・地域のことは地域で決める。住民サービスは住民に近い役所が決める。
これが地方分権。これで役所を監視できるんです
・地方自治の制度、行政の制度は極めて複雑役所の職員や有識者を大動員して
2年ほどかけて制度設計しないとならない
・行政の役割と政治の役割を明確に分けて、今は行政に大阪の新しい形の制度設計図
を作らせるかどうかの政治的判断の段階
・今の段階で、僕は大阪府庁に大阪都構想の設計図作りを命じることはできません。
政治活動を行政活動は区分けしなければなりません。春の選挙で、有権者が
設計図作りを望んだ結果が出てから、設計図を作るのです。
・今の体制と都構想とどちらが良いかは住民投票で決める
・夏から、50回ほどタウンミーティングをやっている。一回2時間を日曜に3回
詰め込んで住民とキャッチボールしている
<大阪市への批判>
・平松市長の退職金が内閣総理大臣の8倍。赤字行政なのに全国一高い
・大阪市の報酬水準は、市長も議員も職員も全国一
・大阪市役所が税金を使って大阪維新の会に反論してる(市制だより、WEBサイト)
・公金を使って2月に都構想反対の大集会を中之島公会堂で開くのはおかしい
・大阪市は「二重行政はない」と主張している。水道事業を見てもそんなわけない
・大阪市民は、東京都区民が負っている借金の3倍の借金を追っているが、
住民サービスは東京都区民の方が豊か
・天王寺区に大阪市が単独でもう一つ美術館を建てようとしている。
・事業費290億円。年間に6億円の維持管理費
・美術館で年2.8億円の収入があると皮算用しているが根拠ない
・それが正しくても年間3億円の赤字が出続ける
・大阪市はサントリーミュージアムを引き受けたがこれの維持費も年に6億円
・級の昇級がなくても、号でどんどん給料を上げていくのが「わたり」
<その他>
・小沢氏の起訴について、検察官起訴よりも推定無罪の原則はより強く意識しないといけない
・自衛隊員の海外派遣について役人から上がってきた大阪府のスタンスがあいまい
だったので「大阪府民は感謝し、敬意を表します」に変える