パソコンに「社会保険料節約」とか「社会保険料節減」ということばを入れると、たくさんの関連サイトが出てきます。その多くは我々のような社会保険労務士(社労士)が運営していますが、他に税理士や経営コンサルタントなどが運営するものもあります。それほど世間(というより経営者)は、社会保険料の負担が重いと感じ、何とかしたいと思っているのです。
それもそのはず、厚生年金保険は平成29年9月まで上がり続け、18.3%(労使合計)の水準で固定されます。一方の健康保険(ここでは協会けんぽを想定)は、厚生年金のように上限が設けられていないため、言い方は悪いですが「青天井」、収支バランスが崩れたり、投入されている税金が減らされたりすると、「値上げ」という事態もでてきます。
さて、このように以前とくらべ負担感が増してきた社会保険料ですが、もし、「今より少しでも安くなる」のであれば、そりゃ、経営者であれば誰ても食指が動くはずです。ただ、普通に考えれば、国が定めた方法で計算、徴収される社会保険料を「安くする」わけですから、どこかに無理が生じるのではないか、と考える方がいらっしゃっても至極当然な話です。むしろ、そう思わない方は、自称、社会保険料削減コンサルタントからそのメリットばかりを強調され、デメリットを説明されない(もしくは説明されても記憶に残らない)ため、あとからいろいろ不具合が生じる(特に労使関係において)ことも考えられます。
私はこの仕事(社労士)に就く前はずっと営業をしていましたので、有益な情報提供をしてお客様に喜んでいただくというお付き合いのスタイルが身についてしまっているのですが、それでもこの社会保険料削減については、それによるメリット・デメリットを両方お伝えし、社長さんが十分納得のうで実行に移すようにしています。
このあたり、社労士は唯一、社会保険の国家資格者ですから、おそらく資格者なら誰でもその長所と短所はわきまえていると思いますが、他の士業の方や無資格のコンサルタントはこうした細かいところまで分かりません。ぜひ注意していただきたいものです。そもそも、社会保険料削減の「手続き」は社労士しかできない(コンサルティングはだれでもできる)わけですから、社労士以外の人がおこなうコンサルティングは誠に無責任極まりないと思うのです。実際に、コンサルティング料と称して、何十万も、何百万もの大金を、無資格コンサルタントに支払った例を知っていますので、とても残念に思うのです。
この続きは、次回。