全4回でお伝えしている、JR四国の「藍よしのがわトロッコ」の乗車記です。

 

その①では、車両や徳島駅での出発式の様子を、

その②では、徳島駅出発後~徳島線唯一の鼓山トンネルまでを、

その③では、吉野川の様子~貞光駅までをお伝えしました。

 

今回、最終回その④では、貞光駅~阿波池田駅までの様子をお伝えします。

■貞光駅

貞光(さだみつ)では、15分間の停車時間があって記念撮影タイムにもぴったり。

 

 
記念撮影ボードも大活躍です。
日付が変わるだけでなく、下り「さとめぐみの風」なのか、上り「かちどきの風」なのかがわかるようになっています。
 
 
そうそう、停車中にやることと言ったら、記念スタンプを押すこと。
列車が動いているときは、なかなかきれいに押せませんからね。
 
スタンプを押しているのは記念乗車証の裏面。
記念乗車証は、阿波和紙を織り込んだような質感です。
 
 
記念乗車証とは別に、沿線のイラストマップも配られました。
 
■駅弁
藍よしのがわトロッコ」では、事前予約するとで駅弁を積み込んでくれます。
4日前(4日前が定休日の場合はその前の平日)までに、電話予約が必要です。
 
上りと下りではメニューが異なり、下り「さとめぐみの風」では、「阿波尾鶏トロッコ駅弁」(1,300円)となります。
こちらは貞光駅(12:18発)で積込されますので、途中で降りてしまう方は注文できません。
 
ブランド鶏の阿波尾鶏にすだちが添えられていて、徳島を感じさせる駅弁です。
 
 
しかし1つ問題が。
トロッコ車両では風が強く、駅弁を広げると、飛び散ってしまう可能性があります。
車内で召し上がる際には、控車で召し上がることをおすすめします。
 
そして、上り「かちどきの風」では、「藍よしのがわ うなぎ弁当」(3,000円)です。
お値段は張りますが、徳島県産のうなぎを使った、味匠藤本さんのお弁当です。
 
 
味匠藤本さんは「四国まんなか千年ものがたり」のしあわせの郷紀行のお料理を提供している有名なお店。
車内では食べずに持ち帰り、夕食として頂きましたが、徳島県産うなぎのしっかりとした質感とうまみは格別でした。
 
■阿波池田へ
列車は、吉野川の支流の半田川橋梁を渡ります。
景色が映り込むほどの穏やかな川でした。
 
 
ここ、阿波半田は半田そうめんの産地として知られ、沿線にはそうめんの工場を目にすることができます。
そうめんというより、ひやむぎに近いくらいの太めの麺が特徴です。
 
 
再び、吉野川の真横を走っているのですが、木々にさえぎられて川の様子を眺めることができません。
 
 
残念に思っていると、どこからともなくカマキリが乗り込んできました。
こんな出会いも、トロッコ列車ならではですね。
 
 
さて、ようやく木々がなくなり、吉野川の景観を眺めることができるようになりました。
このあたりは、美濃田の淵と呼ばれる景勝地です。
 
 
吉野川を眺めるには、ラストチャンスです。
美濃田大橋を過ぎると、徳島線の旅のいよいよフィナーレです。
 
 
 
阿波池田駅の1つ手前、(つくだ)土讃線と合流。
最後の1駅間は、土讃線に乗り入れます。
 
 
車窓右手に、阿波池田の街が見えてきました。
 
 
ほどなくで、阿波池田駅に到着。
徳島駅から約2時間半、「藍よしのがわトロッコ」の旅も終わりです。
阿波池田駅名物の「ミニかずら橋」も見どころです。
 
 
四国デスティネーションキャンペーンをやっていることもあり、今年は12月26日まで運行しています。
って、こんな方向幕が隠されていることはヒミツです。
 
 
■まとめ
JR四国には3つのトロッコ列車があって、それぞれに個性があります。
どれも甲乙つけがたい魅力がありますので、できることなら全てに乗ることをおすすめします。
 
(おすすめポイント)
・予土線を走る「しまんトロッコ」は、四万十川沿いをゆっくりと走り、貨車を改造した乗りごこちの悪さも特徴。形式やトロッコらしさを満喫したい方へおすすめの本格派。
・瀬戸大橋線を走る「瀬戸大橋アンパンマントロッコ」は、子供向けかと思いきや、トロッコ車両で瀬戸大橋を爽快に駆け抜ける大人でも楽しい車両。瀬戸大橋や瀬戸内海の大きさを体感したい方へおすすめ。
・今回の「藍よしのがわトロッコ」は、景色や車両などバランス良く楽しめるトロッコ。「四国まんなか千年ものがたり」や「ゆうゆうアンパンマンカー」など、他の観光列車と組み合わせて乗ることができるのも魅力です。
 
今回の四国デスティネーションキャンペーンのテーマ
~四国の 風・水・色 を感じて~にぴったりの列車だと感じました。