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おやじの朝読書

本を読むことくらいしか趣味のない平凡なアラフォーおやじ(鳩サブロー)が毎朝一時間の読書で毎日1冊、たまには怠けつつ一年後300冊の読書から300個の“ひらめき”を得て、自分自身にどんな変化を感じるか?ぽっぽと記録してまいります。

むかし哲学の入門書の入門書を読んだとき、もっとも魅力的に思える話の一つが、デリダの脱構築だったのである。

 

FACT FULNESS(ファクトフルネス)を読んでみて、真っ先に思い浮かんだ言葉は、その「脱構築」なのである。

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脱構築というのは、乱暴に言ってしまうと二項対立を脱して、解決策を構築する思考のことである。

 

二項対立というのは、たとえば、西洋と東洋、男と女、左と右のように真っ二つの対立状態を指し、さらに、「こっち側であることは、あっち側ではない」という全面否定の様相を呈する単純化された対立状態をいう。

 

 

けれど、現実には、二項対立なんてものは存在しない。

 

たとえば、「男は寡黙、女はおしゃべり」などというのは、典型的な二項対立の思考だが、ハトは男でもよく喋る一方、大抵女房にはだんまりスルーされていたりするのである。

 

 

つまり、二項対立は事実とは違う決めつけ、思い込み(バイアス)を生み出す道具でもあるのだ。

 

とりわけ、哲学の歴史は、この「バイアス」を利用してきた歴史といっても良いのではあるまいか。

 

で、「そんなのくだらないね」と言い放ったのが、ジャック・デリダという哲学者だったというわけである。

 


ところで、本書(ファクトフルネス)の副題には、“10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣”とある。

ビルゲイツやオバマ元大統領が激賞し、世界40カ国で100万部の大ベストセラーとなった話題作でもあるのだが、その主張はいたってシンプルなのである。

世界の現状がどうなっているのか?その事実だけを冷静な視点で見よう、という主張で一貫している。
 

本書のタイトルどおり、思考を「factfulness」(事実に基づいた状態)にしておこう、というわけである。

 

世界中の様々な問題について、徹底してデータを洗い出しつつ、「それが本当に問題なのか?」を淡々と提示していく。



そのデータ(ファクト)によって導かれた結果とは、どこをどう分析しても、「世界はだんだん良くなっている」という事実なのである。

 

実際、国連等のデータを見る限り、貧困問題も、健康(寿命)問題も、途上国での就学率も、差別問題も、どこをどう眺めてみても、この20年で明らかに良い方向に改善されてきていることが具体的に提示されている。

 

ところが、ニュースでは、どれもこれも大問題とされているものばかりである。

 


なぜ、こんなことになってしまうのか?

 

なぜ、人間は(ハトも)、何となく世の中が悪くなっているような感情に支配されてしまっているのか?

そこに、決めつけ、思い込み(バイアス)が働いているのだと著者(ハンス・ロスリング)は主張する。
 

 

読み進めていくにつれ、ハトの目からもボロボロ鱗が落ちまくり。

 

あ~なんと私は脱構築できていないハトだったのかと我ながら呆れ返るのである。

 

いや、脱構築以前に、世の中で起きていることの事実を知らなさすぎる。

 

 

TVや新聞、ネットニュースなどで切り抜かれた断片的な情報のみを鵜呑みにして、勝手に「こっち側」と「あっち側」を決めつけにかかっているのである。

 

こうして、歪められた事実に基づく二項対立的な思考の中で、どんどん思い込みは強化されていく。

 

おお、なんと怖いことではあるまいか。

 

 

世界はどんどん良くなっている。少なくとも、良くなりつつある。

 

けれど、そこでまた思うのである。


確かに「世界」は良くなっているのだが、果たしてこの「日本」はどうなのか?についてである。

 

ハンス・ロスリングもどきなファクトフルネスで分析してしまったら、もしかしたら日本は着実に「悪い方へ向かっている」との結論が導き出されてしまうのではあるまいか。

 

2015年から2025年の10年間で日本の人口は700万人減少すると見込まれている。

いろんなデータを使っていちいちFACTFULNESSに眺め出したら、それこそキリもなくネガティブにならざるを得ないファクトの連発、それが日本の「今」である。



おお、これはどうしたもんか?

 

どうもこうもあるまい。その思考状態から脱構築すべき新しい本でも探しに出かけるところから、まず始めてみるのである。

 

 

 

 

◆本日の朝読書 「FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣」ハンス・ロスリング, オーラ・ロスリング (著)

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◆本日のひらめき 「そうだ、本屋に行こう」

 

 

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