おやじの朝読書

おやじの朝読書

本を読むことくらいしか趣味のない平凡なアラフォーおやじ(鳩サブロー)が毎朝一時間の読書で毎日1冊、たまには怠けつつ一年後300冊の読書から300個の“ひらめき”を得て、自分自身にどんな変化を感じるか?ぽっぽと記録してまいります。


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外山滋比古といえば、ハトも若かりし日に読んだ大ベストセラー『思考の整理学』(→こちら)の著者であり、以前「ナメ読」の原点として、ブログでも紹介した『本を読む本』(→この記事)の訳者である。

 

その外山大先生の最新刊「考える力」をたまたま書店で発見し、あまり期待しないで読んでみたのである。

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とゆうのも、本書は2013年に出た「20歳からの人生の考え方」という単行本の新書版であり、その内容は「思考の整理学」や「知的創造のヒント」などなどの大先生の過去の著作の寄せ集めみたいな本だとの当時の誰かの評価につられ、一度スルーしていたからである。

 

ところが、改めて『考える力』などとゆう名前に変身しているもんだから、そうとは知らず、衝動買いしてしまっただけなのである。

 

目次を眺めても気付かなかったのだが、序盤からどこかで聞いたことがある話がてんこ盛りなので、「あれれ?」と思って調べてみたら、先に述べたとおりの事実なのである。

 

がしかし、ガッカリしている時間も勿体ないのである。

 

そこで、がまんして先へ先へと舐め読書を進めていくうちにアレ不思議。瞬く間に外山ワールドにはまってしまっているではあるまいか。

 

結果的にこれ、手にしておいて大いにラッキーだったのである。

 

その一つが、「ナメ読」をさらに進化させるであろう、著者のアイデアである。

 

 

それを、『中絶読書』という(もうちょいいいネーミングはなかったものか)。

 

 

著者は、思考を育てるにはあまりよけいな本など読まない方がいいと言っている(おいおい汗)。

 

ことに、すぐれた本は敬遠するほうが賢明なのだという(マジか?)。

 

すぐれた本であればあるほど、読まずにはいられぬではないか。

 

けれど、ただただ読んでしまうと、その中へ引きずり込まれ、自分を見失いがちになるのだという。

 

ところがその一方で、「良書を読まないのはよろしくない」ともいう。どういうこっちゃ?

 

 

ここに矛盾が生ずる。

 

一方では、「良書を読むと自分を見失うから読むべきでない」といい、他方では「良書は読んどかないと損だ」という。

 

そのジンテーゼやいかに?

 

 

それが、著者の言う『中絶読書』というスタンスである。

 

たとえば、20世紀の文学批評において、イギリスのウィリアム・エンプソンの『曖昧な七つの型』はもっともすぐれた本の一つなのだという。

 

著者がこの本と初めてであった戦後間もない頃は、まだ世紀の名著にはなっていなかったようであるが、程なく、あれよあれよという間に名声を獲得していく。

 

で、著者がこの本と対峙した時に採用したのが、『中絶読書』なる読書法なのである。

 

それはどうゆうものかというと、まず全体の3分の1くらいまで読み進めてみたところで、猛スピードの車が急ブレーキをかけるかのように、そこであえて本を閉じるのだという。

 

もし、そのまま読み進めておたら、たちまち本の魅力から逃れられなくなり、知識は得られても思考は磨かれないとの判断による急ブレーキだというのである。

 

ところが、すぐれた本というのは、いくら読むのを止めても、「こうではあるまいか」「ああではあるまいか」とその先の展開がグルグル頭ん中を駆け巡るものだというのである。

 

途中でテキストがなくなることで、残りの欠損部分を自分の頭で補おうとして、独自の思考力がはぐくまれていくというのだ。

 

エンプソンの『曖昧な七つの型』を中絶読書した後の顛末は、その十年後に著者初の詩論集が出たときの、「エンプソンによりながら、それを超えた新しい考えが見られる」との評者の言葉に現れる。

 

つまり、読まなかった3分の2が、外山氏の思考の原動力になったとゆうわけである。

 

思考は欠乏、欠損から生まれ、完全、充足は、思考を排除する。

 

『中絶読書』なんと恐るべき読書法ではあるまいか。

 

 

ここのところ業務多忙につき、それなりに本を読んでも、ブログに投稿できない日々が続いている。

 

わが「ナメ読」に、氏の『中絶読書』を掛け合わせたら、相当程度の時間がつくれるのではあるまいかと思う。

 

そもそも、思考力、発想力を高めたいがゆえに、ハトの本読みもスタートしているのだから、氏の読書法を試さない理由はない。

 

これでまた、がぜん本読みが楽しくなってきたのである。

 

 

 

◆本日の朝読書 「考える力 新しい自分を作る 」 海竜社 外山 滋比古 (著)

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◆本日のひらめき 「ナメ読再編」

 

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