話はアンダーマイニング効果から始まる。
たとえば、鳩が誰に頼まれたわけでもなく、趣味の読書で年間300冊の積ん読山踏破を目指すという目標を自らに課す。
目標は、「積ん読山の踏破」である。
なぜ、そんな目標を設定したのかというと、平凡なオヤジでも一年間一つのことに継続して取り組んだら、ささやかな日常に前向きな変化が訪れるような気がしたからである。
これを、鳩の『内発的動機』という。
ところが、ここに大金持ちのモノ好きが現れたとする(ホリエモンでも、マエザワでも、ヨザワツバサあたりでも各自勝手にイメージしてほしい)。
「ハトさん、ハトさん、たいへんいいブログをやってますね」
「あなたはエライ人だから、本を一冊読んでブログを更新するたんびに私のポケットマネーから500円をご褒美として差し上げましょう」
などといわれて、ハト、俄然やる気を出したとする。
「そう仰るなら遠慮なくいただくポッポ。毎日一記事とは言わず、毎日3冊読んで3記事更新するクルッピー」
と調子づいた鳩は、それからしばらく以前にも増して、懸命にブログを更新し続ける。
けれど、よくよく考えてみたら、「お金がもらえるからブログをやり続ける」などという動機は鳩にはない。
このように他人から与えられる報酬(外発的動機)によって、本来の目的がすり替わってしまう(日常のささやかな変化→お金へ)ことは、鳩でなくとも誰しもある。
厄介なのはこの「外発的動機」というやつなのである。
外発的動機に晒されても、内発的動機を見失わなければ問題はない。しかし、人は(鳩も)報酬には弱い。
大金持ちから毎日お金をもらえるので、積ん読山の頂もみるみる近づき、もう2、3ケ月もすれば完全踏破!といったところで、大金持ち氏から連絡が入る。
「ハトさん、ハトさん、がんばってますね。大変申し訳ないんだが、もうこれ以上あなたにご褒美をやれなくなってしまいました」
「いやなに、暗号通貨ブームに乗って、手持ちのお金をハトポッポ・コインに替えてしまったら大暴落」
「私自身の生活が大変になってしまったのですよ」
なんとな!そんなバナナの皮ですっ転びそうになった鳩には返す言葉もなく、その日以来ブログの更新も途絶えたままなのだという。
このように、好きでしていた純粋な行為(内発的動機)が、誰かからの報酬(外発的動機)によって、損なわれてしまうことを、「土台を壊す、弱体化させる」という意味の言葉で『アンダーマイニング効果』と名付けられ、以降ハトを戒める重要キーとしての鳩十戒に掲げられるようになったとゆうわけだ。
人間とは(鳩も)、かくもヘンテコな生きものなり。

鳩十戒は、この本のなかで次々と登場する。
しかしながら、である。あれだけ「速読」「舐め読」と言っている割に、本書は遅々として読み進めることが出来ない。
読み始めてから一日経つのに、いまだ3分の一も舐め切れていない。
これはどうしたことか?と思い返したら、そういえば、横山光輝の三国志60巻を舐め切るのにも半月を要したのであり、これは吉川英治の三国志を踏破した時の3倍にも及ぶ。
どうやら、鳩には漫画の速読が不向きなようである。
画を楽しみたい。雰囲気を味わいたい。
やはり、なんでもかんでも速読すりゃいいってもんでもあるまいし、そこは人それぞれ。
なので、『ヘンテコノミクス』と「鳩十戒」については、今後も折に触れ繰り返し投稿することになるであろう。
おいおい、前回『ファスト&フロー』でも述べた、「認知的錯覚」(勘違い学)とやらと絡む話もある。
さて、『ファスト』と『ヘンテコ』をどう絡め、鳩の戒めとするか。
やはり、こういうことを考えているときが、(なにゆえかはわからぬが)一番楽しい。
あなたにとっても、そんな、“内発的動機”とやらがあるのではあるまいか。
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◆本日のひらめき 「漫画はゆっくりでいい」
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