君が泣くまで殴るのをやめない

東京に来てから、絶対に行きたい場所のひとつ。
それが『富士急ハイランド』。
絶叫系なら日本一の呼び声も高いこの遊園地に一度いってみたかった。

その願いがついに先日叶えられた。

猿橋観光ではお世話になったシヴァ心と女性2名、それに俺を加えた4名のパーティ。
はっちょが勇者ならシヴァ心は前衛を護る戦士、あとは僧侶と魔法使いといったところか。
まあ無難な編成ではあるな。


11時に到着。
シヴァンの操る馬車を降り最初に飛び込んできたのは、国内最強のジェットコースター“ええじゃないか”。
このアトラクションのすごいところは、コースは言うに及ばず、ライド自体が宙ずり型で激しく回転するのだ。
轟音を上げて目の前をかけ抜けていくコースター。
乗客は前後左右めちゃめちゃに揺さぶられている。
富士急の、いや、日本国中にあるジェットコースターの王者に相応しい姿。
一昔前に目覚ましテレビでも取り上げられていたっけ。
待っていろよ“ええじゃないか”。


■最恐戦慄迷宮
君が泣くまで殴るのをやめない
まっしぐらに向かったのはここ。
総延長距離900m、平均滞在時間40分という、ギネスにも認定されているお化け屋敷。
実は今回一番行きたかったアトラクションでもある。
いったい、どんな演出でお客を楽しませてくれるのだろう。

園内のはずれにあるパビリオンに着くと、そこにはすでに長蛇の列。
最後尾に「2時間待ち」の看板。ぐぇぇ・・・。
しかたなく列に着き、おとなしく順番を待つ。、
パーティの女魔法使いは本気で怖がっている様子。
入場券500円の他に、持っておくとお化けが一瞬襲うのを躊躇うという『光るお守り』を同額で購入していた。


2時間後、ようやく先頭に来る。
病院内ロビーで、雰囲気を盛り上げる映像による演出をみたあと、ペンライトを渡されグループごとに出発。
地下1階、地上4階建ての廃病院内をゆっくりと巡回する。
最初はどんなもんかと俺も本気で怖かったが、徐々に慣れていった。
それでも魔法使いはメダパニをかけられたかのような状態。
戦士の後ろに張り付いて騒ぐばかり。
これには僧侶もニガーな笑いを浮かべていた。

たっぷり30分以上はかかっただろうか、ようやく出口にたどりついた。
病院内の様々な部屋を通り抜けるので、なかなかに面白かった。
できることならもう一度入りたい。


■パニックロック
お次は目玉の“ええじゃないか”に行こうとするも、そこには「2時間50分待ち」のフダ。
諦めて別の絶叫系に挑戦しようということになる。

狙ったのは“ドドンパ”。
瞬間的に時速170kmという驚異的スピードで射出されるアトラクションだ。
170kmて!? 体感したことありますか皆さん。チョー楽しみ。

しかし、パーティ内で唯一の富士急経験者の魔法使いがまたも秩序を乱す行動に出る。
それだけは拒否すると言い残し、独り「機関車トーマスランド」に行ってしまったのだ。
お前年いくつやねん!

身勝手な女は捨て置き3人で行こうとしたが、土曜の混雑ぶりではおそらく「ドドンパ」も2時間は並ぶであろうことは必至。
ここで戦士シヴァ心が単身ドドンパの列に並ぶことを願い出てきてくれた。
それでこそファイターよ、じゃあ俺っちは女僧侶とよろしくやってくるわ。


そこで比較的小さなアトラクション「パニックロック」へ。
10分ほどで順番がやってくる。
時計の秒針よろしくひたすらグルグル回るだけのやつ。
以外に怖かった。っていうか目が回って空きっ腹にくる。気持ち悪い。


■ドドンパ
君が泣くまで殴るのをやめない

あまり俺たちだけで楽しむのもどうかなってことで、逃げ出した魔法使いをランシールから連れ戻し「ドドンパ」へ戻る。
合流してからもなお2時間くらいは待ったかな。
こんなことならモンハン持ってくればよかった。仲間はみんなやらへんみたいやけど。。。

ずいぶん並んだのに乗ってみると文字通りあっという間。
時速170kmは伊達じゃない。
それでもあまりのスピードに、メンバー全員膝が笑いっ放しになる。


余談だけれども、富士急のセンスは独特のものがある。

「ナガシマスカ」「ええじゃないか」などはその際たるもの。

聞いただけではどんな乗り物なのか、ワケ分からん。けどそこがイイよね。


■ガンダムクライシス

君が泣くまで殴るのをやめない 君が泣くまで殴るのをやめない
2つしかアトラクションを楽しんでいないのに(厳密には勇者&僧侶は3つ)、時刻はもう3時過ぎ。
ここでランチをとり、次なる目的地は「ガンダムクライシス」。
地球連邦軍のクルーとしてコンペイ島内を巡り、マグネットコーティングの素材をそろえるという内容らしい。
宝探しのようなもんか?
子供騙しのゲームだとタカをくくっていたのが大間違い。
30名中、目的を達成できるのは1割に満たないシビアな体験アトラクションだった。
あとで知ったが、成功者には原寸大ガンダムのコクピットに座れるというではないか!
くぅぅ、悔しい!子供達を押しのけてもっかいリベンジしたい!
それにしてもガイジンが多いな。
ジャパニメーションが国際的に認められていることをあらためて実感。


■レッドタワー
時刻は16時を回り、「FUZIYAMA」「ええじゃないか」の列が打ち切られる。
閉演は18時やから、まだ2時間待ちが続いているというのか!
そら並ばずに遊べる1,000円の優先券もバカ売れになるわ。

君が泣くまで殴るのをやめない
大型のジェットコースターには乗るのを諦め、小粒な奴に矛先を変える。
狙ったのは垂直落下式アトラクション「レッドタワー」。
すかさず魔法使いが血相を変える。
けれども、「鉄骨番町」とどっちがいいか尋ねると大人しく「レッドタワー」の列に並んでくれた。


関西では見ることのない富士急ハイランドのTVCF。
こちら関東では今、一番新しいアトラクション「鉄骨番町」が元気に放映されている。
桁外れの空中ブランコという形容でピンと来て頂けると思う。
総工費5億5千万円のニューカマーなのだ。
富士急ハイランドは国内の地位をますます上げていくことだろう。

君が泣くまで殴るのをやめない

俺たちの番になり、シートベルトでがっちり固定される。
これでもう逃げることは出来ない。
一瞬のうちに40mほどの高さまで持ち上げられる。
厚い雲が垂れ込めた空が目の前一杯に広がる。
見下ろせば行きかう人の群れがマメつぶ大に映る。

落下は突然。着地直前で大きくバウンドし、2回3回と上下する。
しょうじきコレが一番怖かった。
単純なものほど恐怖感も強まるってのはホンマの話やな。


■稲川順二の棺桶劇場
17時を回りあたりはすっかり暗くなってきた。
ヤバイ、閉園が近い。
行列の少ないところを見つけて駆け込んだのはホラアー系アトラクション「稲川順二の棺桶劇場」。
棺桶状の座席に立って怪談を聞くというもの。
内容には???だったものの、その演出方法はけっこう趣向が凝らされていた。
やるね富士Qさん。


■GZ
「グレートザブーン」と読む。
その名の通りウォーター系アトラクション。
閉演間近だったので待たずに乗ることが出来た。
ただの急流すべりといってしまえば身も蓋もない。
けども、このラストで事件が起きた。
勢いをつけ着水するまさにその瞬間だった。
皆が装備した防水カッパのうち、戦士のものだけフードがずっぽり破けてしまった。
おかげでシヴァンだけずぶぬれに。新喜劇か!!
ザラキを唱えられ戦士だけ死亡、みたいな。

君が泣くまで殴るのをやめない
こうして7時間に及ぶ楽しい遊園地の1日は終了。
うち5時間は列に費やしたけどな。
ここ付き合いたてのカップルじゃ会話もたへんわ、次は絶対平日に来よう。
富士急ハイランドは面白い。
絶叫系なら長島スパーランドを抜き堂々の1位に躍り出た。(はっちょ脳内ランキング)

粋は中央道を通ったが、帰りは東名高速を利用。
何故かって? 国盗りのためさ。
それじゃあ、また~。


※9.28現在の国盗り数;95

■水族館
君が泣くまで殴るのをやめない

水族館好きを自称するはっちょ。
秋晴れすがすがしい休日に、品川にある『エプソンアクアスタジアム』を訪れてみた。
ここは“エプソン”に改名する前に一度来たことがある。あれから中はどう変わっているのかな。
名物の水中トンネルにはサメやエイがうようよ。
はしゃぐ子供達で館内は盛況だ。
こんな大都会の真ん中で観るイルカショー。
USJも真っ青の水掛けパフォ-マンスに会場も大歓声。
その後は会場を移してアシカショーを観覧。
全国津々浦々の水族館を観て回っている俺には、ここは小さい印象を持った。
池袋のサンシャイン水族館に軍配が上がってしまう。
けど2,000円でお釣りの来る入場料ならよしとしよう。
関東にはまだ“八景島シーパラダイス”“江ノ島水族館”“鴨川シーワールド”と、行っていない水族館がたくさんある。
早く制覇したいな。


■築地
半ば仕事で行ってきました日本一の魚市場“築地”。
なんや歌舞伎座から歩いていける距離なんやね、知らへんかった。
お昼時に行ってみたんで、場内はランチを食べようとする多くの人人人。
さすがに看板には海鮮系の品々が並ぶ。
そんで人気店には長蛇の列。そんなにウマイのかな?
本場北海道の海鮮丼ですら、食後にえずいてしまうはっちょなんで生モノはダメダメよ。

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必然的に、あまり並んでいない洋食屋さんに入る。
連れもしぶしぶ付き従う。
アジフライとサケのバターソテーをオーダー。
1,400円したけど、雰囲気も相まってなんだかデリシャスな気分。
次回はよりいっそう人でにぎわう土曜の場外市場にでも足を運ぶとしよう。

君が泣くまで殴るのをやめない


■週末は山梨にいます
君が泣くまで殴るのをやめない
日本三大奇矯に数えられるという『猿橋』へ。
ここには昔の相棒シヴァ心と出かける。
彼のワンボックスに揺られ都心から1時間半ほどで目指す「大月」に到着。
その橋は、なんでもない片田舎に隠れるようにしてかかっていた。
それでも地上30mは圧巻。
君が泣くまで殴るのをやめない 君が泣くまで殴るのをやめない
何でも特殊な構造で造られているらしいのだが、俺には特にどうでもよかった。
同じく同行した大工の娘が、しきりに関心していた。
周囲には色づき始めたもみじが生い茂っている。
もう少しすればすっかり見ごろになって、抜群の写真風景になるに違いない。
粋を感じられるようになるほど老いたら再び訪れてみようと思う。
残す奇矯は山口県の『錦帯橋』と、徳島県の『かずら橋』か。
よっしゃ、いっちょう狙ってみるとしますか~。
君が泣くまで殴るのをやめない
※9.27現在の国盗り数;90


皆さんこんばんわ!すっかり秋ですネ。
シルバーウィークからひっきり無しに忙しかったはっちょも、ようやく落ち着いてきました。
ここ最近で溜め込んだネタをダイジェストでご報告。


■連休中の巡業
9月の5連休は山梨、埼玉、成田、福島とキャラショードサ回り。
もうシンケンレッドは見飽きた。。。。
写真はアンパンキャラバン。
※9.23現在の国盗り数;88

君が泣くまで殴るのをやめない
■ツーリング
空いた日に、独りでふらりと都内を走らせる。
ヘッドライトはひん曲がったままやけど。
写真は、途中で撮影した、そびえ立つ帝都の新しいセックスシンボル“東京スカイタワー”(建造中)
超未来的な建造物やけど、残念ながら浅草とい立地には不似合いなこと甚だしい。

君が泣くまで殴るのをやめない
■100周年記念
山手線には29の駅がある。
総延長20kmの円内には常時30台以上の車輌が走る。
だが、関東にお住まいでない方は知っていたであろうか、山手線にただ1台だけ特別車輌が走っているのを。
JR(昔は国鉄)生誕100周年を記念して、通常の緑カラーではなく、まるで阪急のようなエンジ色。
その色のため、車体にはMEIJIの板チョコの広告がデカデカと輝く。
ある日、いつものように酔っ払いながら電車を降りた秋葉原駅。
その向かい側に件の超レア山手線を見つけ思わず写メ。
なにぶん酔っていたのでブレ気味な画像であるが、おかげでよりUMAチックな撮影ができたように思う。

君が泣くまで殴るのをやめない

次回は、秋の行楽編をお届けします。

『草津良いとこ一度はおいで』


一夜明けた草津は、それはそれは晴れわたった青空。
絶好のツーリング日和となった。
一晩たってようやく左足にしっかりした痛みを感じ始めたけども、その苦痛もこの天気を見て吹き飛ぶ。
君が泣くまで殴るのをやめない
まずは朝一番で草津名物“湯揉み”を観に行く。
チョイナチョイナ♪の名物音頭を生で聞きながら、熱湯をかき回すおばちゃんたちのパフォーマンス。
500円の観覧料を払って体験させてもらうと、記念タオルと認定証をくれた。

君が泣くまで殴るのをやめない 君が泣くまで殴るのをやめない
宿を出るとまずはガソリンスタンドへ。
給油がてらスパナを貸してもらう。
曲がったハンドルとヘッドライトはともかくとして、自分を写すサイドミラーだけでも応急処置。
左の鏡はどうにか本来の仕事をしてくれるようになった。
よかったなあシャドウよ。


AM8:00出発。
目指す“尻焼温泉”は草津から20kmほどしか離れておらず、1時間もしないうちに到着した。
ここはすごい秘境だ。
川の中に温泉が湧き出ていて、まさに天然の露天風呂そのもの。
すでに一組のファミリーと数人客が裸になって川に浸かっていた。
じーるさんも喜び勇んで川に飛び込む。
草津という日本随一の温泉地に隠れて、こんな素晴らしい名湯があったなんて。
良い思い出になるな。数十年後にまた来た時も、今日この日のことを思い出すのだろうか。

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その後は全てじーるさん任せ。
彼は本当に日本の色々な景勝地に詳しかった。
日本の滝百選に数えられている“不動の滝”というところにも案内してくれた。
さらに“箱根湧水”では、川の発端となる源泉までいって、湧き出る水を飲ませてくれた。
彼は家から2リットルの空ボトルを持参してこの清水を汲み取ってた。
この湧き水で淹れるコーヒーが格別なんだとか。脱帽。

君が泣くまで殴るのをやめない
はっちょにしてみれば、最近ハマリまくっている国盗りゲームの占領地が増えるので嬉しい限り。
行く先々で赤信号の合間に盗って行く。
じーるさんにも教えたところ、思いのほか喜んでくれて、わざわざ未開の地までツーリングの行き先を伸ばして盗ったりもした。
君が泣くまで殴るのをやめない

群馬から埼玉に戻る際に見た峠からの景色はまた格別。
抜けるような快晴の中、のどかな田園風景に、4両編成の列車がトコトコ陸橋を渡っていく。
エヌゲージの模型ようなパノラマ。
よほど良いスポットなのだろうか、明らかに鉄っちゃんと思われるまだ若い3人組がカメラを脚立に載せて構えていた。
日本の風景を見て、こんなに心休まるとは。俺も歳をくったもんだ。


帰り道の高崎で寄ったラーメン屋のおじちゃんおばちゃんには、めっちゃもてなしてもらって旅情もひとしお。
旅先での親切に、ホンマ心打たれてばかり。
埼玉では他にも忍(おし)城に立ち寄って歴史見聞。
なんかここ、ドラクエに出てきそうな水で覆われた城やったな。


最終的に解散となったのは日もだいぶん傾きかけてきた頃。
じーるさんとは埼玉の蕨市らへんで別れとなった。
次回は来月に茨木らへんを攻めることに決めた。
あなたのような頼れる道案内がいれば日本全国恐れるところは何もない。
茨木だろうが岩手だろうが、どこにでもバイクをかっとばしますよ。
あ、でも雨の日はもう大人しく延期にしましょうね。
俺も次は防寒対策も万全にしておきます。


旅行はいい。
秋空の下のツーリングなんざ、サイコーだ。
もっとバイク仲間増えへんかなぁ。


※現在の国盗り数;63/600国

『甘いコロンに火薬のにおい』


降りしきる雨に打たれながら修験者の2人は群馬入りする。
ガンメタリックカラーの俺のガリクソンは、それでもここまで懸命に走ってくれた。
山間部に入り雨は激しさを増す。
標高が高くなるにつれて気温はどんどん下がっていき、ついには13℃にまで。
凍えながらも目的地を目指す一行を待ち受けていたのは、凶悪な角度のエル字クランクだった。。。


自動車でも徐行を余儀なくされる降雨の中、悪魔の峠が見えてきた。
そこには渓谷を渡る小さな橋が架かっている。
袂はエゲツないカーブになっており、小回りの利かないシャドウにはどえらい難関だ。
入り口はゆっくりと侵入した。
先導役のじーるさんが雨で霞がかった先でコーナリングをするのが見えた。
俺も前後をクルマにはさまれながら進行。
後続の車たちが、ノロノロとすすむ俺に苛立っているような気がする。
その焦りがアクセルを踏ませたのかもしれない。
視界の悪さも手伝って、出口の直前になってようやくそのコーナリングの難易度が高いことを知る。

ブレーキを踏まなくては。
そう思ったときにはすでにコーナーに差し掛かっていた。
や、やばい!!
十分に減速もできないままハンドルを左にきる。
その瞬間、、、

はっちょは地面に投げ出されていた。
一瞬なにが起きたのか分からなかった。
本当に刹那という表現が正しいと思う。
ただ顎に響いた衝撃が、「事故って体が地面におちた」と判断させてくれた。
痛みを感じるよりも早く体を動かし側道に逃げる。
無意識に後続の車が来ていることを感じ取っていたに違いない。


続いて考えたのはバイクの所在。
相棒は横転し、対向車線に転がっていた。
後続車は来ていない。対向車側には15mほど先に大型ダンプが向かってきていたが、驚いて停車しているようだった。
「スリップした!」
そう判断できたのが事故ってわずか3秒足らず。
自分の身体のことなど一切気にせず、慌ててバイクに駆け寄って中央分離帯に引き戻す。
このとき初めて右親指に違和感。
なんかめっちゃ痛い。
けども向かいのダンプはゆっくり近づいてくるし、後続車両も俺が転倒したことを知って停車、渋滞を作り始めていた。
なんとかバイクをひきずってダンプをやり過ごすと、ここでようやく事故に気づいたじーる氏がヘルプに来てくれた。
前回もそうだあったが、なんせ俺のシャドウは一人では持ち上げられない。
そんなバイクを良く乗るなー、なんて我ながら呆れる。
じーるさんに手伝ってもらって単車を引き上げると路肩に寄せた。


先日俺の下に嫁いで丸1年を迎えたシャドウは、今やハンドルが曲がり、ヘッドライトもあさっての方向を向いている。
勇ましかったウィンカーも、への字にだらしなく垂れ下がってしまっていた。
サイドミラーが、しょぼくれた表情をした俺を直視してくる。
見た目はともかく、一刻を争うのはエンジンがかかるかだが。。。。
良かった、何とか動いてくれた。
はっちょの傷はというと、奇跡的なほど無傷に近い。
左の足、腿、それに右手親指の付け根に打撲傷を負った程度だった。


落ち着きを取り戻しかけると、ようやく事故の現実を実感し始めてきた。
原因は橋の橋脚部分にあった。
雨で滑りやすくなった鉄製のつなぎ目の上を、スピードを上げたまま急ハンドルをきったのが行けなかった。
そもそもカーブに弱いアメリカンだ。
雨の日にはもう絶対に乗らないぞ!
そう心に誓う。

路肩には“急カーブ、事故多発、注意”の看板。
もっと前に設置しろや!!
はぁ、でも他人を巻き込まなくて良かったわ。。。


曲がってしまったハンドルのおかげで操作性を欠いたシャドウ400。
負傷した相方をいたわるように最徐行で事故現場を後にする。
この渓谷は、過去何度も走り屋たちの希望を打ちこわし、命を吸ってきたことだろう。
山をなめたら、あかんぜよ! うえ~ん。


途中、あまりの雨の激しさに、逃げるように工芸屋にピットイン。
さびれた店のおばちゃんは、突然現れた濡れ鼠の2人組みに最初は面食らっていた。
けどもじーるさんが消え入りそうな声で「雨宿りを・・・」と申し出ると、黙って温かいお茶を淹れてくれた。
地獄にホトケじゃぁぁ。ありがとうおばちゃん。。。
無愛想だが人情味溢れた一杯のお茶。
いたたまれなくなって、普段は絶対に買わないようなお土産をその店で購入。


結局宿に着いたのは17:00過ぎ。
初日の旅は思いもかけず苦行そのもので、楽しいことなどほとんどなかったと言ってよい。
頼むぞ、せめて明日は晴れであってくれ!
その晩、日本最大の湯治場草津で入った温泉は、左足にやけに響いたのだった。

君が泣くまで殴るのをやめない 君が泣くまで殴るのをやめない
※写真は草津でのお宿“田島屋”さんと、雨の中でライトアップされる幻想的な湯畑。