「店長を出しなさい!」
こんにちは。
ひとりひとりが喜びをもって生きる社会へと「心の自立」をサポートする
「はたらくサポ」 心理カウンセラーの巽(たつみ)です。
今回も引き続き「傾聴」について、
とあるクレーム事例を交えてお話いたします。
これは以前私が約7年間、携帯電話販売店の店長として勤務していた時に、
実際に店舗で発生したお客様クレームの一例です。
<物事の背景>
半年前に当店で携帯電話をご購入された50代の女性。
昨晩から携帯電話の電源が入らなくなった為、お店の開店時間と共にご来店。
お客様:
「この携帯を半年ほど前にここで買ったのだけど、昨日から電源が入らず全く使い物にならなくて、本当に不便なのよ・・・どうなっているのか点検してちょうだい」
スタッフ:
「そうなんですね・・・かしこまりました」
「これは故障ですね」
「本当に申し訳ないですが、契約時にご説明している通り、当店では故障受付ができませんので、 お近くの保守サービス店をご案内いたします。少々お待ちください。」
するとお客様が納得されず、大変ご立腹になりました。
お客様:
「半年ぐらいで壊れるのはおかしい!不良品でしょ!すぐに新品に取り換えなさい!」
スタッフ:
「それはできません。」
お客様:
「店長を出しなさい!」
という事態に発展してしまったのです。
さて、このお客様はなぜ激怒されたのでしょうか?
スタッフのどこに問題があったのでしょうか?
今回は「傾聴」にポイントをしぼって見ていきます。
スタッフの対応はルール通りの説明ができており、一見問題は無いように思えます。
しかし、実は大切な部分への配慮ができていないのです。
それは、「お客様の気持ちや感情をくみ取る」ということです。
それではもう一度、
今度はお客様の気持ちや感情に焦点を当てながら見ていきましょう。
「昨日から電源が入らず全く使い物にならなくて、本当に不便なのよ・・・」
⇒昨日から携帯が使えず、不便で仕方なかった気持ちをわかってほしい
「朝一番にお店に駆け込んできた」
⇒一刻も早く直してほしい
「この携帯を半年ほど前にここで買ったのだけど・・」
⇒こんなに短期間で壊れるものなのか疑問に感じている
どうでしょう?
この短い会話の中だけでも、このような感情をお客様は伝えてくれているのです。
クレーム対応の場合、誰もが苦手意識があり、
「早く終わらせたい」という衝動にかられついつい一方的な説明になりがちです。
しかしそれではお客様の胸の内が収まらず、
例えその場で何も主張されなかったとしても「モヤモヤ」感が残り、
二度とご来店いただけないような事にも繋がりかねません。
つまり「傾聴」には、
単に相手の話を聴き続けるだけではなく
「相手の感情をくみ取りそれを伝え返す」という
積極的な姿勢も必要なのです。
では今回の場合、どのように対応すればお客様に納得して頂けたのでしょうか?
一例を挙げておきます。
お客様:
「この携帯を半年ほど前にここで買ったのだけど、昨日から電源が入らず全く使い物にならなくて、本当に不便なのよ・・・どうなっているのか点検してちょうだい」
スタッフ:
「昨日から使えず、お困りでしたよね・・・ご不便をおかけしまして申し訳ございません。」
お客様:
「そうなのよ~昨日からどこにも連絡がとれずに本当に不便だったの・・・」
スタッフ:
「それは不便でしたよね・・・本当に申し訳ございません。すぐに確認いたしますので、携帯電話を見せていただいてもよろしいでしょうか?」
お客様:
「はいこれ。電源が入らないでしょ?充電してもダメなのよ・・・」
スタッフ:
「確かに電源が入りませんね・・・おそらく故障だと思われます。」
お客様:
「そうでしょ。まだ半年しか経ってないのに・・・」
スタッフ:
「そうですよね・・・重ね重ね申し訳ございません。お客様、朝早くからご来店いただいたにも関わらず大変恐縮なのですが、ご契約時に説明している通り当店では故障対応ができません。すぐにお近くの保守対応店舗をご案内致しますので、少々お時間を頂いてもよろしいでしょうか?」
お客様:
「そうなの?仕方ないわね・・・携帯電話が半年ぐらいで壊れるものなの?」
スタッフ:
「本当にそうですよね・・・申し訳ございません。」
クレームは100%ご納得いただくというわけにはいきません。
しかし誠実な姿勢を示すことで、「何とかご納得いただく」、
「今後もお客様としてお越しになる」といったことろに繋げていくことが大切なのです。
つまり、今回のお客様の本当のご要望は、
「携帯電話を新品に交換してほしい」のではなく、
「昨日から携帯が使えず、不便な思いをしたことをわかってほしい」
という「気持ち」だったのです。
後に私も二次対応としてお客様とお話をしたのですが、
「無茶を言ってるのは自分でもわかっていた。でもスタッフの態度が事務的で一方的だったので、納得がいかなかった」
「でも携帯が一日中使えず不便な思いをした気持ちを最後は分かってもらえてスッキリした」
と正直にお話しくださいました。
今回のようなクレームに限らず、
人の発する言葉には、「言葉と本心」が相違している場合が多々あります。
さらに本人でさえもご自身の本心や感情をわかっていない場合もとても多く、
お話をするうちに「はっ」と気づいていくこともあるのです。
人の本心を理解する為には、いかなる状況においても逃げ腰にならず、
「目の前の人の気持ちを理解しよう、という姿勢」を持ち続けることがとても大切なのです。
そして物事の流れには、必ずそこに至った背景があります。
目の前の事象だけに捉われず、
「なぜ相手がこのような言動をするのか?」
人の発する言葉の陰にかくれた
言葉にならない言葉
その人の心の声、本当の気持ち
それらをくみ取れるよう、しっかりと聴く姿勢を取りましょう。
きっと相手の表情に笑顔が現れますよ。
「傾聴」とは、単に相手の話を聴くということではなく、
相手の心に寄り添う姿勢が何よりも大切なのです。
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