重ね煮と発酵食で、命をささえる。
奈良の発酵ばあちゃん、竹村享子です。
 
2週間ほど前の11月29日のことです。
以前発酵食の講座を受けて下さったKさんのご紹介で、チベット仏教徒32名様たちに「日本の食、発酵と微生物」のお話をして、お昼ご飯もご用意させていただくという機会がありました。
 
Kさんの学生時代の御友人で、現在バリ島でヨガ講師をされているchetan明子さんが、奈良で食や発酵のことを話す人を探しているので、引き受けてもらえないか、というお話があったのが今年の3月頃。あまり内容がよくわからないまま、いいですよと軽くお引き受けしたのですが。
 
まず20人から30人程の方達が入る会場探しから始めて。
公民館は11月3日の文化の日の前後1週間ほどは、会館自体の催しがあってどこも使用できないのです。
そこで私がいつもお世話になっている天理教田原本分教会にお尋ねして、貸していただけることになりました。
田原本分教会は「ニコニコ食堂」という名前の子ども食堂を5年前から始められ、300食のお弁当を作るような調理室があり、横の大広間は100畳の広さがあります。
もし公民館を借りていたら、できなかったことがあって、田原本天理教会をお借りしてよかったと思いました。
 
最初はバリ島に住んでいる方達が、日本に来られて京都奈良和歌山に観光に来られる、位に思っていたのですが、それは大きな勘違いでした。
 
チベット仏教徒の高僧でテンジン・ソバ様(7歳から厳しい修業に入られたのだとか)という方が、世各各国の愛弟子の方達を引き連れて京都奈良和歌山の巡礼の旅をされるということがだんだんわかってきたのです。
その旅の目的は、新しい土地、人々を訪ね、文化宗教を超えてお互いに繋がり、世界平和の輪を広げて、愛と自愛に満ちた世界を共に作っていくための種蒔きをすること、という壮大な目標を持って来られるということでした。
 
そして奈良では巡礼旅の一環として、全ての生き物との共生と、調和の象徴としての日本の食の叡智、根本にある思想を含めた食講座をお願いしたいということでした。
いやいや大変なことを引き受けてしまった、と思いましたが、私にはいつもの微生物や発酵の話しかできないし、どう転んでも私は私です。覚悟をして、その日を迎えることにしました。
 
お昼ごはんを作って欲しいとうことなので、事前に何か食べられないものがあるか、お聞きしました。
すると精進料理的なものがよい、肉、乳製品なし、化学調味料、白砂糖もなしがいいと。また小麦アレルギーでお醤油が使えない方もおられる、小麦グルテン、海鮮類、魚出汁がだめとうことで、いうまでもなく、これはいつもの陰陽調和の重ね煮料理をすればよいのです。
 
秋の一日に食べていただきたい日本の食事をと考えて、レンコンを主菜にし、柿で副菜を作り、今ある秋野菜のスープにすることにしました。
そして私が話をする間お料理を作るのは、今まで私の重ね煮料理を学んでくださった方3名にお願いしました。
 
いよいよ当日、チベット仏教徒の方達が天理教田原本分教会に来られて、神殿で天理教のお辞儀の仕方などを教わりながら、参拝してくださいました。
 
 
 
 
 
 

その後、その場で円陣になって、日本の食、発酵と微生物についての話をさせていただきました。

私は英語は話せませんので、明子さんに全て通訳していただきながらですが。

 

日本の主食であるお米、それが田んぼで実った時に稲に「稲玉(魂)」という黒っぽいカビがついてそのカビから「糀」が純粋培養さる。

蒸したお米に糀菌を付けて40℃48時間で糀ができる。

蒸し米を糀菌が食べると、でんぷんが糖になって甘くなり、タンパク質がアミノ酸になってうまみが出てくる、それが糀。

その糀から酒や、醤油、味噌、味醂、酢という日本独特の調味料が生まれた。

従って日本の食の原点は、糀菌が日本に存在しているからなので、糀菌は国菌と言われている。

 

また日本各地には伝統的な発酵漬け物がいろいろあって、微生物の力で発酵した食べ物を昔から食べてきた。

日本の自然環境によって微生物がたくさん存在し、その微生物が作った発酵した食品を身体に取り入れてきた日本人は長寿なんだと思う。

でも50年程前からだんだん伝統的な和食を食べる人が少なくなってきているので、それを伝えていきたいと活動しているということなどをお話しました。

 

また自分の健康のために発酵食を食べることも大事だけど、大地によい微生物を増やすことも大事だと思って、無農薬無化学肥料で野菜を作っているということもお話しました。

 

実際に稲についた稲玉(魂)や、培養されて実際に使われているいる糀菌を見ていただきました。

 

 

 

質問タイムの時に、ある方から「化学調味料をなぜ使うのか?」という質問され絶句しました。

日本の土を踏まれてからはずっと外食を食べられてこられたので、化学調味料が気になられたのでしょうか?

また明子さんから、グルテンが多かったので胃腸を壊している方が多い、ということもお聞きしました。

 

私が神殿や広間でお話をしている間に、調理室で重ね煮料理を作ってもらいました。

 

 

 

お食事をされている様子です。

写真手前でエビ茶色の袈裟を来ておられる方が、テンジン・ソバ様です。

慈悲深いたたずまいで、お優しそうな雰囲気の方でした。

一緒に来られた方達は、イギリスやフランス、アメリカ、インド、オーストラリア、インドなどいろんな国から来られているようでした。

 

 

 

 

お食事後数人の方が、お料理がとてもおいしかったありがとうと、通訳の方を介してわざわざ言いに来てくださったのが嬉しくありがたかったです。

 

またある方が、ストラディバリウスのバイオリンがなぜ今あんなに高いかというのは、作る時に板を河に漬ける工程があるのだけど、今その河に以前住んでいた微税物がいないから作れないのだ、という話をしてくださったのも印象的でした。

 

日本の食や発酵食について、もっと世界に知ってもらいたいと思ったことでした。

 

 

 

*************お知らせ*************

 

【健美膳料理(重ね煮)教室】

   いんやん倶楽部奈良認定料理教室

●養生家庭料理秋冬コース(毎月1回)№2

  今まで重ね煮体験講座に参加いただいた方に

  コースですが、単発でも可能です

 11月17日(日)

https://resast.jp/events/982677

 

 ●重ね煮体験入門講座 11月27(水)   

https://resast.jp/events/960530


【発酵保存食作り】

 

●沢庵漬け作り 12月15日(日)14時~16時 

 

https://resast.jp/events/988608

 

 

 

 

 

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重ね煮と発酵食で、命をささえる。
奈良の発酵ばあちゃん、竹村享子です。
 
私のいんやん倶楽部奈良認料理教室で、初級コースを2年間学んでいただいたあと、本部のいんやん倶楽部で、中級、上級コースそれぞれ1年間学ばれた方達が、また私の料理教室に戻って来て下さいました。
また今年の3月に2年間の初級コースを学んでくださった方も、加わって下さいました。
 
うちの裏の畑には大きな栗の木が2本あり、ちょうど栗が2週間後ほど前から落ちだしました。
栗の収穫をしてから栗ご飯を作ろうと、裏に行くと。
 
結構たくさんの栗が落ちていて、みんなびっくり!
 
 
 
 
足で踏んづけてイガから栗を取り出します。
 
 

 
 
とても大きい栗です。
 
 
 
 
栗を剥く時はみんな無言になりましたが、それ以外はお料理しながら、ずっとおしゃべりが絶えずで和気あいあい。
だ~れが生徒か先生か~という感じです。
畑の野菜の育ち具合を見ることができる我が家に来て、楽しんで料理を作り、食べて帰っていただいて、私も幸せな気持ちになります。
 
栗ご飯以外は、ごぼうのポタージュスープ、エビ入り豆乳コロッケ、蓮根サラダ、いちぢくのスパイスコンポートを作りました。
まだまだ暑さが残っていますが、湿度はぐっと落ちて乾燥の季節となり、肺を潤すメニューです。
 
イチジクのコンポートに、シナモンスティックと八角とクローブを入れるつもりだったのですが、あるはずと思っていた八角がなく。
スパイスに詳しいNさんに、我が家にあるスパイスの中でフェンネルならいけるかも、と教えてもらって、シナモンとクローブとフェンネルを入れてコンポートを作るとー、なかなかおいしいやん!
大人の味がするイチジクのスパイスコンポートはヒットでした。
 
 
 
 
 
 

 
 
次回の重ね煮応用料理は11月30日です。もう寒くなっている頃ですね。

冬の重ね煮応用料理をしますので、今まで重ね煮の体験講座に参加いただいた方は、ぜひご参加下さい。

 
 

 

 

 

重ね煮と発酵食で命を支える。

奈良の発酵ばあちゃん、竹村享子です。

 

重ね煮の体験入門講座では、単に料理法をお伝えするだけではありません。

私の自己紹介を兼ねて、70年前から今までの社会情勢のお話をします。

 

 

 

 

もっと野菜を食べて、長生きするだけじゃなく、健康で楽しく暮らしたいよね、それには重ね煮が簡単でおいしくできるよ、ということを。

 

 

 

 

 

N・T様

重ね煮は気軽に作れて美味しいので作っていましたが、

背景や詳しいお話が聞けてますます作っていこうと思えました。

美味しくて楽しくて最高の時間になりました。

 

Y・H様

料理が苦手で料理本ではきっちり分量を計ってやっても、

味がしっくりこなかったので悩んでいました。

今回参加できて手軽に気負うことなくできることで、とても楽になった。

重ね煮で野菜を使う料理をどんどんして、家族を喜ばせたい。

養生コースも続けて参加したいです。

 

K・M様

料理だけでなく、重ね煮料理の生まれた背景や基本となる考え方を教えていただくことができ、

一つ一つ理解しながら料理を作ることができました。

竹村さんのお話がおもしろくて、もっともっとお話を伺いたくなりました。

料理が苦手な私にも、一つ一つの切り方まで教えていただいたので、

安心して参加することができました。

 

 

 

 

 

*************お知らせ*************

 

●8月31日(土)重ね煮体験入門講座

https://resast.jp/events/952539

 

 ●9月20日(金)重ね煮体験入門講座

https://resast.jp/events/960530

 

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