帽子作り50年のブログ -3ページ目

帽子作り50年のブログ

帽子やアパレルを海外工場で生産する経験談

少し時間が空いてしまいましたが、今日はどの業種にも有る、生産する側と販売する側の間に有るコミニュケーションのギャップについて、書こうと思います。
以前私が経営していた日本での帽子工場では、東京に有る本社の販売部門と地方の工場との間で、製品の仕様内容や生産スケジュールでトラブルが発生する事が多々有りました。
これはどんな業種での生産会社でも発生する事だと思いますが、特にデザインを重視するアパレル業界では、多発する事ではないでしょうか。
なぜなら多品種、少量、短サイクルを余儀なくされる販売体制の中で、細部にわたる仕様内容が確認されておらず、また生産背景も十分検討されない状態での顧客に対する回答をしなくてはならないので、顧客の要求する物との違いが発生したり、予定納期が守れない事も多々有ると思います。

生産側から言わせると、「なぜうちの営業は細部の内容や付属品のつけ位置等、顧客の確認を取らずに受注したり、余裕を持ったスケジュールで、納期を設定しないのか」等、営業に対する不満が常に有り、また営業側は「我々は細部の技術内容は分からないし、お客様も具体的な指示は無いので、生産側がプロとして具体的な提案を出すべきだ」、生産状況についても「日々の生産状況の報告が生産側から来ない」「生産側のスケージュールでは注文は取れない、顧客の要望にいかにスケジュールを合わせるかが、生産管理の仕事だ」等々、問題が山積みされ結果、納期遅れや製品の間違いなどトラブルが発生して、値引きや返品、採算どがえしの修正に発展して行く事は、以前の私の工場だけではないのではないでしょうか。

まして20年以上前の台湾や韓国の委託工場、その後の中国やフィリピンでの自家工場では、なおさらの事、日本では常識でいちいちコメントする必要がないと思っていた事が、後で大きな問題に発展する事も、多く有りました。

今私が仕事の上で一番重要と考える言葉は「日本人の考える常識は、海外では通用しない」との結論で、日本ではいちいち確認する必要がないと思える事も、確認する事を心がけています。