※試験的に改行の空白を変えてます

某大手私鉄、宝塚線川西███駅

少し離れたところの情報案内所

Aが目を覚ます

A「...朝5時。まだ早いけど、起きておきますか。」

Aが野戦キャンプから出てくる

A「おー、ちょうど日の出だ。なんだか、体が温まる感じがする。

Cはお餅の寝言を言ってたな。

どれだけお餅が好きなんだろう。」

Aは化粧室へと歩く

A「...なんだか、静か。

いや、別にみんな朝に弱いから、人いなくてそりゃ静かなんだけど...

...なんか破れたスペードのエースが落ちてる。

せっかくの最強カードなのに破るって、何があったんだか。」

Aが化粧室に入る

A「ここが化粧室...」

鏡が曇っている

A「...鏡...曇ってない?

昨日って、そんなに曇るような天気だった?

まあいいや。顔洗って目を覚まそう。」

Aが軽く蛇口を開け、顔を洗う

A「...なんか、音が近づいてき──」

C「わぁーーっ!!!」

A「うわっ!?!?」

C「へへっ!不意を突かれちゃまずいですよ、Aさん!」

A「...ちょっと、小突いていい?」

C「ごめんなさい!!!!

...まあそれは置いておいて。

いいものを見つけたんですよ!ちょっと来てください!」

A「はあ...今のを二度としないなら。」

C「しないですよ!...多分!」

A「君のせいで、折角の寝間着が芸術的なデザインになったんだけど?」

C「...ゴメンナサイ...」

AとCは洗面台を離れ、別の場所へと向かう

C「...これです!」

A「これは...?」

C「私たちのグループは、オーブ内でも通信が可能な、特殊な"端末"を持ってるんですよ。」

A「それが、これってこと?」

C「ええ。でも、持ち主が誰かなぁ...って。」

A「Bのだったりしないの?」

C「いや、あの人はこんな端末じゃなかった気がします。

それに、この端末を使うのは私たちのチームだけなので、

顔見知り以外が持ってることはありえません。」

A「なるほど...どうしようね。」

C「端末自体が機密の塊なので、放置もできませんし...

あ。Aさん、端末持ってないですよね?」

A「うん、そうだけど...えっまさか」

C「そういうことです!どうぞ!」

A「...そもそもこれ、本当に動くの?動いたらそれは魔力か何かじゃない?」

Aは端末をポーチに入れた

端末。スマホみたいな形だけど、そうではない感じ。
画面は光るように改造されてる。操作はA,B,セレクト,スタート、十字キー。
カセットが入っていて、アンテナが生えてる。
「GB&カラー共通」って書いてある。…取り換えればゲームもできるらしい。
でも、今は売ってない。古すぎる。BもCもこのタイプじゃない。

土にまみれて、苔まで生えてる。
電池2本で20時間動くらしいけど──

あんまり触りたくない。というか、絶対に触りたくなかった。
あとでCにはこっぴどく叱ってやろう。

C「どうですか?」

A「...やっぱり端末ってより、これゲーム機じゃない?」

C「...まあ、通信が可能なら大丈夫です!立派な端末ですって!

それに、そんな古すぎる見た目してるゲーム機、誰も盗まないと思いますよ!」

A「うぅ...まぁ、使ってみる。」

C「...じゃあ、戻りますか?」

A「うん、Bも起きてるかもしれないから。」

C「起きてるといいですね!」

AとCは野戦キャンプの近くへと戻る

Bが野戦キャンプの前で立っている

B「...お、来たね。」

C「お、やっと起きましたか!」

B「うん。寝心地はどうだった?」

A「...まあまあ良かったです。

...そういえばこれ、Cにもらったんですけど。」

B「お、GBカラー端末じゃん。

うちらのグループの黎明期のやつ。懐かしいわねえ...

...で、A。これ、渡しとくね。」

A「これは...拳銃?」

B「うん。上の人から支給されたやつ。」

Aは拳銃をポーチに入れた

拳銃。黒光りしてる新品。けっこう安いらしい。

小型のくせに結構重いけど、持つ分には片手で持てそう。結構安価らしい。

製造国と製造番号が書いてる。結構最近。

G社というところが作っている、17型の拳銃らしい。

型自体はかなり古いけど、8~12年周期でブラッシュアップされてる。

これは第202世代とか言うらしい。でも、あまり昔とは変わってないとか。

プレスチェックしたら、しっかりと弾が入っているのが見える。

マガジンを外す。17発きっちり装填されてる。

弾は先端が丸いから、一発で致命傷にはならなさそう。

B「私がいるからまぁ大丈夫だけど、変にはぐれたら嫌だからね。

で、使い方はわかる?」

A「....まあ、一応。」

B「ならよかった。」

A(...これが...あるから。)

Aが横目でカバンを見つめる

A(結局これは...何だったんだろう?

...あ、なんか思い出せそうな気がする...)

~続く~

某大手私鉄、宝塚線川西███駅、深夜一時。

AとCは寝ている。

Bが野戦キャンプから出てくる。

B「...

 C、寝言がすごい餅だった。

 餅の亡者か何かなのかな。」

ゆっくりと歩いている。

B「トイレ...あそこか。

 ちょっとジュースを飲みすぎたなぁ...

 ここの仮設トイレ、詰まってたらしいけど。

 流石に直してる...よね?」

B「深夜...だなぁ。

 昼間はあんなに騒がしいここも、夜はこんなに静まり返っちゃうんだね。

 まぁ、こんなこと誰かが見ててもいいこと無──

足が止まる。

B「...今、なんか鳴った?」

ナイフが飛んでくる。

B「うわっ!」

間一髪で避ける。

???「ッチ...外したか...」

B「お前は...?」

???「俺?俺はボラントポリスのモンだよ!

 朝になってお前が出てくるところを殺してやろうと思ってたのに、ゆうゆうと自分から出て来やがって!

 警戒心が薄いなァ!"元"マルチファイターさん!」

B「...」

ピストルを構える。

???「お?なんだ?俺を殺せなくてイライラしてるのか?

  バカだなぁ!そんな信念捨てて、ぶち殺せばいいのに!」

B「...」

???「さあさあどうぞ!殺してみてください!あなたがこっちに来た時点でこのナイフでお前は死ぬ!」

Bが勢いよく間合いを詰め、???の手を持つ。

B「...その口から弾丸は出ないわよ。」

???「速い!?」

B「大丈夫、殺しはしない...」

スタンガンを取り出し、相手に当てる。

???が倒れる。

???「ック...ッソォ...」

もう一度当てる。

???が気絶する。

???「...」

B「...」

ポーチからカランビット・ナイフを取り出し、四つん這いになる。

B「...」

逆手持ちをし、???の目を見る

B「...」

腕を振り下ろしかけ、もう一度???の目を見る。

B「...」

ポーチにナイフをしまう。

B「...

 これを使うのは、今じゃない。」

相手の持つ端末を確認する。

通信と位置情報を切断した。

???を背負い、情報交換所の境界の外へと持っていく。

地面にはこちらに向かって足跡が残っている。

B「...やっぱり、ここから来たんだ。」

???を地面にゆっくりと置き、見た目を整える。

額に破ったスペードのエースを置いておく。

B「...よし。」

数分後、仮設トイレの明かりが一度つき、すぐに消えた。

手を洗いながら、顔を確認する。

窓が息で濃く曇る。それを手でのけはらう。

B「まだ大丈夫...まだ笑える。今夜は何も無かった。」

髪を整え、何事も無かったように野戦キャンプへと戻っていく。

某大手私鉄横の道路にて、某市某所

Police3「こちら検問でーす、止まってくださーい。

 オーブ内通行証を見せてくださ...」

Bがドアを開け、飛び出す

B「武器を捨てろ!」

ボラントポリスが銃を置く

Police1「...ッチ...ロードペーサーかよ。」

Police2「まじでこの仕事疲れるわー...つうか、死にたくねぇし。

 はい、僕たちは武器を置きましたよ!降参降参!通ってどうぞ!」

B「...」

A,B,Cは車に乗り、通り過ぎる

B「次からは、戦う前に“やる気あるか”聞くべきね

 ああいう奴たまにいるけど、本当に呆れるわ。」

A「...変な人でしたね。」

B「どうせあいつらはあくまで義勇兵みたいなもんだから、責任なんか逃れ放題なのよ。

 検問って、秩序を守るためのものだと思うんだけど。秩序ってそんな簡単に捨てられる物だっけ?」

A「それとも、最初から持ってなかったんじゃないですか?」

B「さあねえ...」

C「...そういえば。Aは、記憶喪失なんですよね?やっぱり戦い方とかも忘れちゃった感じですか?」

A「...うん...あんまり突っ込んでほしくなかったな。」

C「なんかごめんね...

 いや、戦闘にもいろんな動きがあるわけだし。変に突っ込ませてケガしちゃったらタダじゃすまないし。主に私が。」

A「あなたが突っ込ませるんですね。」

C「いやいやいやいや!!!!!違う!!違うから!!!!」

三人は川西にある情報交換場に着く

 

某大手私鉄、宝塚線川西███駅

市街地のすぐそばで地滑りが発生している

巨大なツタが町を囲んでいる

駅から少し離れたところに情報交換所がある

C「...なんだか、ここに来ると安心できますね。」

B「そりゃあ、同業者同士が集まってるわけだし。」

C「さてと。じゃあ、ご当地メシでも食ってきます!」

A「そんなのあるんですか?」

C「うん!たまにそういう場所があってねぇ...あ、あそこだ!」

Cが爆速で駆け抜ける

B「好奇心旺盛だねぇ...」

A「じゃあ、私は"お散歩"にでも行ってきます。」

B「えっと、迷子にはなるんじゃないわよ?」

A「わかってますよ。

 えっと...ここが回覧板ですね。

 ...”仮設トイレがまた詰まってる”..."政府のやつらは国民を守る気あるのか?"

 ..."補給食よりファストフードの方がうまい"...”ここで淹れるコーヒーはちょっと美味い気がする”

 いろんな意見がありますね。

 ...あれ?あっちに変な人がいますね...」

Aは変な人に近づいた

A「あの...」

???「来たね。」

A「貴方は...?」

???「忘れたの?」

A「どうも記憶喪失を起こしちゃったらしくて...」

???「はあ...なるほど。

  通りで目が笑ってない訳だ。」

A「その二つに何の関係が...?」

???「少し長い話になるけど...

  目っていうのは、"感情"が一番"出る"ところ。

  君の今の"気持ち"すらも、目が"教えて"くれる。

  でも、なんだか今は"鍵がかかってる"気がする。

  誰かに"ロック"されたような、そんな感じが残ってる。

  きっと..."思い出す"と"揺れる"ようなことをされたんじゃないか?

  だからそれを、"誰か"に"封じ込まれてる"んじゃないか?

  ...私はあまり詳しくないけど、そういう感じがした。」

A「私はずっとこんな感じじゃないんですか...?」

???「違うよ。昔の君はもっと感情が豊かだった。」

A「はあ...」

???「私はホーネット。覚えておいてね。」

A「なるほど...」

A(...あれ、ノイズが入らない...?

  となると、あの人は一体...)

後ろからBが近づく

B「ん、なんかあった?大丈夫?」

A「いや、特に...」

B「そっか、オッケー。」

C「うぅ...桃と北摂栗食べ過ぎました...」

B「...んじゃあ、次は...えっと...」

A「どうしました?」

B「いや、ここからなら"宝塚"と"西宮"があるんだけど、どっちから行こうかな...って。

 西宮の方がいささか大規模だけど、宝塚の方が近いからさ。」

C「なら"宝塚"にしましょ。あそこの餅は美味しいらしいので。」

A「そういえば書いてましたね。」

C「よーし!こうなれば"宝塚"に直行です!」

B「いや、もう日が落ちてるから寝ない?」

C「あっ、確かに。」

A「え、でもどこにあるんですか?」

B「野戦キャンプがあるのよ、ここ。」

A「インフォゾーンって、本当に何でもあるんですね。」

B「じゃあ、私が予約取っとくから、待っといて。」

A「はい。」

C「...」

A「...」

C「...食べ過ぎた分を放出してきます...」

A「まぁそりゃそうか...

 ...」

A(結局...あの人は誰だったんだ?)

~続く~

某大手私鉄横の道路にて、駅間移動中

CはAの膝枕で寝ている

A「...一つ思ったことがあるんですけど。」

B「何かしら?」

A「私達、とりあえず飛び出してきましたけど、何のために移動してるんですか?

 しかも、あの線路途切れたところで電車を乗り捨てまでして、ちっこい軽自動車に押し込んで。」

B「それはごめんだけど..."番長"を見つけることね。」

A「番長...」

B「...どう?ちょっとは思い出した?」

A「番長という言葉だけは思い出しました...。

 私たち...このロードペーサーのグループを統括する人ですよね?」

B「まあ...厳密には違うけど...それでとりあえずは大丈夫よ。」

A「で、その人を探して何になるんですか?」

B「あの人からメールがあってね。どうも、自治政府の野望を止める手がかりを見つけたとかなんとか。」

A「いろいろ聞きたいんですが...今、その人は?」

B「どうやら、政府に見つかって逃走中...とかなんとか。

 今頃色んなところを転々としてるだろ

うけど...逃走中に武器やら携帯電話やらを落としちゃったみたい。

 つまり、今"番長"は孤立して脆弱化してるわ。今すぐにでも見つけないと...」

A「今すぐにでも見つけないと?」

B「...一番幸運なことで、あの超優秀な人材を失う大損失。一番不運なら...危険地域が焦土になる...かも。」

A「それはまたどうして?」

B「彼は自分の戦闘の上手さ一筋で、番長まで上り詰めたのよ。逆に言うと、彼は"ここ一帯のバランスを握っている"わけ。

 そんな彼がいなくなれば...バランスは確実に崩れるわ。ロードペーサー同士の、さっき言った手掛かりだとかを奪い合う争いになるかも。」

A「"かも"が多いですね。」

B「そりゃあ、将来のことなんてわかりゃしないからね。」

A「それはそうですけど...とりあえず、番長を早急に見つけないとやばいってことですね。」

B「そういうこと。...もうすぐ着くわね。起こしておいて。」

AがCの頬をつねる

C「...痛!なにするんですか!!」

A「もうすぐ川西だから、起こそうと...」

C「もうちょっと起こし方ある...ん?」

A「あれ、なんか居る...」

全員が小声で話す

A「あれ、ボラントポリス?政府ではないよね。」

B「だね。5人ぐらい?」

C「いや、もっと居そうですよ。」

全員がジェスチャーを使う

B「戦闘 準備 ドアに手をかけて」

A「オーケー」

B「あっちに 別部隊 いるから 増援呼べる」

C「そりゃ安心だ」

Bがギアをニュートラルにかける

B「...さあ、行くよ!」

A,C「よし!」

~続く~

<このインタビューの内容は、ほとんど史実にのっとって作られています>

インタビュー記録-███-██

記録日時:2025/7/13 █:█:██

 

対象: エージェント████

インタビュアー: ██研究員

 

<録画開始>

 

██研究員:こんにちは。こちらへお掛けください。

 

エージェント████:はい。

 

██研究員:今日が誕生日ということで、貴方の身辺調査の為に話の場を設けました。間違いないですか?

 

エージェント████:...

 

██研究員:...どうされましたか?

 

[エージェント████が立ち上がり、上から机に115Hzの打撃を撃ち込みデスクが四散する]

 

エージェント████:...大変だったんですよ!!!猛暑の中歩くわ、楽器は調子悪くて本気出せないわ、スマホの壁紙ロシアンルーレットしたらたまたま人いるところではずれが当たるわ!!!

 

██研究員:..最後のは自業自得じゃありませんか?

 

エージェント████:[60Hzの打撃を遠所に当ててぶどうを割る][12000Hzの打撃を建物に当てて破壊する][-12000Hzの打撃を空中に張って爆風を消す][椅子に座る]!!!!さっさと終わらせてもらいますよ!!

 

██研究員:先に調書を取る必要があると思いますが、気が錯乱しているようです。後でいいでしょう。まず...家庭はどのようになっていますか?

 

エージェント████:えーっと...普通の家庭です。

 

██研究員:目が泳いでますね。本当のことを言ってください。

 

エージェント████:...母子家庭です、母と、姉と、私の。

 

██研究員:...父はどうなされたんですか?

 

エージェント████:...亡くなりました。一昨年ですかね。部活....仕事を共にしている皆さんはきっと知らないでしょうから、あまり関係はないと思いますよ。

 

██研究員:はあ....今の"仕事"についた理由は、何かありますか?

 

エージェント████:特にないですが、強いて言うなら...姉が同じ仕事をしていたことと、合唱を元々していた、という所ですかね。ソプラノだったんですよ。小学生の声変わりギリギリまで粘って。

 

██研究員:すごいですね。

 

エージェント████:今でもたまに歌うことがあって、高音も今では難なく出せるようになりました。きっと皆驚くと思いますよ、キモオタみたいな顔の野郎がイケボで歌いだしたら。

 

██研究員:否定はしませんね。....以上ですが、他に何か言いたいことはありますか?

 

エージェント████:...たぶん"仕事場の人たち"は、この話を聞いて驚くでしょうね。それとも、めちゃくちゃイタいキモオタと思われるか。

 

██研究員:後者ですね。

 

<録画終了>

 

後日、エージェント████には多額の修理代が請求された。

近畿旅記←打ち切りなし、不定期に続ける


昼下がり、夜を駆ける←もうしらん(超不定期)


へっぽこトロンボーン使いの日常(New!)

一話読み切り型、吹奏楽部の放課後練習を様々なサボり方を駆使して乗り切る日常コメディ←6月終盤?


思ったよりまとめることなかったね

とある日の昼下がり、私は大阪を走るモノレールに乗っている。

どこに行くかも決めずに。

まるで風に流されるかのように無心だ。

蛍池。かの大手私鉄、阪急との交差地点だ。

阪急は6分間隔ほどで運転しているが、モノレールは10分間隔。

人が多いぶん、10分間隔というのは少々長い気がする。

または、私があまりにもせっかちすぎるだけか。

そういえば、私はかなりのせっかち症候群だ。

階段は二段飛ばし。常に早歩き。電車を逃すと頭を抱える。

もしどこかにアニメーターがいるとするなら、私は恐らくアニメーションの描く回数を減らすために早々とフェードアウトする背景係だろう。

柴原阪大前。言うまでもない、大阪大学豊中キャンパスの最寄駅だ。

柴原阪大前、元は柴原駅で、あとから阪大前がついてきたのだが、だいぶしっくりくる気がする。

石橋阪大前などは最近だが、柴原阪大前は2019年らしい。

ほう、わからん。しっくりくる割には最近な気がする。

恐らく、私は歳をとるほど時間が遅く感じるのだろう。

...そうなると、最期が怖いな。


某大手私鉄、宝塚線豊中駅

かつての栄光はすでにくすんで見える

三線あった留置線は崩落し、巨大なツタが絡んでいる

A「ここが...」

B「そう、豊中駅。」

A「すごいことになってますね...」

B「オーブの影響力はとてつもなくでかいのよ。」

A「....で、何をしにここに来たんですか?」

B「豊中には、ロードペーサー同士の情報交換場があるのよ。」

A「情報交換場?」

B「公には"インフォゾーン"とか"セーフゾーン"とか言われてるわ。

 ボラントポリスや当局が近づけないように武装帯が敷かれてるから、安全に情報収集、商店での物資確保ができる。」

A「え、武装帯敷いてるならどうやって入るんですか?」

B「えーっと、パスがいるんだけど...」

A「多分失くしましたよ、私。」

B「まぁ、友達紹介でパスの生成もできるから、それでいいんじゃない?」

A「え、そうなんですか?」

B「私、案外地位いいのよ。」

A「そうなんですね。」

~~~~

A「ここが例のゾーンですね。」

見張り「おや!ユーロファイターちゃんじゃないか!

 パスはいいよ!通って!」

B「うん、それはいいんだけど、この子のパスを作りたくて。」

見張り「オッケー!すぐ作ってくる!」

A「...あの人は?」

B「あぁ、あの人は"ホークアイ"おじいちゃん。

 どこのゾーンにもいるわ。

 ホークアイと言っても、身体能力がすごいんじゃなくて、いわゆる"レーダー"でここ一帯を見張る人だわ。」

A「へぇ...」

見張り「ほら!そこの君!パスできたよ!」

A「あ、ありがとう...」

B「やっと来たわね。次行きましょ。

 ...ここが回覧板。いろんな情報が勢ぞろいだわ。」

A「"宝塚のお餅が美味すぎる"...

 "ファストフード店は危険区域外の方がマシ"...

 これ、グルメレビューが2割ぐらい占めてません?」

B「そりゃまぁ、この危険区域内の唯一の娯楽は、"飯"だからね。」

A「肉がつく仕事なんですね。」

B「まぁ、私とかは戦闘でよく動くから痩せてるんだけどね。」

???「あ、ユーロファイターさんじゃないですか!」

B「あ、あの人は...」

C「私ですよ!忘れたとは言わせませんからね!!」

A「...なんだか見覚えが...」

C「おや?貴方は...」

Aの脳内にノイズが舞い込む

A(...ん、なんか頭にノイズが...)

???「...彼女は、ステルス型のマルチファイターです。」

A(やっぱり番長じゃない声...)

???「搭載量はマルチファイターの中でもかなり少なめ。ですが、情報処理能力に優れています。」

A(誰だっけ...)

???「死角なしに相手に狙いを定める能力。部隊の穴を埋める力。」

A(...)

???「彼女の実力は以前のエース"ライトニング"にたとえられ、」

A(彼女の名前は...)

???「"ライトニングII"と呼ばれました。」

~~~~

C「...に行ってたらいなくなってて!番長兄貴を探しにきたってことです!」

B「なるほどねえ...」

A「番長を探してるんですね。」

C「そうそう!一緒に行きましょ!」

B「逆に一緒に行かないことがないと思うんだけど。

 まあとりあえず、次は...."川西"ね。行きましょ。」

C「ええ!」

Aたちはまず「"宝塚線"」を見回ることにした

B「恐らくなんだけど、この世界のキーはあの川の向こうーー"大阪梅田"にあると思うの。」

A「なんでそう思うんですか?」

B「あれ、前言わなかった?」

A「それが...まだ、あんまりそこらへんの事は思い出せてなくて。自分の名前も忘れたままで。」

B「そっか。まだ思い出せてないかなって、あえて話したこと無いように言ったんだけど。

 じゃあ、一から話すね。」

そうしてBは朗読するように話を始めた

B「まず、この危険地域には、特殊な力が流れているの。」

A「特殊な力?」

B「そう。俗に"オーブ"と呼ばれているわ。

 そのオーブがここを危険地帯たらしめる理由よ。」

A「危険なブツなんですね。」

B「2000円で売ってるわよ。触った瞬間自爆するけど。」

A「危険すぎるじゃないですか。なんで売ってるんです?」

B「まあ、アングラでしか売ってないような物だけど、後で説明するわ。

 そのオーブってものは、さっき言ったように"1gでスーパーコンピューターが動かせる"ぐらいの、すさまじいエネルギーを持っているの。

 オーブは突然、大阪各地に出現ーーこの一帯を飲み込む"バリア"を形成したわ。その中が、いわゆるWDAーー危険地帯よ。」

A「バリア内ではどんな事が起きたんですか?」

B「その中の植物や地面はみな生気を吸われオーブは肥大化、巨大な謎のツタ植物が形成されたわ。」

A「えっ、今は大丈夫なんですか?」

B「今はオーブがパンパンになってもう吸えないとされてるし、そもそもうちら動物だし。」

A「あ、人間は大丈夫なんですね。」

B「まあでも、地面は吸われちゃうから、アスファルトやコンクリートが急速に劣化したり、ツタ植物に巻き込まれたりして、住めないんだけど。」

A「だから危険地帯なんですね。あれ、結局なんで売ってるんですか?」

B「今から話そうとしてたところよ。

 さっき、"オーブにはすさまじいエネルギーがある"と言ったわね。つまり、そこからとんでもない力を取り出せるということ。」

A「なるほど!発電機などに使えるということですね!」

B「でもオーブは危険な代物よ。リスクがでかすぎるの。

 でもね、自治政府はそれを強行しようとする。そんな政府はもう、信じられないの。

 だから、政府の研究を待たず、自分たちで研究する。それが"ロードペーサー"よ。」

A「なるほど...そんな意図があったんですね。」

B「たまにここらへんの露店でオーブ入りモバイルバッテリーが売ってるらしいわよ。」

A「どれぐらい入るんですか?」

B「スマホを10回フル充電できるらしいわ。」

A「おお!すごいじゃないですか!」

B「つないだ瞬間電圧でコードが燃えるけど。」

A「ダメじゃないですか。」

B「まあ兎にも角にも、まずは"豊中"を目指しましょ。」

A「豊中...どんな町なんですか?」

B「もともと17個市立中があったらしいわ。」

A「待て待て待て待て」

~続く~

 

A「それで...説明というのは?」

B「そうね。ここは、西暦4000年ほどの世界。

  この今いる場所...というか地域は、”WestDangerArea”...日ノ本自治政府の領土の、西側にある危険地帯に位置してるわ。」

A「WDA...日ノ本...いろいろ思い出してきた...あなたは...」

B「おや、そろそろ思い出してきたみたいね。」

A「あなたは...誰かは分からないけど...見覚えがある...」

B「おや、名前は思い出してないようね。思い出されて大声で言われるのも迷惑だけど。」

A「...なぜ名前を言ってはいけないの?」

B「...”指名手配”されてるからね。」

A「....!?」

???「見つけたぞ!あそこだ!」

B「来たわね...”ボラントポリス”。あなたはここで伏せておいて。まだ闘い方もわかってないでしょ?」

A「う...うん。」

A(なんだあの人...見たことあるのに...思い出せな...いや...思い出せ...)

???(そう...)

A(この声は...)

???(この世には様々な”役職”があります。)

A(”番長”...?いや、あの人は”番長”ではないはず。

  だとすると...この声は...?)

???(様々な状況に対応できる”マルチファイター”。)

A(これは...)

???(彼はその中でも特に汎用性に特化した、まさに”どんな作戦にも顔を出して型を読めない”。その強さゆえに、”指名手配”さえもらったもの。)

A(まさか...)

???(人は彼のことを...)

???("ユーロファイター"と言いました。)

A「あの人が...」

B「おらぁ!てめぇの手の内は分かってんだ!!死ね!!」

Police「ぐはぁ!」

B「おやおや...その程度で転んじゃって。ただ銃を乱れ撃ちしただけなのに。カランビットを喉元に刺したっていいんだぞ~?」

Police「すみませんでしたあぁ~~~~~!!!!」

B「逃げてった...」

A「...乱れ撃ちしすぎじゃないですか?」

B「いいのいいの!楽しいし、お財布軽くなるし!」

A「ちゃんとお財布は軽くなるんですね。

  あと、この間にひとつ思い出しました。あなたは”ユーロファイター”と呼ばれてるんですね。」

B「おやおや、さっきの約束をさっそく忘れてるじゃない。まあいいわ、もう逃げてったし。」

A「それで、これから私たちは何をすればいいんですか?」

B「そうねえ...私は”ロードペーサー”って仕事をしてるから、その件を手伝ってくれないかしら?」

A「”ロードペーサー”?」

B「おや、その反応だとまだ思い出してないようね。”バルター”さん...?」

A「”バルター”...思い出した。全部。あなたがクズだったってことも。」

B「うんうん...え?」

A(私は”バルター”という手榴弾と遠距離支援を主軸とする戦い方を好む、ロードペーサーで飯を食っている人。この野郎とは仕事仲間であるのだが...

  こいつは弁当を見せるたびにだし巻きをパクってくる。そのため一日に5回は喧嘩してる。だし巻きを青色にしてパクられないようにした時期もあった。

  さて、この世界を整理しよう。

  この世界には、大量の危険領域がある。ここ、西ノ危険領域はその中でも"四天王"と呼ばれているほど有名だ。

  なにしろ、神戸やかの水都梅田さえがここに入っている。危険領域には基本的に住むことができない。

  そして、その危険領域を違法に調査しているのが、”ロードペーサー”。捕まることもしばしば。だけど、しっかりとした論文にまとめれば一攫千金できる。そんな仕事だ。)

A「さて、行きましょうか。”次の目的地”へ。」

B「...あの、無視しないで?だし巻きあげるから...」

A「もらった!!!」

B(目が輝いてる...)

~続~