Aたちはまず「"宝塚線"」を見回ることにした

B「恐らくなんだけど、この世界のキーはあの川の向こうーー"大阪梅田"にあると思うの。」

A「なんでそう思うんですか?」

B「あれ、前言わなかった?」

A「それが...まだ、あんまりそこらへんの事は思い出せてなくて。自分の名前も忘れたままで。」

B「そっか。まだ思い出せてないかなって、あえて話したこと無いように言ったんだけど。

 じゃあ、一から話すね。」

そうしてBは朗読するように話を始めた

B「まず、この危険地域には、特殊な力が流れているの。」

A「特殊な力?」

B「そう。俗に"オーブ"と呼ばれているわ。

 そのオーブがここを危険地帯たらしめる理由よ。」

A「危険なブツなんですね。」

B「2000円で売ってるわよ。触った瞬間自爆するけど。」

A「危険すぎるじゃないですか。なんで売ってるんです?」

B「まあ、アングラでしか売ってないような物だけど、後で説明するわ。

 そのオーブってものは、さっき言ったように"1gでスーパーコンピューターが動かせる"ぐらいの、すさまじいエネルギーを持っているの。

 オーブは突然、大阪各地に出現ーーこの一帯を飲み込む"バリア"を形成したわ。その中が、いわゆるWDAーー危険地帯よ。」

A「バリア内ではどんな事が起きたんですか?」

B「その中の植物や地面はみな生気を吸われオーブは肥大化、巨大な謎のツタ植物が形成されたわ。」

A「えっ、今は大丈夫なんですか?」

B「今はオーブがパンパンになってもう吸えないとされてるし、そもそもうちら動物だし。」

A「あ、人間は大丈夫なんですね。」

B「まあでも、地面は吸われちゃうから、アスファルトやコンクリートが急速に劣化したり、ツタ植物に巻き込まれたりして、住めないんだけど。」

A「だから危険地帯なんですね。あれ、結局なんで売ってるんですか?」

B「今から話そうとしてたところよ。

 さっき、"オーブにはすさまじいエネルギーがある"と言ったわね。つまり、そこからとんでもない力を取り出せるということ。」

A「なるほど!発電機などに使えるということですね!」

B「でもオーブは危険な代物よ。リスクがでかすぎるの。

 でもね、自治政府はそれを強行しようとする。そんな政府はもう、信じられないの。

 だから、政府の研究を待たず、自分たちで研究する。それが"ロードペーサー"よ。」

A「なるほど...そんな意図があったんですね。」

B「たまにここらへんの露店でオーブ入りモバイルバッテリーが売ってるらしいわよ。」

A「どれぐらい入るんですか?」

B「スマホを10回フル充電できるらしいわ。」

A「おお!すごいじゃないですか!」

B「つないだ瞬間電圧でコードが燃えるけど。」

A「ダメじゃないですか。」

B「まあ兎にも角にも、まずは"豊中"を目指しましょ。」

A「豊中...どんな町なんですか?」

B「もともと17個市立中があったらしいわ。」

A「待て待て待て待て」

~続く~