5月18日、浅川マキの故郷、美川のおかえり祭りへ。
朝10時に、美川駅の喫茶店で、マキさんの幼馴染の千恵子さん、
マキさんの後輩の辻川さんと待ち合わせしていたのだが、
千恵子さんが体調を崩し、外出出来なくなったので、翌日、
訪ねていく約束をして電話を切ると、辻川さんが現われた。
4年ぶり。懐かしい。辻川さんも今年に入って入院していたそうで、
しんどかったと思うが、顔を見に行く、と言って出て来てくれて、
3時間つき合ってくれた。
11時に美川駅前でラッパ隊と神輿の乱舞があると聞き、外へ出ると、
黒の紋付き袴に白襷の青年団に、女子がいる!おかえり祭りを見るのは
三度目で、ずっと男子だけだったので、彼女達に訊いてみると、
昨年から女子も入れるようになったという。
「ラッパ衆にも女子が一人いるんですよ」「えっ!」「一番うまい」
うわ~、楽しみだ。おかえり祭りといえば、ラッパ衆。蛮カラな祭りの
花形に女子がいるのは、うれしいな。
神輿を先導するラッパ衆がやって来る。ホントだ、小柄な女の子が一人、
堂々とラッパを吹いている。神輿の担ぎ手にも女子がいて、黒の紋付き袴は、
男を二割増し凜々しくさせると思っていたが、女子も同じだ。実に凜々しい。
男子もうれしそうだ。何か一つ達成する度に、おお~、とハイタッチする姿は
青春そのもので、男子だけの時にはやってなかったよな、と微笑ましい。
青年団のなり手が少なく、ラッパ衆の存続も危うい、と前に来た時に聞いて
いたが、女子を入れたことで男子も増え、活気づいた。
おかえり祭りは、藤塚神社の5月の祭りで、700年の歴史を持つが、
今のような形になったのは、美川が北前船で栄えた江戸時代の中頃だという。
初日の早朝、召集ラッパが鳴り、13台の台車と神輿が青年団に担がれ、
藤塚神社を出発。町内を練り歩き、御旅所と呼ばれる神社の別荘に一泊。
二日目の夕方、御旅所を発ち、10年に一度巡って来る、「おかえり筋」と
呼ばれる神輿や台車をもてなす通りを練り歩き、藤塚神社に戻って来る。
神様が旅をしてまた戻って来る、という発想が港町らしく、港を出た船が
無事に戻って来るように、という願いが込められているような気がする。
町ごとに繰り出す13台の台車も個性的で、見所がたくさんある。
歌手になる夢が諦めきれず、勤めていた町役場を辞めて、家出同然で
東京に来たマキさんが、幼馴染の千恵子さんへの手紙に、
「5月のお祭りには帰ろうかしら」と書いていた気持ちがわかる。
辻川さんと昼食を食べて別れた後、一人でラッパ衆と神輿と台車を追っかけ、
時折、海に出て散歩しながら、初日の最後までつき合った。
夜、御旅所に着いてからの台車の引き回しは、以前、見た時には
嵐にもまれる船のようにダイナミックで、上に乗っている子供達にとっても、
ジェットコースター並みの迫力だったと思うが、今年は大人しかった。
前にはいなかった警備の警官や消防団もいたので、規制がかかったのかな。
ちょっと残念。でも、獅子舞の太鼓の叩き手の女子がすごく上手くて、
気合いに充ちて、獅子舞よりも彼女の撥さばきに見惚れるほどだったので、
よかった。
女子も凜々しい今年のおかえり祭りを堪能し、松任の宿に戻るため、
美川駅のプラットフォームに立つと、ビックリするほどの若者の数。
そうか、隣近所の町からも来ているのか。
おかえり祭り、ますます、盛り上がりそうだ。
~蓮沼ラビィ ライブ予定~
●6月30日(日)亀有・KIDBOX
浦邉力プレゼンツ『亀有視聴覚室〜僕らは禁断の実をかじった〜』Vol.3
開場:17時半 開演:18時
席料:3000円(2ドリンク付)
出演:敏、蓮沼ラビィ、浦邉力
タイムテーブル
①18:00~18:45
②18:55~19:40 浦邉力
③19:50~20:35
①と③は、当日、ジャンケンで決まります。
●7月13日(土)センター南・NAP CAFE
詳細、分かり次第、お知らせします。
●7月21日(日)高円寺・Moonstomp
ネコダ企画
出演:ネコダ、芹田香織、蓮沼ラビィ
詳細、分かり次第、お知らせします。
●8月3日(土)野方・焼酎場ぁ~ くんちゃん
蓮沼ラビィワンマンライブ
「我が心のアフリカ」
コンクリートジャングルにアフリカの種を蒔くために戻って来た。
あれから28年。どう育ったか。
パーカッションの初谷まさひろを迎え、解き放つアフリカ魂!
開場:18時 開演:18時半
料金:2000円+店代金(お通し500円+飲食代)
出演:蓮沼ラビィ ゲスト:初谷まさひろ(パーカッション)
18:30~19:30 蓮沼ラビィ・ソロ弾き語り
19:45~20:45 蓮沼ラビィ with 初谷まさひろ
●8月10日(土)久米川・すなふきん
浅川マキ、りりィ、イルカ、桑名正博、南正人のプロデューサーとして
知られ、85歳の今も現役の寺本幸司さんと蓮沼ラビィで、
「戦争を知っている子供だった!」をテーマにトーク&ライヴ。
詳細、わかり次第、お知らせします。
寺本幸司
蓮沼ラビィ