マイナーリーグのバスケットボールチームのコーチを務めるマーカス(ウディ・ハレルソン)は監督への暴力行為でクビになり、飲酒運転の事故によって裁判所から奉仕活動で知的障がい者のバスケットボールチーム "フレンズ" のコーチを命じられる。2023年製作。日本劇場未公開。Netflixにて配信中。
"フレンズ" のメンバーが各々勝手な行動を取るのでコーチ業務の気が乗らないマーカスだが、次第にチームの実力を見出していく。その過程をコミカルに描くとともに、スポーツ界における勝利至上主義に疑義を唱える。試合における敗北の責任ではなくチームメイトの前進を互いに讃えあう。そこに身体を動かす喜びと精神の健康を得る。彼らは決して不自由ではない。そう思い込んでいる私たちこそ世間体や自尊心に束縛されている。これこそ不健康。私自身が "勝ち組" "負け組" という言葉を忌み嫌う根幹がそこにある。
ヒューマンドラマとして盤石な設定、悪く言えば無難なサクセスストーリーで括られる今作の魅力は、各メンバーの個性であり、フィクションとはいえ枠に収まらない社会不適応者と呼ばれる人びとが謳歌する姿に胸熱くなる。そして主演のウディ・ハレルソンの運動神経の良さに驚く。人は見かけに寄らぬもの、私も偏見という色眼鏡で判断している。これもキャスティングの妙である。
私たちは偏見で物事を見ている。それを相手に向けた言動で心身を傷つけるのが差別である。理性や人道で差別という愚行を抑える。そうでなければ社会はたちまち崩壊する。私たちが正しいのだ!と差別を肯定する人びとはどのように世界が回っているか考えない思慮の浅さを公言しているだけに過ぎない。彼らは完璧という偏った理想郷を目指し、失敗とマイノリティをイコールにする暴論に心酔する、この境地に至る心の弱さ・臆病に自覚していない。対話が困難なもどかしさから如何に寛容へと導けるのか。"フレンズ" のメンバーが少しずつ前進する姿に手掛かりがあるのではないか。
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