「オールド・オーク」 | やっぱり映画が好き

やっぱり映画が好き

正統派ではない映画論。
しかし邪道ではなく異端でもない。

【ネタバレ】あります。すみません、気を付けてください。

 

かつて炭坑で栄えた町がシリア難民を受け入れる活動を始める。寂れた町で唯一のバブ「オールド・オーク」店主・バランタインは難民との共生に協力的であり、町の方針に承服出来ない常連客との諍いをもたらす事態になってしまう…。ケン・ローチ監督最新作。

 

弱き人がさらに弱い人を叩く。そんな社会は必ずや退廃して人の繋がりが粗雑になる。自分は悪くない。あいつが悪いんだ。そんな原因追及は現実逃避に陥り、改善への道は自身の変化にあることに気づかない。自身は棚に上げて "まず社会が変わらないとダメでしょ" と問題を直視しないまま社会を良くしようという即席な改革はハリボテに過ぎない。

 

バランタインは過去に問題があって、なんとか変わろうと努力する。そしてシリア難民を受け入れる環境に勤しむことは、それ以外の弱者との共同体を構築する試みであり、孤独の寂しさから抜け出したい渇望は生きる糧となる。クライマックスは強引な幕引きを感じるが、誤解を恐れずに諫言すると、"死はそれほど寂しくないよ、仲間がこれだけ集ってくれるんだから" というメッセージをより鮮明に映し出しても良かったのではないだろうか。ラスト場面のパレードもその意味合いで理解できる。

 

-----------------


ここまで読んで下さってありがとうございます。ブログランキングに参加しています。

もしよろしければ、↓下をクリックしてください。よろしくお願いします。

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村