アレックスとテス、ふたりの小学生の子供がいる中年夫婦は明確な理由もないまま別居生活に踏み切る。ニューヨークのコメディクラブにふと足を運んだアレックスは、スタンダップコメディの世界に生きがいを感じるようになる。そしてこれからの人生を見つめ直す彼がとった行動は…。ブラッドリー・クーパー監督最新作、彼はアレックスの友人ボールズ役を兼ねている。
倦怠期の夫婦が織りなす丁々発止は止め処ない言葉と感情の起伏で渦巻いていく。インディーズ映画を代表するカサヴェテス監督作品を思わせる撮影や台詞にブラッドリー・クーパー監督の映画愛が滲み出ている。
私が常々考察している傑作の要件、
・"苦悩" と "怒り"
・ボタンの掛け違い
・持ち上げてから突き落とす
が、今作に詰め込まれている。何気ない伏線(子供たちの楽器練習やテスの若かりし写真)で、もう一回捻ってくる展開がイイ。おまけに脇役ブラッドリー・クーパーのこけっぷりも必見、最近の彼のキャリアに少々不満だったけど今作の完成度の高さに感嘆する。
原題「is this thing on?」
マイクテスト時に「これ聞こえてる?」と確認する意味合い。
アレックスの本心を本当に伝えたい相手は誰なのか。それはパートナーのテスも同様。そんな中年の親たちの迷いや葛藤を冷静に見つめているのが子どもたちであり、人生の後輩が送るアンサーソングがラストシーンへとつながる。巧い。
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