アンデスの高地に住む老夫婦。村とは程遠い土地でしきたりを守りながら生活する。ふたりは都会に出ていった息子が戻ってくることを願いながら老いに憂いていく。2017年製作のペルー映画。U-NEXT AmazonPrime にて配信中。
雄大な自然を背景に、度重なる不運な出来事に静かな憤りを描いていく。自然と共生する人は貴重な恩恵によって糧を得る。容赦無いトラブルは避けられぬ事態として受け止めなければならない。それは諦めではなく、覚悟である。ラスト場面の女性の行動はまさにそれであろう。
撮影や編集の巧さと相乗するように老夫婦の木訥とした所作が絶妙であり、そこに麗しさを感じる。説明的台詞は無いがふたりの風貌で異国の生活がしみじみと伝わる。ここに便利や効率、最新トレンドなどは皆無であり、心地良さとはいったい何か、豊かさとは何か、が問われている。
私たちはこのふたりを悲観するのか、それとも賞賛するのか。私たち自身の日常を見つめ直さない限り、このテーマは一過性にとどまるだろう。ミニマムライフを奨励しているのではなく、驕らない姿勢に清廉な生き方を見いだす。アンデスの彼の地は、私たちが住んでいるモノに溢れた街を憂いているかもしれない。
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