「教育と愛国」 | やっぱり映画が好き

やっぱり映画が好き

正統派ではない映画論。
しかし邪道ではなく異端でもない。

【ネタバレ】あります。すみません、気を付けてください。

 

世界のどこかで戦争や紛争は絶え間なく起きている。そこには宗教や民族そして思想への弾圧が根底にあり、国家や集団が対話ではなく武力による制圧を仕掛けていく。当事者は平和とは程遠い野蛮で卑劣な行為になぜ傾倒していくのか。核心は彼らの過去や生活環境、そして社会が育む教育が影響している。

 

国家とそこに住まう人々、この相互関係は決して上下ではなく、互いに手を取り合っている。いわば助け合いである。伝統や道徳心はマニュアルで伝えるのではなく生活の中から作法や習慣を通して学んでいく。故にひとつの教室で横並びにそれ(伝統や道徳心)を教えるのは学習ではなく洗脳である。かなり乱暴だが、その主語はこの国・日本国家である。

 

政治が教育に介入する。時の政権が都合良い教育方針へと舵を切った時、その内容が歪曲されるのではないかと疑念を抱く。そんな大袈裟な、と訝しむかもしれないが、現状として歴史の歩み、第2次世界大戦時に本国が行なった侵略行為における言葉が次々と改変されている。自虐史観という言葉で片付ける人々に反省という心は無い。もしや虎視眈々と争い事を希求しているのか。あまりに愚かな思想を穏やかな口調で吐露する暴力に戦慄する。彼らは事態が悪化しても決して責任は取らない。ひたすら逃げる、はぐらかす、沈黙する。

 

この国の教育は安倍政権のもとで専制政治に隷属する体系へと置き換えられている。意にそぐわぬものは反日というレッテルを貼って排除しようとする。諸外国との政治の役割は対話を重視すべきで核武装だの反撃能力だの武力を誇示する場ではない。いくら自画自賛しても外からの評価は下がる一方であり、日本で暮らす民として謙虚さを尊ぶことから学んでいこうではないか。その謙虚が自虐だと解釈するならば、その横暴をみっともない愚挙だと戒める手立てを共に考える。気づくことで変わる。それこそが教育のあり方である。

 

このままでは強権王国となって私たちの生活は軽んじられる。このドキュメンタリー作品は不勉強では済まされぬ、一部の人々の策謀がまかり通っていることを伝えている。変えるのは他人様ではなく私たち一人ひとりの声、それが力となり民主主義が発動する。どれほど時間がかかろうとも決して諦めない、あきらめたらそこで試合終了ですよ、はスラムダンクの名言だよね。へこたれへん。

 

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