「ビッグ・リトル・ライズ」 | やっぱり映画が好き

やっぱり映画が好き

正統派ではない映画論。
しかし邪道ではなく異端でもない。

【ネタバレ】あります。すみません、気を付けてください。

 

 

リース・ウィザースプーン、ニコール・キッドマンが製作総指揮に名を連ねた全7話からなるテレビドラマ。共演ローラ・ダーン、アレクサンダー "ターザン" スカルスガルド、アダム・スコットと豪華。ジャン=マルク・バレ監督が全話演出している。

 

物語は子供の小学校入学初日に起きる "小さな嘘" から始まる。それが最後学校の資金集めのパーティーで突如起きる死に伴う "大きな嘘" として幕を閉じる。何せ被害者(死者)が最後までわからない。よって加害者も誰なのかわからない。最終話それがわかる。そして見事に物語(事件)は成就する。このサスペンスの構成・編集が上手い。

 

虚飾にまみれたセレブ生活、満たされているはずの家庭において日々成長する子供達の行動と同じく予測不可能な不安を抱えつつ親は奮闘する。人の感情は先の読めるプログラムではなく、嘘で完璧を装うこともいつかは剥がれ落ちる仮面でしかない。喜怒哀楽、親やクラスメートの言動に敏感な子供達、己の地位や自尊心に終始する大人達、子供の目線で素直に話し合える環境はお金で賄えるものではなく親自身の覚悟なのだ、家族という関係は日常のサスペンス、緊張感を伴う小さな社会だと物語る。

 

驚くのはマデリンの娘クロエの "小学一年生" らしからぬ卓越した音楽センス。最初高校生の姉アビゲイルの受け売りかと思いきやクロエ自身の選曲だということがわかる挿話があり驚嘆する。そんな "小一" いねぇって。

 

アメリカでは6月9日からシーズン2が開始。原作小説では描かれていないその後のストーリー。メリル・ストリープも加わって絢爛華麗な女優陣。果たして中身はどうなのでしょ、あまり引っ張って欲しくないのが本心。歳月重ねると子役が成長しちゃう、我が国で例えると鈴木福&芦田愛菜、大きくなったねと親戚のごとく愛でてしまうとドラマとして減点。

 

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気になったらレンタル屋に行きましょう。私はAmazon Primeで観ました。只今同じジャン=マルク・バレ監督のドラマ「シャープ・オブジェクツ」観てるが結構苦痛。

ビッグ・リトル・ライズ シーズン1 DVD コンプリート・ボックス (3枚組)

 

こちらはサントラ。〜セレブママたちの憂うつ〜ってな副題はダメダメ。サスペンス要素ゼロ。

ビッグ・リトル・ライズ〜セレブママたちの憂うつ〜(オリジナル・サウンドトラック) [Explicit]