痛快アクション。これぞ映画の醍醐味。ピーター・バーグ監督は男のカッコ良さをトコトン熟知している演出を随所にみせてくる。特殊部隊の司令塔ビショップ(ジョン・マルコヴィッチ)のコンバースのスニーカー、主人公シルバ(マーク・ウォールバーグ)のゴムパッチン、重要参考人リー・ノア(イコ・ウワイス)がハードディスク掲げて闊歩する姿など列挙だけで鑑賞後の談笑ネタが湧き上がる。爆破も公道やダイナーでド派手にやってのける。こんな撮影よぉ許可おりたな、とたまげるばかり。
テロ撲滅が物語の縦軸を成す。街中の爆破場面もその演出の裏に無差別という無情感を言葉で語ることなく伝えてくる。国家というのは国民の安全よりも私欲を優先するものだと非難している。権力・システムを過信するな、そしてテロを許すな、ピーター・バーグ監督は主張は毎回ストレートに観客へ届けてくる。
ただね、ピーター・バーグ監督、トータルおもろいんやけど結構部分が荒いんよね。天才頭脳のビショップ、モニター画面見て最終決断するだけでこれといったトンチを披露しない。頭の回転が早くて減らず口をたたきまくるシルバ、後半はその減らず口が鳴りを潜めてしまうのは勿体無い。そしてリー・ノアとシルバ、共に行動するのに片や負傷するも主人公シルバは全くの無傷、これどういう事?まぁシュワちゃん作品に代表されるような "主人公負傷ナッシング現象" なのでしょうね。しかしここはバランスが大事だし負傷した方がハラハラ感が増してくる。
注目はやはりイコ・ウワイスのアクションに尽きる。メイキング映像見ても迫力あるアクション作りを垣間見せる。クライマックス、リーとシルバたちが追われて逃げ込んだ果てが庶民の住処となる迷路のようなマンション。おおお、これはイコ・ウワイスの出世作「ザ・レイド」のオマージュやん。イコの見せ場が展開します。ジャッキー・チェンの本気で当ててくる格闘から進化して "痛い" アイテム(刃物やガラス等)を巧みに織り込むような格闘を提示してくれる。そして顔の表情が豊かになり演技力も向上しているイコ、数少なくなった映画スターへの道を歩んでいる。ピーター・バーグ監督も過去作「ローン・サバイバー」など "痛い" 演出が上手い。しかるにイコ・ウワイスを起用したのも必然だったのだろう。
過去にもマーク・ウォールバーグ主演、ピーター・バーグ監督という企画があり今回が4回目のタッグとなる。2回目のタッグ「バーニング・オーシャン」公開の際、私はウォールバーグ&ピーター・バーグということで勝手に「W(ダブル)バーグ」と命名したのだ。それから約2年の月日が流れて何気に今作のポスター見ると(上記画像の下部参照)
日本の配給会社宣伝部も同じ発想ネタやってる。なんか親近感わくねぇ。映画談義で盛り上がりたいねぇ。
そんな仕事やっつけでいいよ。
それより一緒に飲みに行こうぜ。
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